善知鳥
2021-03-23 | 写謡
善知鳥。どう読んだって「ぜんちどり」としか読めません。
諸国一見の僧(ワキ)が立山禅定(立山に籠って修行する)を終え山から下りようとすると一人の老人(シテ)に出会います。
陸奥(みちのく)へ行くのならば一つ頼みを聞いてほしいという。
自分は去年ここで死んだ漁師だという。
形見の品を持って猟師の妻子のいる陸奥へ下る。
猟師は鳥獣の命を奪って生計を立てています。
善知鳥はバカな鳥で親が「やすかた」と呼べば子は草むらからのこのくと出てくる。漁師はその声をまねれば簡単に捕まえることができる。
地獄に落ちた漁師は立場が逆転して、善知鳥は鷹となり、猟師は雉となって散々いじめられる。
「あなたは弱吟がいいですか、強吟がいいですか。」
と先生に言われたことがある。
「弱吟です。」と答える。
でも、よく見ると、どの曲も弱吟と強吟とが混じっています。
弱吟を緑で塗り潰し、強吟を黄色で塗ってみた。
善知鳥は殆ど緑で黄色がちょこんと一行あるだけだ。
こんなのもめずらしい。うとうは弱吟の謡なのだ。
強吟は聞いていると勇ましく聞こえがいい。が、ほとんど頭に入らず、ものすごく謡いにくい。その点善知鳥は分かり易く謡いやすい曲だと思う。
善知鳥はバカな鳥で簡単に猟師につかまってしまいます。
どうすることも出来ない親鳥は悲しくて血の涙を流します。
猟師は地獄へ落ちると善知鳥に散々いじめられます。
ことしの桜(ソメイヨシノ)が満開になるのは3月31日ごろだと報じられた。
開花が年々早くなってもはや4月の花ではなくなりそうだ。
🌸花が終わればタケノコです。
今年も見事に耕かされました。
昔は山が荒らされると人間様のせいでした。
今は、ハイ。全部猪にかぶせます。
年々被害が増えて山の地形が変わってしまいます。
猪が増えるのは、雪が降らなくなったせいだと言われます。
猪は脚が短いので雪が深くなったら生きてはいけません。
今年はタケノコを掘れるのだろうか。
コロナがだいぶおとなしくなって、来月は謡曲教室が始まるかな。