俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

5月3日

2016-05-03 08:04:58 | 日記
★森奥のたんぽぽ大方は絮に  正子
春も深まる森奥の静けさの中、白い絮となるたんぽぽの群落がほっと心灯されるように目に浮かびます。やがて、か細いたんぽぽの絮も空中に飛び立ち、若葉萌えだす森の、新たな季節の訪れも感じさせてくれます。(藤田洋子)

○今日の俳句
真っ直ぐな銀杏並木のみな若葉/藤田洋子
真っ直ぐな銀杏並木の整然とした若葉に、気持ちが爽やかになる。「真っ直ぐな」に読み手の背筋も伸びる思いだ。整然としたなかにも「みな」という柔らかな音の語があって、若葉の柔らかさを感じさせてくれる。(高橋正子)

○花にら

[花にら/横浜日吉本町]

★足許にゆふぐれながき韮の花/大野林火
★おもてより裏口親し韮の花/水野節子
★花にらはいつも樹のそば垣のそば/高橋正子

 花にらは、春の季節感があるが、俳句の季語ではない。夏の季語の「韮の花」とは違う。ハナニラ(花韮、学名:Ipheion uniflorum (Lindl.) Raf.)は、APG植物分類体系第3版でヒガンバナ科(APG植物分類体系第2版ではネギ科古い分類のクロンキスト体系ではユリ科)に属するハナニラ属の多年草。イフェイオン、ベツレヘムの星とも呼ばれる。原産地はアルゼンチン。日本では、明治時代に園芸植物(観賞用)に導入され、逸出し帰化している。葉にはニラやネギのような匂いがあり、このことからハナニラの名がある。野菜のニラ(学名Allium tuberosum)とは同じ科の植物であるが、属が違うのであまり近縁とは言えない。球根植物であるが、繁殖が旺盛で植えたままでも広がる。鱗茎から10-25cmのニラに似た葉を数枚出し、さらに数本の花茎を出す。開花期は春で、花径約3cmの白から淡紫色の6弁の花を花茎の頂上に1つ付ける。地上部が見られるのは開花期を含め春だけである。 
 

◇生活する花たち「山躑躅・武蔵野きすげ・あやめ」(東京白金台・自然教育園)
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