「若者のコメ離れが進んでいる。なのにどうしてコメ不足が問題になるのだろう。きっと誰かがコメを隠しているのだろう」と、家内が不思議がっている。
果たして本当はどうなのだろうか。
山間地のコメ農家を訪問したことがある。
3日遅れの新聞が配達されていた。
山間地は人が少ないから新聞を配達する人がいない。それで新聞は郵便物で送られてくるため日の立った新聞を読むことになる。
お米は平地の物より水の綺麗な山間地のコメのほうがおいしい。
ところが山間地は棚田が多くコメ作りには手がかかる。
専業農家も少なく平日は町でサラリーマンをして週末に田んぼをする人が多い。
そのため重労働になり農業をやめていく人も多い。
日頃の田んぼの面倒はお年寄りに頼ることが多い。
そのお年寄りも加齢とともに田んぼに出れなくなっていく。
おいしいお米を作る人がいなくなっていく。
平地で稲作をするにも、最近は都市化が進んで、田んぼの周りに建物が増えていく。
あっちこっちに建物が建っていると纏まった田んぼを確保することが難しくなる。
田んぼは周りに家がないと一坪当たり1升5合採れる。だが周りに家が建つと日陰になるので収穫量は半分になる。それに土地が細分化されるので作業が難しくなる。今までの畔が土だったので機械を傷めることも少なかったが、今の畔はコンクリートなので機械を傷めることも多く農家の人は神経を使う。
それに、農家の人はお金を持っていると思っている人が多いらしく、不動産屋さんや建設業さんが連日のように訪れる。
それに騙されるようにアパートを建てる人も多く。田んぼの面積がますます少なくなって細分化されていく。
道路はアスファルト化され機械を傷めたり、道路を田んぼの泥で汚すことも多く、気を使うことも多くなってくる。
それではますます田んぼをする人が少なくなってくる。
昔は農協さんに行くと2つ、3つとお米の倉庫があった。最近ではほとんど見かけなくなった。
農業離れをする人が多くなっている証拠だ。
最近、米の管理技術が進歩して適切に管理すれば10年はおいしく食べられるというニュースがはいってきて驚いた。
そんなに長期間保存できるのなら、慌てて米を売る必要もない。
投機目的のコメ商人が現れてもしかたない。
タケノコ山も手入れをする人が少なくなって、ジャングルかする山が多くなった。
タケノコ堀は急斜面が多く危険を伴うことも多いので、だんだんタケノコを掘る人も少なくなっている。
昨日そんなタケノコ山の手入れに行った。
病気のせいでなかなか行けなかったので、体がなまったのか、ものすごく疲れた。
もう、タケノコ堀もできなくなるかもしれない。
家内は大のタケノコ好きで、足を足きひきずってまでタケノコを掘りに行く。
山では何が起こるか分からないので、何もしなくてもいいからついてきてくれというので付き合わせられる。
でも、山を見れはどうしても気になるので、つい無理をしてしまう。
体のあちこっちが痛くなって、ああ行かなければいかったと反省ばかりしている。
体が痛くなるからといって何もしなければ、だんだん体が弱ってきて本当に動けなくなってしまう。
死にたくなければそれなりに体を動かさなければいけない。
その加減が難しい。