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神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[SF] SFマガジン2014年11月号

2014-11-06 22:22:41 | SF

『SFマガジン2014年11月号』


「特集・30年目のサイバーパンク」は、タイトル通り、『ニューロマンサー』の刊行から30年目となった現在からサイバーパンクを見直す特集。

特集記事としての出来は高く、楽しんで読んだ(ジェームス怒々山とか、ぜんぜん覚えてないぞ!)けれど、逆にサイバーパンクとは何なのかがわからなくなってしまった。

たとえば、「パパの楽園」をサイバーパンクとはどうしても思えないわけですよ。ARやVRや仮想人格が出てくればなんでもサイバーパンクなのかというのが疑問。確かに、著者のウイリアムズはサイバーパンクの一派として有名なのだけれど。

現在のサイバーパンクとしてリストアップされた作品の多くにもサイバーパンクのイメージが無いな。神林の『機械たちの時間』も当時からサイバーパンクとは別の文脈で評価されていたような気が。

まぁ、よく言われる話ではあるが、サイバーパンクというサブジャンルはSF界にまさに“浸透と拡散”し、姿が見えなくなったというのが俺的感覚。さらに言えば、サイバーパンクとはウィリアム・ギブスンと黒丸尚であって、それ以上でもそれ以下でもないという感じか。


「パパの楽園」 ウォルター・ジョン・ウイリアムズ/酒井昭伸訳
ある程度予想通りの展開で進むのではあるが、最後の最後に胸糞悪い結末。親のエゴというのはいつの時代も、傍から見るとおぞましいものだ。

「水」 ラメズ・ナム/中原尚哉訳
これを現在の広告のデフォルメと見るべきか。いつも商業主義の行きつく先はディストピアでしかないのか。

「戦争3.01」 キース・ブルック/鳴庭真人訳
猿が木の枝で猿の頭をかち割った時から、戦争が何度バージョンアップしてきたのか知らないけれども、インターネットによって生み出された“なんとか2.0”の先の、とあるバージョン。ディストピア的に見えてしまうのは、どうしてそうなったのかがわからないために理不尽に思えるからなのかな。

「と、ある日のお弁当」 宮崎夏次系
最後のセリフが多層的な意味を持って解釈できるので、背筋がぞわぞわする。

「About a Girl〈前篇〉」 吉上亮
後篇読むまで評価は保留なのだけれど、なんだかえらいことになっているのできちんと収集がつくのか。またちょっとグロ入ってますが、人間の性質を突き詰めていくと、嗜虐性は外せないものなのか。

「トーマス老の回顧 怨讐星域〈最終話〉」 梶尾真治
怨讐星域が遂に完結。前回から30年後に飛ぶので肩すかしな感じはあるが、回想で語られるがゆえに、最後にどちらに転ぶのかがわからない。この結末は、良くも悪くもカジシン的だなと思った。

 



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