俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

8月25日(日)

2013-08-25 12:13:26 | Weblog
★葛咲けり一つの花のその奥にも  正子
秋の七草のひとつ。各地の山野に自生し紫紅色で蝶形の花を密集して付ける葛の花は野趣に富み控えめで美しい花ですね。(小口泰與)

○今日の俳句
きちこうや一朶の雲の生まれけり/小口泰與
「桔梗」と書いて「きちこう」とも「ききょう」とも読む。きちこうの紫色と一朶の雲の白い色のとりあわせが美しい。ただそれだけでなく、きちこうの咲く季節が、ゆったりと爽やかに表現されている。(高橋正子)

○小豆の花

[小豆の花/ネットより]            [野小豆の花/ネットより]

★パソコン画面の小豆の花のさわやかに/高橋信之

小豆の花の記憶はうすいが、小豆が収穫されて、豆の鞘を木槌で打ってなかの小豆を取りだす作業は記憶にある。そういう仕事は、たいてい祖母の仕事であったから、遊びながら手伝った。まずは、ぜんざいになって、それからお餅の餡になった。農村では、店で小豆を売っているのを見たことがないから、それぞれの家で栽培していたのだろうと思う。畑のダイヤとか、小豆相場ということも小さい農村の生活者には無縁の言葉であった。

★海さえも火照りて小豆の花が咲く/高橋正子

アズキ(小豆、Vigna angularis)は、マメ科ササゲ属の一年草。アズキは二千年程の昔に中国から渡来したと考えられている栽培種。和菓子のあん、赤飯等に使われるマメとしてお馴染みである。原産地は東アジア。祖先野生種のヤブツルアズキ (Vigna angularis (Willd.) var. nipponensis) は日本からヒマラヤの照葉樹林帯に分布し、栽培種のアズキは極東のヤブツルアズキと同じ遺伝的特徴をもつ。日本では古くから親しまれ、縄文遺跡から発掘されているほか、古事記にもその記述がある。8月の終わり頃、葉腋に黄色い花を咲かせる。花の中心部にある竜骨弁と呼ばれるものは旋回しており、属は異なるがノアズキとよく似ている。果実は円筒形で細長く、ササゲ属の特徴をよく示している。種子は赤飯などでお馴染みと思うが、膨らんだ円筒形。アズキの約20%はタンパク質で、栄養価が高いほか、赤い品種の皮にはアントシアニンが含まれ、亜鉛などのミネラル分も豊富である。日本における栽培面積の6割以上を北海道が占める。丹波、備中を含めて、日本の三大産地である。 低温に弱く、霜害を受けやすいため、霜の降りなくなった時期に播種する。国産の品種には以下のようなものがある。

大納言(大粒種) - 丹波、馬路、備中、美方、あかね、ほくと、とよみ
中納言、普通小豆 - えりも、しゅまり、きたのおとめ、さほろ
白小豆 - 丹波白小豆・備中白小豆・北海道白小豆
黒小豆

◇生活する花たち「朝顔・芙蓉・木槿(むくげ)」(横浜日吉本町)
コメント (1)
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