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全市町ホームタウンに支えられるレノファ山口15

2018-06-23 00:01:46 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介レポです。
 Jクラブの付加価値シリーズ10チーム目です。細かく見ると内容的には該当していない部分もありますが、文句無しに「二天王」山口さんです。遅くなってすいません。とにかく、地域の宝としての公共財の要素がハンパでないです。地域に根を張るという部分では、ぶっちぎりのトップです。当ブログでの評価ポイントでじっくり分析しています。あくまで個人的な論調ですが、参考にご覧下さい。

【Jクラブの付加価値】
<ハード面>
1)サッカー専用スタジアム
 現在のホームスタジアムは維新みらいふスタジアムです。残念ながらサッカー専用スタジアムではありません。元々は'63年に建設された古い競技場で、'11年の国体に合わせて改修されたもの。山口さんが素晴らしいのがみらスタ以外に、下関市営下関陸上競技場でも公式試合(昨季2試合)を開催している点。これは全市町ホームタウンからの流れも大きいと思います。ホームタウンなのに、営利的な理由でスタジアム使用をやめ、営業活動も取りやめるような、よその事例とは大違いです。将来に期待。
   
2)専用練習場
 現在は山口県立おのだサッカー交流公園と、山口きらら博記念公園などになり、下部組織はまた別の施設になります。'15年に山陽小野田市が市内の赤崎運動広場を芝生化して天然芝コート2面を新設し、クラブが優先利用できる練習場に充てることが可能に。その後県知事が、山陽小野田市がおのだサッカー交流公園内に新たにクラブハウスを整備し、県が公園内の天然芝グラウンド1面をクラブが優先利用できるグラウンドとして提供する話になっているようです。つまり、クラブハウスと優先利用できる練習場ができるという事ですか。今後に期待。

3)アカデミー
 U-18、ジュニアユース、ジュニアのアカデミーが組織されているようです。運営会社とは別に「NPO法人 レノファ山口スポーツクラブ」があり、U-15以下がそこの所属となります。ジュニアユースが中学生カテゴリートップチームで、その下にU-15セカンドとU-13があり、ジュニアは小学生カテゴリーチームで、その下にU-10、U-9があるそうです。他にレディース・アカデミー(U-18)もあります。
   
4)後援会等支援組織(チェック機能)
 現在、「後援会」という組織はありませんが、山口さんは他に例を見ない「全市町のホームタウン化」を実現されています。実質、県下全市町を後援会化したような形です。通常は、地元の政財界から声が挙がり、県庁所在市を拠点に後援会を組織していきますが、山口さんは行政を拠点にした後援会組織を県下くまなく設置したような格好ですか。

全市町ホームタウン化関連:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20170417

5)選手会活動 
 選手会活動としては、日本プロ野球選手会と日本プロサッカー選手会が、熊本地震復興支援活動として、共同で実施した「熊本地震 チャリティーオークションに、出品した事くらいしか出てきません。が、こちらは「ご当地所属選手」事業があり、選手自ら地域に根を張る活動をされています。今後に期待。
ご当地選手関連:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20170617

<ソフト面>

1)情報公開(役員名簿や出資社などの経営面)
 見当たらず。J1が間近なJ1にふさわしいクラブとしてぜひ、情報開示をして欲しいです。今後に期待。

2)情報公開(SNS等による情報開示)
 公式フェイスブックページ公式ツイッター公式Instagramページで。

   
3)スタジアムイベント
 家族3世代が1日を通して楽しめる空間「オレンジドリームパーク」として、みんなのマルシェなどが開催されています。また、フードドライブや衣料回収プロジェクトの他 、瀬戸内海沿いのご当地アイドル、STU48をイベントに呼んでいますね。岡山ではまだ観た事ない。
 スタジアムグルメでは、「グルメガーデン」があり、ご当地グルメ、山口郷土料理、山口名産スイーツが並んでいます。しっかり実店舗名も表示しているし、肉フェスなどの特定イベントもしっかちご当地メニューを揃えており、当ブログでのイメージに近いスタグルだと思います。

4)広報誌
 見当たらず。将来的に期待。

5)協賛店制度(サポートショップ制度)
 会員証を提示するだけで参加各店の提供する各種特典サービスを受ける事ができる、現在32店のサポートショップと、7店のレノファ応援ショップを運営されています。
 
  
6)地域の後援会組織
 「うべレノファホームタウンクラブ」という組織を結成されています。まぁ、こちらの場合は全市町ホームタウン化で支援体制が県下隅々にまで根が張れているので、各行政が地域の後援会組織のようなものだと思っています。
うべレノファホームタウンクラブ関連:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20160715

7)サポーターカンファレンス 
 クラブ主催のサポーターカンファレンスを2011年、サポーターズグループ主催のサポーターミーティングを、確認できたところでは2012年、2014年、2017年、2018に開催。今後はクラブももうちょっと絡んで欲しいですね。1回やって、大きい声を出されてその後やらないというどこかの事例を思い出しました。山口さんにはそうなって欲しくないです。選手出身の社長さんならばできるでしょう。
   
<ハート面>
1)Jリーグ百年構想
 こちらのクラブでは、アカデミーなどを切り離して、「NPO法人レノファ山口スポーツクラブ」という別の総合型地域スポーツクラブを設立されています。アカデミー(U-15以下)の他に、サッカースクールやテニススクールも実施されてます。
     
2)東日本大震災等の復興支援
 残念ながらクラブとしては、全クラブ統一行動以外は見られません
。J1にふさわしいクラブとして、ぜひ何かもう一歩「ブームではない」復興支援活動をやって欲しいです。今後に期待。ただ、選手単体では、元熊本の高柳選手が、熊本地震復興支援で年俸の1%(金額は非公表)をチャリティー団体「Charity工場」に寄付したとか。
 他に震災復興ではありませんが、「やまぐちを良くするグッズ!プロジェクト」として、レノ丸グッズの売上の一部を赤い羽根共同募金を通じてやまぐちの福祉を良くする活動に寄付する活動を行っています。また、「がんのない社会、がんに負けない社会」を目指す活動「リレー・フォー・ライフ・ジャパン やまぐち」とも連携されています。

3)選手による社会貢献活動
 何といっても「ご当地所属選手」です。究極の選手による地域貢献活動で、ご当地所属選手が担当ホームタウンや山口県全体を盛り上げるため、PR活動や応援活動を行うという内容。今シーズンから、特定のホームタウンに所属せず、各ホームタウンのご当地所属選手をサポートし、全県で活動する選手をオール山口所属選手とするとか。ここまでの選手による地域貢献活動は他には愛媛さんしかできていません。
ご当地選手関連:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20170617
    
4)市町村デー
 山口県および県内19市町と包括協定を結び、全県(県内全市町)ホームタウン化を実現。「ホームタウンサンクスデー」。各自治体の日を設け、ホームゲームの際にブースを背設置して各自治体のPRを実施。別に、順番に各市町による出展ブースもあります。ホームタウンサンクスデーなどの小学生を対象に無料招待をおこなう「レノ丸シート」を実施。このホームタウンサンクスデーとは別に試合会場で行政の出展ブースを設けています。
   
5)ファン・サポーターとの交流イベント
 「「ファン感謝祭」レノファフェス」を開催され、2017年はスタジアムで勤労感謝の日、2016年は多目的ドームでクリスマス会と絡めて実施されています。また1月にキックオフイベント「新体制発表会」を開催しています。うべレノファホームタウンクラブが宇部市スポーツコミッションと協力して、宇部市で実施しています。  

 という事で、山口さんのJクラブの付加価値でした。調査中のものは随時更新していきます。いくつか「期待」項目があり、まだここへの掲載は早かったのかもしれませんが、それ以上に地域貢献性が高すぎるので、期待を込めて評価させていただきました。あくまで個人的な勝手な評価ですが、この辺ができていないと、いくら今盛り上がっていてもそれは「一時の出来事」で、100年は続かないかなと個人的に思っています。そういう面では山口は100年続くクラブでしょう。維新から100年。クラブはこれからも立派に100年なのかな。J1へこのまま先に行かれるかもしれません。
「Jクラブの付加価値」全体:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20170206
 〃 J1・C大阪:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140507
 〃 J1浦和:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140119
 〃 J1川崎:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130825
 〃 J1甲府:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130811
 〃 J3鳥取:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121021
 〃 J2湘南:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20120123
 〃 J1仙台:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111230
 〃 J2松本:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111030
 〃 J1柏:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111126 
J2山口関連:22 / 21 /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  / 

コメント
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