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風に揺れる蛹 最終
(2017年06月19日 | 日記)
女子大生の通報で警備員が駆け付けると、テーブルに突っ伏したまま動かない一人のサラ... -
風に揺れる蛹 ⑪
(2017年06月17日 | 日記)
左隣の就活生が、ふと顔を上げる。露わになった横顔は少女の趣き。朝の光を受ける頬は... -
風に揺れる蛹 ⑩
(2017年06月15日 | 日記)
そう考えて始めた図書館通いは、しかし、二日にして目的地変更を余儀なくされた。同じ... -
風に揺れる蛹 ⑨
(2017年06月13日 | 日記)
翌日から突然、水の中を漂っているような気分に襲われた。流れがないわけではない。水... -
風に揺れる蛹 ⑧
(2017年06月11日 | 日記)
久しぶりに内線で坪倉を呼び出した。 「どうした?珍しいじゃねえか。社内で呼び出... -
風に揺れる蛹 ⑦
(2017年06月09日 | 日記)
わかったつもりでいたこと、理解しているつもりでいた人たち、腑に落ちていたはずの自... -
風に揺れる蛹 ⑥
(2017年06月07日 | 日記)
4日前、自宅のある高層マンション近くの図書館のトイレの入り口でのことだった。向こ... -
風に揺れる蛹 ⑤
(2017年06月05日 | 日記)
「さて」 ネクタイをプレーンノットで締める。洋服ダンスの扉裏の鏡でチェック。や... -
風に揺れる蛹 ④
(2017年06月02日 | 日記)
「坪倉。同じ課長でもさ。お前が化学で俺が食品っていうのも、なんか象徴的だよな。結... -
風に揺れる蛹 ③
(2017年05月31日 | 日記)
娘宥子が小学校に入って間もなく親父が、その4年後にお袋が亡くなると、ひとみは自分... -
風に揺れる蛹 ②
(2017年05月29日 | 日記)
中学2年の夏の朝、パジャマのまま学生鞄を持ち自宅から道路に跳び出た時、弁当を手に... -
風に揺れる蛹 ①
(2017年05月25日 | 日記)
細かな気泡が鼻先から浮き上がっていく。見開いた目に映っていた緑一色の光景はもはや... -
新連載を開始します(5月25日より)
(2017年05月24日 | 日記)
昭和少年漂流記第三章を現在書き進めていますが、連載開始までにはまだ相当の時間を要... -
1969年。僕たちの宵山 ―昭和少年漂流記第二章―28(最終)
(2017年04月18日 | 日記)
「もうええやろう。みんな、そのくらいにしとき」 奥からおっちゃんが出てきた。僕... -
1969年。僕たちの宵山 ―昭和少年漂流記第二章―27
(2017年04月13日 | 日記)
翌朝、とっちゃんに掛ける言葉を考えながら、いつものように新聞を配り終えた。 そ... -
1969年。僕たちの宵山 ―昭和少年漂流記第二章―26
(2017年04月11日 | 日記)
翌朝。しかし、とっちゃんは思いの外元気だった。 「おお、グリグリ~~。お帰り~... -
1969年。僕たちの宵山 ―昭和少年漂流記第二章―25
(2017年04月08日 | 日記)
彼らの視線をなぞると、そこに見えてきたのは意外な人物だった。 ... -
1969年。僕たちの宵山 ―昭和少年漂流記第二章―24
(2017年04月02日 | 日記)
宵山の山鉾巡行は、四条烏丸から四条通り、河原町通り、御池通りと曲がって行き、烏丸... -
1969年。僕たちの宵山 ―昭和少年漂流記第二章―23
(2017年03月29日 | 日記)
7月17日がやってきた。 とっちゃんは配達の出発を後らせ、僕が販売所に到着する... -
1969年。僕たちの宵山 ―昭和少年漂流記第二章―22
(2017年03月20日 | 日記)
それから三日後、夜遅く、桑原君が突然やってきた。眠りに落ちる寸前だった。 窓に...