明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

やっぱりブルースやで!

2010-12-13 18:18:35 | ライブ
あー、久しぶりにライブ行きたいなぁと思っていたら、
12日の夜、京都・拾得でツインズ&歌屋ブーティーのライブがあるとのこと!!
夫と出かけていった。

ここのライブハウスは、磔磔と同じく、京都では老舗のライブハウスで、
その昔の京都ブルースシーンを支えた伝説のライブハウスだ。
多くのブルースマンがここで演奏してきた。

造りも磔磔とよく似ていて、住宅街にあり、蔵を改造した木と土の建物。
天井や柱の一つ一つの木が風情たっぷり。歴史を感じさせる。

畳の席があり、これがまたいいんだ。
畳で座って、壁にもたれて、酒飲みながらブルースって、ほんま最高やで

ライブはすごくよかった。
歌屋ブーティーも今年の春くらいから復活し、カサさんも嬉しそうだった。

自分の出番が終わり、ツインズのライブが始まると、カサさんは聴きながら眠ってしまった。
うとうと・・・
その姿を見ていて、「うわー、今、最高に気持ちいいんやろうなぁ」と思う。
演奏して、バーボン飲んで、ライブ聴きながら、うとうと・・・

どちらもオリジナルばっかりでブルースそのものはやってくれなかったけど、
やっぱりブルースが根底にあるから、とても心地良い。
そして、幸せな気持ちになった

磔磔もそうだけど、拾得も音がいい。
木が音を優しく響かせてくれる。
しっとりと、心に染み入る。

いつもこういう京都のライブハウスに来ると20歳の頃を思い出す。
覚えたてのバーボン
あたたかいライト
夢の中のようにぼんやりと浮かぶタバコの煙・・・

懐かしくもあり、せつなくもある。
自分の中で何かが生まれそうになる瞬間。
怖いほど感性が敏感になる。

ラストは、4人で演奏。
もちろん、ブルースの定番「Sweet Home Chicago」。



2杯目のバーボンが、水みたいに舌の上で溶けていくのを感じながら、
「やっぱ、ブルースやなぁ」とつぶやいていた。

ライブが終わって、外へ出る。
興奮が止まらない

「やっぱ、ブルースやなぁ。やっぱブルースやで!」

歩きながら何度も大きな声でそう言っていたら、夫が引きつり笑い

なんで私はこんなにブルースが好きなんやろな・・・
今もこれを書きながら、部屋には大音量でエルモアが流れている。

酒、旅、ブルース。
私の好きなもの。
共通点は、自分を解放できること。

自分の規則でがんじがらめに生きて、完璧にできないたびに落ち込んで、
ちょっとしたことで自分を責めて、被害者妄想にすぐ陥り、
感情の浮き沈みが激しく、どこか陰気で、大勢で騒ぐのが嫌い。
うまく生きようとするのにできなくて、いつも自分が大嫌い。
何より「遊ぶのが苦手」というコンプレックスが子供の頃からずっとある。

そんな私がお酒を飲むと、気持ちが沈まなくなる。
旅に出ると、大らかになる。

だけど、一番好きなのは、やっぱりブルースなんだと思う。
ブルースを聴いていると、自由になる。
癒される。
心がオープンになる。
官能的でもあり、癒しのような心地良さでもあり・・・

そして、うまく生きようと思わなくてもよくなる。
自分を好きとか嫌いとか、
人が自分を好きとか嫌いとか、
そんなちっぽけなことがどうでもよくなる。
もっと一番大切な原点を思い出す。

ブルースという音楽そのものもそうだけど、
きっとそれを演奏している人のソウルが伝わるから、自分を解放できるんだろうなぁと思うのだ。
だって、ブルースやってる人って、みんな楽しそうなんよなぁ・・・

飛び跳ねるようなノリでもない、しみじみ涙するわけでもない、
やっぱり官能的としか言いようのない、この心地良さ。

だから、「やっぱりブルースやで!」と寒空に向かって、叫んでいた。

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