明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

シカゴの夜を思い出して

2008-05-07 11:43:25 | ライブ
ゴールデン・ウィークが終わった。

岩手旅行記も途中のまま、更新していない。
これは追々書いていくとしよう。

4日は、高槻ジャズストリートへ。

毎年ゴールデン・ウィークにあるのだが、これは結構すごい。
高槻駅前のバーやカフェ、高架下の広場、グラウンド、ホールなど、
40箇所以上で2日間に渡り、無料のライブが行われているのだ。
それも、昼から夜中までずっと!

私はジャズはあまりよくわからないので正確な評価はできないが、
好きな人にとってはかなり「すごいミュージシャン」が出演しているらしく、
それも無料なものだから、ジャズファンにはたまらない。

私はといえば、9割がジャズの中、少しだけあるブルースライブを目当てに行っているのだ。
ツインズやカサ・スリムさんのように知っているミュージシャンもいれば、全く知らないバンドもある。
でも、ブルースって、「○○の持ち歌」というものじゃないから。
お馴染みの曲ばかりなので、知らないバンドだろうが、フィーリングさえ合えばめちゃくちゃ盛り上がれる。

夫と二人、昼間のツインズを見て。
その後、屋台でお好み焼きなどを食べてビールを飲んで。
少し梅田に用事があったので間は抜けたが、また夕方戻ってきて、
それから夜遅くまでずっとライブ会場をまわった。

名前も知らないバンドだけど、めちゃくちゃカッコイイブルースを聴きながら、バーボンをちびちびやっていたら、まるでシカゴの夜のようだと思った。
あるバーはシカゴのブルースバーとすごく空気が似ていて、
客のノリも良く、心底ブルースを楽しんだ。

「シカゴのこと思い出した」と私が言ったら、
「俺も!!」と彼。
二人とも全く同じブルースバーの、同じ夜のことを思い出していた。
こういう精神的共有は、それだけで嬉しい。

また、ギターが上手くていい感じのブルースなのに、どうにも「のれない」バンドもあった。
自分でも不思議で、最初はすごいと思ったのだけど、見ているうちにだんだんさめていく自分を感じていたのだ。

終わってから彼にそう言うと、
「俺も!!」と。
「なんでやろね」と二人で首をかしげた。
テクニック的には申し分なくて、やってる曲も好きで、本人もノリノリで弾いているのだけど、ここ(soul)までこない。
全く音に反応できない自分がいた。

「バーボンがなくならなかった」と言うと、
やっぱり「俺も!!」と彼。
いいブルースを聴いていたら、バーボンなんて水みたいになくなるのに。

でも、その次に入ったバーでのライブはとても良くて、
技術的にどうなのかはわからないけれど、気持ちが高揚してくるのがわかった。
音が魂まで響いて、官能的な気分。
バーボンのグラスはあっという間に空になった。

バーの扉を開けて外に出ると、
「今のはめっちゃよかった」と彼。
「私も!!」
やっぱり感性が同じだ。

毎晩、こんなふうにどこかでブルースライブが繰り広げられていて、
それをハシゴしながらバーボンが飲めたら最高なのにな、なんて。

シカゴの空気が私と彼の周りにだけ戻ってきて、
なんだかうっとりとブルースに酔いしれた夜だった。

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