神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[映画] バトルシップ

2012-04-22 23:44:17 | 映画
バトルシップ - goo 映画


(C) 2012 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.



なんとなく地雷っぽかったので躊躇していたのだけれど、『ジョン・カーター』が不完全燃焼っぽかったので、勢いで梯子。

いや、この映画は面白かった(笑)


劇場に入ったら、客層がDQNばっかりでどうしようかと思った。何あれ、リアーナのせい? 浅野忠信のせい? 上映中も友達としゃべってるし、スナック菓子ばりばり食いまくるし、ケータイをパカパカするし。あいつら、映画館から追放しろ。

しかし、映画自体はそんなことを忘れさせる程のいい出来だったよ。


いや、映画も最初は駄作だと思った。宇宙空間にシグナル投げて、何日後に来たんだお前ら。どこの超空間通信だとか、いろいろおかしい。

しかし、最後の駆逐艦1隻になって絶望的な戦いを挑もうとする兵士たちが泣かせる。あの手この手の大逆襲。しかし、成功一歩手前で撃沈する駆逐艦。だが待て、我々には、まだあれがあった!

海上とは離れた山の中の物語もなかなか。両足を失って気力も失くした古参兵、戦い嫌いの技術者、そして提督の娘の3人組の活躍にも大注目だ。


なんというか、男の子のための映画。すべてがありがち、お約束なんだけれど、いわば戦争ごっこの集大成みたいな感じ。

原作としてクレジットされているのは古典的なゲーム「BATTLESHIP」。今でもFlashゲームでネットに転がっているし、テレビゲームが出てくる前にはアナログ版もあった。実はとっても欲しかった記憶が(笑)

このゲームもシステムは重要なシーンで使われているのだけれど、こういうゲーム感覚で生命を懸けた勝負をやってしまうのも戦争ごっこ風。

そして、本当のBATTLESHIPが出陣するシーンの老兵たちが泣かせる。戦争ごっこをやっていた若造たちに本当の戦争を教えてやるといった趣。あのシーンは痺れたね。


SFファンとしては、どうしても科学的におかしいところが粗に見えてしまうのでアレなんだけれど。たとえば、宇宙からの飛来物が周期表に載っていない物質って何よ。どんだけ重たい元素だそれ。そこは同位体の割合が地球のものとはまったく違うとかなんとか、どうにでももっともらしく言えるだろうに。

こういう些細ないい加減さがそこら中にあっては嘘臭さが倍増してしまう。どうせ最初から嘘臭いからどうでもいと思っているんだろう、お前ら。ちゃんとした科学考証担当をつけるだけで随分変わったろうにと思うんだけど。

しかし、そういう粗を差し引いても、笑って泣いて、ハラハラドキドキの楽しい映画だった。


あ、エンドロール終わる前に出て行ったDQNたち、お前らいいシーンを見逃してるぜ(笑)



[映画] ジョン・カーター

2012-04-22 23:05:10 | 映画
ジョン・カーター - goo 映画


(C)2011 Disney. JOHN CARTER TM ERB, Inc.


言わずと知れたあの名作、『火星のプリンセス』の映画化。原作の初版はなんと1917年である。俺が読んだのも中学生の頃だし、すっかり忘れてしまってますが……。

えーと、ウーラは原作では10本足だし、あんなジャバ・ザ・ハットみたいな顔じゃない。とか、細かな違いはどうでもいいけど、原作の雰囲気はそれなりに出ていたんじゃないか。

何と言っても、地球側の年代を、ちゃんと19世紀末に持ってきたところがいい。スチームパンクと大西部というファンタジックな過去という異界のさらに向こうの異界という距離感が、ファンタジーをすんなりと受け入れる下地になる。これが、21世紀に火星に飛んだらこうだったという話では、ちょと嘘臭さが鼻についてしまう。

ジョン・カーターの力が火星の重力の低さから来るところも、しっかり描画できている。そのために、スーパー能力としてはジャンプ力ぐらいしか取り柄が無いところもばっちりだ。


問題は、原作においてはすべての原点でありながらも、映画としては『スター・ウォーズ』や『アバター』の2番煎じになりがちなところですかね。砂漠が舞台というのも、『スター・ウォーズ』、『砂の惑星』、そして『ジョン・カーター』と、原作と映画が逆順になってしまっていて、なんとなく残念な感じ。

砂をもうちょっと赤くして、独特な雰囲気を出せればよかったのかもしれないけれど。

さらに、デジャー・ソリスがおばさん過ぎ。事前には聞いていたけれど、やっぱりこの目で見てもおばさん。火星のプリンセスじゃなくって、火星のクイーンの貫禄だよ、もう。

緑人族は、4本の腕をもうちょっとビジュアル的に生かせなかったものか。上下の腕がおんなじ動きをしていたり、「俺の右腕」とか言っちゃったり(それはどっちの右腕だ)、いまいち中途半端。

とはいえ、なんだかんだ言っても、とにかくあの火星シリーズの映画化というだけで見る価値ありの映画。SFファンにとってはね。でも2Dで十分だったかも。



[コンサ] 2012 J1 第7節 札幌 vs 川崎

2012-04-22 21:36:45 | コンサ
2012年 J1 第7節 コンサドーレ札幌 2-3 川崎フロンターレ @スカパー


今日こそは勝てる。そう思った試合は何度目だ。またしても逆転負け……。しかも、今度は2-0からである。

前半はとにかくぶっちぎりだった。

川崎の前線に動きが乏しく、縦パスをどうしても足元で受けようとするものだから、札幌の守備陣が面白いようにパスカットする。そのボールをシンプルに縦に繋ぐ。前が詰まれば、ちゃんと後ろに戻してサイドチェンジする。まさに理想の守備と攻撃。

いったいどうしたのだ。……というほどでもない。これまでの試合も、最初の20分はこんな感じでリズムよくサッカーをやれていたじゃないか。

この試合では、開始9分には左サイドから岩沼の縦パスに岡本が抜け出してセンタリング、これを前田がヘディングで合わせて先制ゴール。なんと前田の初ゴールは左足ではなく、頭。まーえだーのあたーまできーめーてーやれー。

その後、32分に今度は右サイドから岡本の縦パスに日高が抜け出してクロス。これを高木がヘディングで決めて2点目。右サイドバックでの守備の重圧から解放された右サイドハーフの出場で、本人もちょっと吹っ切れた感じがあるんじゃないか。

これまでは20分過ぎから30分過ぎには失速しだす札幌なのだが、なんとリードしたままハーフタイム。しかも差は2点。これは勝てるかもしれない。


ところが、後半12分に、稲本に代わって中村憲剛が入ると、ファーストタッチでシュートを決められてしまう。変わった直後にマークがずれ、なんとペナルティエリア内でフリーにしてしまった。ここは河合が指示出しをしてマークの確認をすべきだったのかな。

そこからバタバタと札幌が崩れていく。失点のショックと共に肉体の疲労に気付いてしまった感じで一気に運動量が落ちる。逆に川崎は中村が入ることで精神的に落ち着きを取り戻し、ボールの収まりどころができたおかげで前線の選手も自由に動き始める。そこから先は、数日前に見た光景。

さすがに一人少ないわけではないので、惜しいカウンターも何度かあったが、完全にボールを支配されたワンサイドゲーム。しかも、ゴール前の混戦からボールを手に当ててハンドでPKを取られるところまで一緒。

さらに前田の負傷退場と、山瀬の恩返しゴールまで喰らって遂に逆転負け。いやぁ、札幌サポじゃなかったら、こんなに面白い試合は無かっただろう。日本代表クラスの選手が一人で試合をひっくり返すという、まさに台本があるかのような試合展開。


もう、本当に結果だけが付いてこない感じ。前半のサッカーはJ2ですら無かったようなすばらしい圧勝だったんだけど。主力が順番に負傷欠場で欠けていっても、10代の選手を含めたこのメンバーでここまでやれるということは、札幌が続けてきたことは間違いなじゃいという証拠である。そこは胸を張っていい。

だから、他の人が言うほどショックは大きくない。次こそは必ず勝てる。そう信じるだけの戦い方だった。だから、ブーイングもしない。

ただ、選手交代はちょっと遅かったような気がする。近藤は前半から疲れが見えていたし、前も前田も運動量が落ちていたので1点取られた後ですぐに変えても良かったんじゃないか。もちろん、結果論でしかないけど。


横野は一発だけだったが、ビッグチャンスがあった。あれを決めればヒーローだったんだけど、決められないところが純貴らしい。しかし、控えFWが掴めるチャンスは1試合に1回だけだと思ってもいい。あれを決められるように集中力とゴールへの嗅覚を研ぎ澄ませ。お前も栄光のコンサドーレU-18のエースだった男だろう。負傷の前田が次節ダメなら、お前がやるしかないんだ。サポーターみんなが、お前に期待している。

次節は大宮。関東だ。ナビスコカップで横浜FMに勝った時のように、いい雰囲気で選手を迎えよう。勝たせよう。そして、うまいビールを飲もうじゃないか!