亀の川登

難聴に苦しむ男の日記帳。

熊野(ゆや)

2021-08-01 | 写謡
平宗盛の愛妾熊野は、故郷の老母が病気なので帰国の許しを乞うが、宗盛が許さない。ともに清水へ花見に行く。

役毎に色分けすると分かりやすくなる。
途中で長い棒線を引いてあるところがあるが、そこは謡わないところだが読むと曲の内容が分かることがある。今回はその部分を網掛にした。
能ではここで「間狂言」といって、狂言師が登場していろいろ語るところだが、熊野にはその部分がない。
母親が病にかかったから帰って来いといくら催促しても返事がないので侍女の朝顔しびれを切らして出てきた。

熊野と朝顔は老母の手紙を持って宗盛の所へ暇乞いに行くが、宗盛は許さない。
宗盛に花見に誘われて清水寺へ。

熊野は花見どころではない、急いで寺に駆け上り観音様に母の病の治癒を祈願する。

強引に花見の宴につきあわされて宗盛の前で「如何にせん都の春も惜しけれど馴れし東の花や散るらん」と詩を読む。母親の命も同じように散ると脅かしたのか。さすがの宗盛もそこまで言われると許さざる負えなかった。
晴れて許されて故郷に帰ることが出来た。
小謡
謡本の上段には虫眼鏡で読まなければ読めないような小さな文字でこまごまと説明文が載っている。「四条五条の橋の上・・・・・・。」清水寺に行く途中の光景を謡ったもの。
昔はカラオケというものがなかったので、酒宴の席でよく謡われたのだろう。
小謡は謡本の一部を抜粋したもの。能楽は各流派に分かれていて謡本のセリフは少しずつ変わっているけど小謡の部分だけはどの流派も同じセリフで同じ節なのだ。
オリンピックの開催中にコロナ感染者が急増している。ついにニッポンも一日の感染者が1万人を越えた。菅首相も茨の道に針の山を歩かされている。生きている心地はないでしょう。オリンピックじゃなくて日本の大会ならもうやめたと簡単に言えるのだがこと国際大会ではそうもいかない。
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