明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

うちの両親って・・・

2007-04-25 12:51:08 | 生活
土曜の夜、彼とうちの実家へ行って鯛めしを食べたとき、
彼が手土産にと、和菓子の詰め合わせ(15個くらい)を持って行ってくれた。

昨日、私が一人で実家に行った時、甘いものが食べたくなって、
「あれは?土曜に持ってきた和菓子」
と聞いたら、母が「えっ?」と一瞬何のことかわからないような顔をした。
それから思い出したように、「ああ、もうないわよ」と言った。

え?
もうないの?

「すぐ食べちゃった」
と悪びれない母。
15個も2人で1日余りで食べるか、フツー・・・

唖然としていると、「仕事場に持っていって・・・」と話しだしたので、なんだ、人に分けたのか、とホッとして聞いていると、
「それがね、ちょうど人がお休みで誰もいなくて、ポケットに入れたまま帰ってきたのよ。こんな小さいやつ、3つ」
と言う。
・・・嫌な予感

「帰りに自転車乗りながら、お腹すいたなーと思って、3つとも食べちゃった」

「自転車乗りながら?!」

「うん。小さいから、むいてすぐ食べられるし・・・」

「いや、そういうことじゃなくて、なんで家までガマンできないの?」

「だって、すごくお腹すいてたのよ」

いやいや・・・自転車でたった5分なんですけど。
その5分の道のりで、ポケットに入れてあった和菓子を3つも自転車をこぎながら食べてしまったという母。

なんだ、この人?

父は、父で、私が来ると、「かおり!かおり!」と呼ぶ。
何かと思えば、私の好きなアジの南蛮漬けを見せて、「1つ食べてみて」という。

退職してから料理ばっかりしている父。
私がアジの南蛮漬けが好きなのを知って、嬉しそうに出してくる。
でも、本当に父の作るのはうまい。
私が「美味しい!」というのを聞いて、満足そうな父。

うちは、いつもこんなふうに、「食」中心にまわっている。
そして、2人とも異常に元気だ。

結婚式用に、彼と2人で初めて冊子を創った。
同じテーマで書き散らしたエッセイ集。
引き出物と一緒に持って帰ってもらうつもり。

昨日、その編集作業をしていたのだが、「両親」について書いたのを読み比べて、そのあまりの対照的な姿に「これはどうなんだろう・・・」と思った。
誠実に、堅実に、決して派手ではないけど、まっすぐに小さな体で生きている彼のご両親。
なんとも感動的な仕上がりの作品になっていた。

それに比べて、私の書いたものは、なんともお粗末
「モデル(両親)が悪い!」と思ってみたり・・・。

いやいや、それもあるけど、今回この冊子を創って、改めて思ったのは、
「やっぱり彼のほうが文章は上手だな」
ということ。
そして、「ちょっとかおりっぽく書いたとこもある」と言っていたから、私の影響も受けたのか、比較的わかりやすい言葉で書いているから、とてもクオリティの高い文章になっていた。
言葉や比喩をこねくりまわして、ねちこく書くときの文章は、正直に言えば、読んでいても意味がわからないことが多いのだが、こうやってシンプルな表現をしたら、なんて素敵な文章になるんだろう!と改めて思った。

シンプルだけど、リズムがあるから、物足りなさがない。
洗練された感じがする。
そして、私よりもずっと「言葉」を知っている。
だから、わかりやすくて心地良い。

この作品集は、今回の結婚式で一番「自己満足」の強いものだと思うけれど、
創ってよかったと本気で思う。
久しぶりに、「書く」という面白さを味わったし、刺激になった。
また、書きたくなってきた。

きっと、彼もそうだと思う。
付き合い初めの頃がそうだったが、お互いがお互いの文章を読むと、どうも刺激されて、創作意欲が湧くようだ。
こんな人、初めてだ。

母に、この冊子の話をした。
彼のほうが上手だという話も。
すると、母はこう言った。
「かおりちゃんの文章は、わざとさらっと書くのよね。わかりやすくて、誰でも書けそうな感じがするけど、実際には書けないっていう、そういう書き方よねー」

「そうやねん!ようわかってるやん。そこがまあ、プロの技っていいますか」

「でしょ?お母さん、よくわかってるでしょ!」

「いやぁ、さすがやわ」

・・・とお互いを褒めあい、満足しきったバカ親子。
ま、いいか