ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

今日の兼題は〝下萌〟

2019年02月12日 | 俳句

 今夜のナント冷えること…最低気温が1度と。でもマイナスが出ないだけいいと思わなくっちゃね。まあ午前中は日が差していて、部屋にいる限りは暖かそうに見えたんですが、外に出るとやっぱり気温は低いので寒かったです。

 午後から俳句教室。今日の兼題は「下萌」(したもえ)で、初春の季語。この季語は「草萌」「草青む」「畦青む」「土手青む」などとも言い、早春、地中から草の芽が萌え出ることです。

  石疊つぎ目つぎ目や草青む    

 これは小林一茶の句ですが、当時の石畳というのは今日のように加工された石を整然と敷き詰めて作られたものではなく、当然自然石をそのままに敷いたものだったでしょう。だとするとつぎ目のところには土がかなりあるので、そこから次々と草の芽がのぞいて、まるで石を草が縁取り青い模様のように見え、心待ちにした春の到来の嬉しさを詠んだのではないのかしら。

 実は今日の句会に、〈アスファルト割れ目狭しと草萌し〉という句が出たんです。結構点が入った句なんですが、〝アスファルトの割れ目は狭いに決まっているから、〈狭し〉と言わなくても…〟や〝〈草萌し〉の表現がおかしいのでは?〟という採らなかった人の評がありました。確かに地震や水害などの災害に見舞われない限り、アスファルトに大きな割れ目はできないでしょうから、不必要ですね。作者も、古くなった舗装道路の割れ目だと…。それから「草萌」は名詞ですから、動詞で使うときは「草萌ゆ」という使い方のほうがいい。そこで〈アスファルト割れ目そこここ草萌ゆる〉と直しました。

 さて、ブログ書こうと思って歳時記を見ていると、この一茶の句があったんですよ。へエ~ッ、昔も今も目の付け所は一緒なんだ。というより芭蕉や蕪村、一茶らの句が現在に通用する…いや、もっと言うなら今の句会に出しても何ら違和感もなく受け容れられるということ、改めて再確認です。何百年も前なのにスゴイですね~。

 写真は、窓の外の柿の木に来て、一生懸命つついている〝コゲラ〟です。漢字で〝小啄木鳥〟と書くように、啄木鳥(キツツキ)の仲間です。この〝キツツキ〟は秋の季語ですが、留鳥なのでいつでも見掛けます。特にコゲラは我家の木をよくつつきに来ますが、今日はドラミングではなく必死に木の幹を回って虫を食べていました。網戸のある窓越しですから、写りが悪いのですが…分かりますか?でも私にはこれがやっとなんです。ゴメンナサイ!

 

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