産業観光モニターツアー「琵琶湖疏水」の概要報告

2011-03-21 15:00:23 | 琵琶湖疏水


  観光庁の企画書提案募集に対し、財団法人・日本観光協会は、産業観光をベースとした具体策について2つの類型を考え、(1)新たな観光に取り組む事例として「横須賀市」、(2)旧来型の観光地に新たな観光を創出する事例として「京都市(琵琶湖疏水)」の2地域でモニターツアーを実施する計画で応募して実施することになり、京都市のツアーが3月12日・13日の両日に実施された。
                              
                                        2011-03-16-3825  モニターツアーの案内資料
 
   京都市側の実務の窓口は、「京都府旅行業協同組合」が担当し諸準備を進めた。そして設定されたモニターツアーの概略日程を示すと、午前は大津運河で十石舟に乗船して取水口の三保が崎を琵琶湖側から見学(舟を後進させ、新三保ヶ崎橋下から揚水機場を視察)し、下船して大津運河に沿って、大津閘門・水路・第一トンネル洞門・三尾神社を見学し、ガイドは市民団体「近代京都の礎を観る会」が担当した。バスで蹴上に移動して蹴上発電所を見学したあと、小川治兵衛作庭の白河院で昼食を取り、蹴上の疏水公園・ねじりまんぽ・インクライン・無鄰菴庭園・琵琶湖疏水記念館水路閣・鴨東運河を見学し、蹴上以降のガイドは市民団体「京都観光再発見懇話会」が担当した。
    
   3130787(高桑) 十石舟で取水口を見学                3130778(高桑)大津運河の水路を説明するガイド

   見学コ-スは、疏水本線周辺に存在する近代化産業遺産、庭園などを含むフルコ-スであり、定員合計60名を越える参加者の中には、京都府外からの参加者や大学の専門家、観光業界、新聞記者等も居られ、日帰りのツアー(2日間・計2組)を充分に学習できたと満足の声をいただいた。日本観光協会では、モニタ-ツア-参加者のアンケート調査やヒヤリング結果等を通じて、成果の検証を行い、地域のこれまでの取組み成果等をもとに、市場性 や経済効果を予測して今後の事業発展につなげる具体策をまとめたいとしている。
 地元の関係者や疏水愛好者にとって非常に期待できる事業であり、国の産業遺産観光施策に反映されることを大きく期待している。

追記:本報告は、私が顧問をしている「近代京都の礎を観る会」の高桑会長より聞いた内容と写真にもとづき作成したものである。

 

 


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