雨
カーテンを透る光に毛糸編む 正子
しぐるるへ言の葉書を出しに出る 正子
銀髪の木の葉髪こそよく見えず 正子
●冬らしく寒い一日。
●花冠1月号の原稿「俳句と私」がほぼ出そろう。結局、「俳句の良い悪いは、俳句への向き合い方にある」と感じた。その気持ちで俳句を読むなら、その方向の俳句しかできないことになる。まっすぐに俳句に向かえば、まっすぐに俳句の道があるのだろう。あとは表現の問題だが、その人の言葉は、その人の感性と生い立ちそのもの。生い立ちを修正し、または絡めとりたければ、ある程度人生の早い時期から始めるのがいいと思われる。
●信之先生が元気なころは、勤労感謝の日を含んで水煙フェスを2日から3日間開いていた。「フェス」は、「大会」に代わって私が言い出したものだが、水煙で「大会」というほどの会は大げさすぎるので、「フェスティバル」にした。始めは言いにくかったけれど、そのうち世の中で「フェス」という名称が聞けるようになって、それで、まんざら不自然ないい方でもないと思うようになった。
この泊りがけのフェスのおかげで、互いの気持ち、俳句に対する思いが知れて、今の「花冠」の土台があるように思える。