誕生日には花を添えて

「残り十秒…」
ぎゅっと目を閉じ、同じくらい力が入った両手で、カガリは必死に携帯を握りしめる。
（あと、五秒、四、）
つい待ちきれずに薄目で画面をチラリ。
＜5月17日　23：59＞
ゴシック文字の待ち受け画面の時刻は動かない。またぎゅっと目を閉じる。
（三、二、一！）
ゼロ！と来たところで思いっきり両目を開いて画面に食い入るものの
＜5月18日　0：00＞
のゴシック文字の内容が変わっただけ。メッセージの着信を告げる音もなし。
「はー…そりゃそうだよな…」
大戦が終結し、それでもまだあちこちに、小さい火種が燻ぶっている今、悠長にこんなことを待ってはいられない。
「…ただ一言が欲しいだけなんだけどな…」
それでもドレッサーの前に置かれている赤い指輪に、わずかな希望で願いを込めてみたのだが、ハウメア神は「己が役目を全うせよ」と、甘い考えを払拭させる気らしい。カガリはため息をつく。
「『覚悟』が誕生日プレゼントか…」
甘い考えは暫く封印しなければならない。こうして命がけで戦い、無事生き残ることができたのだ。そのことに感謝しつつ、与えられた役目を果たすだけだ。
「明日も早いし、もう寝るか。」
そう思いベッドに体を潜らせるが…目を閉じて意識が遠のくまで、携帯を抱いたままだった。


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ということで、本日は愛しの双子、キラ＆カガリの誕生日でありますよ！
「お誕生日おめでとう！！(/≧▽≦)/♥♥」
毎年お祝いしていることですが、自分の誕生日以上に嬉しいｗ
今年もこうして、お祝いＳＳをＵＰしておりますが、毎回同じようなことを双子に呟かせておりますけれど、多分これがかもしたの中の双子のテーマなんだろうな。
そして…この大事な日に、アスランは何をやっているのか（－－；）
ネタバレになりますけど、最後の着信で、彼がどういう返事をしたか―――は、ご自身で是非ご想像してみてください♥(*´Д`)ﾊｧﾊｧ
皆様の回答をお待ちしております✨