ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

馬醉木鍛錬会・多治見の〝幸兵衛窯〟

2019年11月10日 | 俳句

 本日も晴天なり…でも、最高気温19度、最低気温11度とちょっと寒いかな。風がない分気にはなりませんが… 午後になって少し日が翳って来ました。

 あちらこちらで文化祭が…私は昨日その展示をしてきました。今日は撤収の15時までちょっとヒマなので、ブログを書いています。でも、主人は地元の文化祭で一日中〝陶芸体験教室〟のお世話で、タイヘンよ。

 でも昨日は忙しかった!あっちこっちへ行ったり、句会は二つ、おまけにPCの調子が悪くなるなんて…何とかクリア出来てホッとしました。でも、今朝は喉の様子がヘン…こりゃあ大変!この忙しいときに風邪なんてとんでもありませんよ。すぐ嗽して…クワバラ、クワバラ…

 先日の馬醉木の鍛錬会のこと、〝書くから読んでね~〟とみんなに宣伝してきたのにまだ手つかず…そろそろ書かなくっちゃと思って、やっと書いています。

 10月27日(日)・28日(月) 岐阜県の多治見を中心に吟行して、恵那市の「恵那峡グランドホテル」で、2日間にわたっての句会でした。

 11時30分名古屋駅集合、貸切バス2台で吟行したのは、先ず多治見焼の「幸兵衛窯」。次に「永保寺」、最後が「多治見修道院」でした。

 〝幸兵衛窯〟は、文化初年(1804)、初代加藤幸兵衛により開窯され、まもなく江戸城本丸、西御丸へ染付食器を納める御用窯となります。流麗精緻な染付の優品を手掛けた二代、中国宣徳染付の研究に没頭した三代、名人気質の四代のあとを受けた五代幸兵衛(1893~1982)は、青磁、金襴手、赤絵、天目など中国陶磁をはじめ幅広い技法を駆使し、昭和48年には岐阜県重要無形文化財保持者の認定を受けるなど、現在の幸兵衛窯の礎を築き上げた、いわば中興の祖といわれています。

 六代の加藤卓男(1917~2005)は、古代ペルシャ陶器の斬新な色彩や独創的な造形、釉調に魅力を感じ、西アジアでの長年の発掘研究を経て、滅び去った幻の名陶ラスター彩の復元をはじめ、青釉、三彩、ペルシャ色絵など高い芸術性を持つ異民族の文化と日本文化との融合に成功しました。一方、昭和55年に宮内庁正倉院より正倉院三彩の復元制作を委嘱され、約9年の研究の末、「三彩鼓胴」「二彩鉢」を納入。これらの功績により、平成7年に国指定重要文化財保持者(人間国宝)に認定されました。

 七代加藤幸兵衛は、父卓男のペルシャ陶技を受け継ぎ、独自の作風を展開して陶芸界で活躍。現在、幸兵衛窯は七代幸兵衛の指導のもとに二十余名の熟練職人を擁し、品格ある和食器の制作を志しているんだと。

 陶房は日曜日でしたのでお休み…作陶のようすが見学できずに残念でしたが、古陶磁資料館や工芸館、加藤卓男の特別展示室やギャラリーなどを見せていただいて、満足、満足。特に初めての〝ラスター彩〟やペルシャ色絵のペルシャンブルーが目に残って…一つぐらい買って帰りたかったんですが、そうは安くはナイ!諦めました。古陶磁資料館は、展示物もさるものながら、建物が約200年前の古民家を福井県大野市より移築したもので、3階建ての構造となっており、入館した途端に吹き抜けの太梁の大きさと数に圧倒されました。建物南側には桃山様式の半地上式穴窯が築かれており、現在でも年に三、四回焼成されているそうですよ。

 第一回目の句会には、この窯や焼物の句がゾロゾロと…俳句は早い者勝ちで、先に詠んだ方が勝ち。似た句材で詠んで、発想も似たり寄ったりなら、後からの人は引き下がるしかないんですよ。でも、こういう吟行句会は同時に見て、同時に投句するんですから、発想…要するに視点や切り取り方がまず独創的でないと見過ごされます。投句数325句中同人は10句、一般は3句選ですもの…おまけに選句時間が少なくて、30分もあったかしら?とにかく必死でしたよ。だって、私は同人選の結果を披講(ひこう・句を読みあげること)するというお役目も頂戴していましたので。これは初めてだったし、そちらの方が気になって…

 まあ、一回目の句会だけでしたので、終って一安心!喉がカラカラになっていたので、冷たい水を頂いたのがなんとも美味しかった!ああ、こんな場で点が入るのなんて…まあ、事故に遭うぐらいのものと考えれば、当たらない方が当然でしょ。あたれば〝もうけもの〟ぐらいに思たらいいんですよ。じっくり評価するほどの時間はないんですから。後からよく見ると、こんなにいい句があったのに~と、反省することしきりです。

 初心の時は句会で点が入らないと、もう行きたくないなどと言って、落ち込みますが…何のことはありません。みんな似たり寄ったりなんですから。いい句の隣にあったからパスされたり、後半は選句で疲れて見る方がおざなりになったりとか…まあ、いろいろありますからね。もし秋櫻子先生がいらっしゃったらと…以前聞いたことがあります。他の人の選は問題じゃないと。どんなに高得点の句でも、秋櫻子先生だけの1点が値打ちがあるのだと。

 やはり、見る目のある人に選ばれたい…これは何にでも通じることでしょうね。また、人のすることなんだから好みもあるし、ある選者は子供の句は絶対採るとか、母ものは採らないとか…いろいろ聞いたことがありますよ。初心の頃県の吟行句会に初めて参加したとき、ある選者の選句が最初の1,2枚目だけに偏っていて3分の2以上は1句もなし…エエッ、なんで~と思ったことがあります。聞いてみるとあの選者はいつも全部見ないで最初の方だけ見て選をするのよと教えられ、ガッカリしたことがありますもの。だから早く出すに限るんですって!プンプン…

 しかし、俳句大会などの選は事前投句がほとんどですから、間を置いて何度も読み返して選句できますのでそんなことはありません。が、それでも1000句以上あると緻密にというわけにはいきませんし、ある程度のレベルの句なら後は選者の好みの問題になります。だから、選などあまり気にせず自分の詠みたいものを詠んで、入選しなければ〝選者に見る目がないんだ!〟ぐらいに開き直っていればいいですよ。エヘッ…

 ああ、また長くなってしまいました。これから出かけないといけませんのでこれでオシマイ!つづきはまたね。

 写真は、幸兵衛窯。なぜか中国か?の石像が迎えてくれました。中にたくさんの琵琶の展示がありましたが、これは七代目の楽器コレクションだそうで、ガンダーラ?やシルクロードの古い琵琶もありました。実はこのペルシャンブルーの猫が欲しかったんだけど…。

 〝ラスター彩〟とは、焼成した白い錫の鉛釉の上に、銅や銀などの酸化物で文様を描いて、低火度還元焔焼成で、金彩に似た輝きをもつ、9世紀-14世紀のイスラム陶器の一種。ラスターとは、落ち着いた輝きという意。(Wikipediaより)光によって色が変るというのですが、写真では上手く撮れませんでした。

コメント (2)
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