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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

パリーグ優勝争い、鍵は楽天 9月20日(木) ~ マジックから見るプロ野球

2012-09-20 17:46:55 | 野球
<パリーグ優勝争いの展望>

現在首位を走っている日本ハムだが、先発投手陣は13勝吉川、11勝武田勝、9勝ウルフ、6勝八木そして3年目中村勝。また抑えには経験豊富な武田久が控えており、9回まで持ち込めばほぼ盤石。

打線は糸井、稲葉、小谷野を軸にして、パンチ力のある中田翔とホフパワーそして陽岱鋼がおり、田中賢介の離脱を感じさせない。どのような試合展開でも点を奪える勝負強さを持っている。

安定した投手力と堅い守備、そして多彩な攻撃陣。日本ハムが連敗しないのも頷ける陣容である。ただ、先発の駒数がやや不足で継投戦が多く、宮西、増井あたりに負担が集中するため、リリーフ陣のペナント最終盤での疲れが気になる。先発が長く投げて勝つ試合をどれくらい作れるかがポイント。

日本ハムを追いかける2位西武は、首位打者の中島を中心に1番から9番まで好調なバッターが並び、どこからでも得点出来る強みがある。投手陣は、先発は12勝牧田、10勝岸、10勝石井一久、8勝野上そして菊池雄星。中継ぎは十亀、ウィリアムス、長田、岡本で、抑えには涌井が控えている。

西武は打線も投手陣もメンバーは揃っているが、好不調の波が大きく安定感に欠けるところがあり、連勝も出来るが連敗の心配も大きい。とくに栗山の離脱で厳しい展開での得点力がやや不安。

優勝を狙う為のポイントは、中村おかわり君の活躍。競っている展開で、おかわり君がヒット、出来ればホームランを打って勝つ試合を多く作れれば、チームも波に乗っていける。

3位ソフトバンクの先発は16勝摂津と12勝大隣の強力な二枚に、8勝山田大樹、6勝新垣がいて、さらにルーキー武田翔太は6勝と若手が台頭。中継ぎには柳瀬、森福、抑えは岡島でこれも強力。先発完投でも勝てるし、継投に入っても勝てる力がある。

打線は、4番ペーニャを軸に内川と長谷川あたりがポイントゲッター。ただ、下位打線はやや得点力が低く、攻撃がそこで途切れる危険がある。打線の厚みから見ても、松田の離脱は正直痛い。

ソフトバンク浮上のポイントは楽天戦。ここにきて楽天は松井稼頭央が攻守に好調で、チーム状態が非常によい。しかも、3位ソフトバンクとは3ゲーム差、自力でのCS進出も可能で、モチベーションが高い。

この楽天とソフトバンクは6試合残している。ソフトバンクは、楽天戦を出来れば6勝、悪くても5勝1敗で乗り切らないと、直接対決が2試合しかない日本ハムに追いつくのは難しい。逆に、楽天に大きく負け越すことになれば、ソフトバンクはCS進出にも黄色信号が灯ってくる。

実は、西武も楽天との対決を5試合残している。日本ハムとの5試合でもし大きく勝ち越したとき、楽天戦は優勝を決めるポイントとなる。逆に、日本ハムに大きく負け越すと、楽天戦はCS進出にからむ試合となる。西武にとっても、楽天戦はペナントレースの鍵となる可能性がある。

明日から西武対日本ハム3連戦、楽天対ソフトバンク4連戦。ここで優勝戦線が大きく動く可能性は高い。

<明日の試合予定>

各カードは24回戦まで

7 勝 21 回戦 9 勝
ヤクルト 18:00 巨人
東京ドーム

15 勝 22 回戦 4 勝
広島 18:00 横浜
横浜スタジアム

13 勝 21 回戦 6 勝
中日 18:00 阪神
甲子園

8 勝 19 回戦 9 勝
ソフトバンク 18:00 楽天
Kスタ宮城

7 勝 19 回戦 10 勝
日本ハム 18:00 西武
西武ドーム

12 勝 20 回戦 6 勝
オリックス 18:15 ロッテ
千葉QVCマリン


<上位マジックの動向、CS進出の状況、順位確率表>
2012年9月20日17:00現在

「V」「2位」「CS 」の下にある数値は、 20 で「確定」、10 以下で「自力消滅」、0 で「完全消滅」

セリーグ

(1) 巨人
勝率 CS率 V 2位 CS
0.678 --- 12 100x 19.5 20 20
中日 -5.7 [0] (M 1, 0.083)、ヤクルト -7.5 [4] (Lower)、広島 -11.6 [3] (Lower)、阪神 -15 [0] (Lower)、横浜 -16.4 [5] (Lower)

(2) 中日 V 2位 CS
0.585 11 11 100x 0.5 16.9 20
巨人 5.7 [0]、ヤクルト -3.2 [1] (M 4, 0.364)、広島 -6.9 [1] (Lower)、阪神 -7.3 [4] (Lower)、横浜 -10.5 [5] (Lower)

(3) ヤクルト V 2位 CS
0.508 9 15 98.9 0 3.7 15.8
巨人 11.5 [4] (Higher)、中日 4.2 [1]、広島 -2.3 [3] (M 8, 0.533)、阪神 -3.3 [5] (M 4, 0.267)、横浜 -8.5 [2] (Lower)

(4) 広島 V 2位 CS
0.458 6 12 1.1 0 0 6.3
巨人 14.6 [3] (Higher)、中日 7.9 [1] (Higher)、ヤクルト 5.3 [3]、阪神 -1.1 [2] (M 8, 0.667)、横浜 -4.3 [3] (M 1, 0.083)

(5) 阪神 V 2位 CS
0.424 4 12 0.05* 0 0 3.4
巨人 15 [0] (Higher)、中日 11.3 [4] (Higher)、ヤクルト 8.3 [5]、広島 3.1 [2]、横浜 -3.2 [1] (M 5, 0.417)

(6) 横浜 V 2位 CS
0.342 9.5 16 0x 0 0 0
巨人 21.4 [5] (Higher)、中日 15.5 [5] (Higher)、ヤクルト 10.5 [2] (Higher)、広島 7.3 [3]、阪神 4.2 [1]

各順位で終わる確率 (%)
(セ) 1 位 2 位 3 位 4 位 5 位 6 位
G 100x 0x 0x 0x 0x 0x
D 0x 99.95* 0.05* 0x 0x 0x
S 0x 0.05* 98.9 1.1 0.05* 0x
C 0x 0x 1.1 94.2 4.7 0.05*
T 0x 0x 0.05* 4.7 95.3 0.05*
Bs 0x 0x 0x 0x 0.05* 99.95*

パリーグ

(1) 日本ハム
勝率 CS率 V 2位 CS
0.557 --- 12 99.95* 13.6 14.6 17.1
西武 2 [5]、ソフトバンク -1.3 [2] (M 8, 0.667)、楽天 -2.6 [1] (M 6, 0.5)、ロッテ -1.9 [4] (M 5, 0.417)、オリックス -9 [0] (Lower)

(2) 西武 V 2位 CS
0.537 2.5 15 96.2 11.7 12.9 15.5
日本ハム 3.1 [5]、ソフトバンク -1.7 [0] (M 12, 0.8)、楽天 0 [5] (No Magic, for Code 1)、ロッテ -1.9 [3] (M 9, 0.6)、オリックス -7.5 [2] (Lower)

(3) ソフトバンク V 2位 CS
0.521 2 12 84.3 6.8 9.5 12.5
日本ハム 3.3 [2]、西武 1.7 [0]、楽天 2.2 [6]、ロッテ -1.7 [0] (M 9, 0.75)、オリックス -4.8 [4] (Lower)

(4) 楽天 V 2位 CS
0.496 3 15 16.5 5.1 10 11.9
日本ハム 3.6 [1]、西武 5 [5] (for Code 1)、ソフトバンク 3.9 [6]、ロッテ 0.2 [2]、オリックス -5.5 [1] (M 3, 0.2)

(5) ロッテ V 2位 CS
0.483 1.5 14 3.0 4.9 6.5 8.5
日本ハム 5.9 [4]、西武 4.9 [3]、ソフトバンク 1.7 [0]、楽天 1.9 [2]、オリックス -2.5 [5] (M 5, 0.357)

(6) オリックス V 2位 CS
0.41 9 12 0x 0 0 0
日本ハム 9 [0] (Higher)、西武 9.5 [2] (Higher)、ソフトバンク 8.8 [4] (Higher)、楽天 6.5 [1]、ロッテ 7.5 [5]

各順位で終わる確率 (%)
(パ) 1 位 2 位 3 位 4 位 5 位 6 位
F 81.2 16.2 2.6 0.05* 0.05* 0x
L 16.9 57.3 22.1 3.4 0.4 0x
H 1.8 22.7 59.8 14.1 1.6 0x
E 0.05* 3.5 13.0 57.2 26.4 0.05*
M 0.05* 0.4 2.6 25.4 71.6 0.1
Bf 0x 0x 0x 0.05* 0.1 99.9

100x = 100 %
99.95* = 99.95 % 以上でかつ 100 % より小さい
0.05* = 0.05 % 未満かつ 0 % より大きい
0x = 0 %

残りのペナントレースを2千万回試行した場合の確率で、「100x」「0x」は全てのケースを網羅した場合の「100%」「0%」とは必ずしも一致しない。


<表の見方>

1行目
(順位)、チーム名 、各順位への状況 (下に「CS」の凡例)

CS CS進出が確定
CS 自力でのCS進出の可能性あり
CS 自力でのCS進出の可能性が消滅
CS CS進出の可能性が完全に消滅

「V」「2位」「CS」は、それぞれ「1位以上 (= 優勝)」「2位以上」「3位以上 (= CS進出)」を意味する
下線または斜体は、勝率が同じとなるためリーグ規定で最終順位が決定されたことを示している

2行目 (色枠) 左から
勝率、ゲーム差、残り試合数、クライマックスシリーズ(CS)進出確率 (%)、優勝指標、2位指標、CS指標

3行目以降 各チームごとに
相手チーム名、上位マジック点灯指標、[残りの直接対決試合数]、(M 上位マジック, 上位確定に必要なこれからの最高勝率)

(補足1) 優勝指標、2位指標、CS指標について

指標は大きいほど良く
20 になると、その順位以上が「確定」
10 から 20 の間で、その順位以上へ「自力で到達することが可能」
10 以下で、「自力で到達する可能性が消滅」
0 になると、「到達する可能性が完全に消滅」

(補足2) 相手チーム名の色と字体について

赤色 そのチームへ上位マジックを点灯した
青色 そのチームから上位マジックを点灯された

赤色 そのチームへの上位が確定した
青色 そのチームから上位を確定された

ピンク色 そのチームへ上位マジックを点灯しかけている
ライム色 そのチームから上位マジックを点灯されかけている

(補足3) ( )内の言葉について

Higher そのチームの上位が確定
Lower そのチームの下位が確定

Not Higher 上位は確定していない
Not Lower 下位は確定していない

No Magic マジックは点灯していない
M 0.0 実数値マジックが正確にゼロである

実数値マジックとは、「残りを全勝する対象チームの最終勝率と同じになるために必要な勝ち数」を実数表現したもの。整数である通常のマジック数は、「残りを全勝する対象チームの最終順位を上回るために必要な勝ち数」で、実数値マジックの少数部分を切り上げたものに等しいことが多い

(補足4) 勝率が同じとき、最終順位を決定する基準とその順番

セリーグ
Code 1 「勝ち数」による比較
Code 2 「直接対決での勝ち数」による比較
Code 3 「昨年度の最終順位」による比較

パリーグ
Code 1 「直接対決での勝ち数」による比較
Code 2 「リーグ内 (交流戦を除く) での勝率」による比較
Code 3 「昨年度の最終順位」による比較


<用語の大まかな説明>

上位マジック
相手チームの全勝勝率を上回るために必要な勝利数。これだけ勝てば、最終順位が確実に相手を上回る。すべてのチームに点灯すると、数の最も大きい上位マジックが優勝マジックとなり、その相手が優勝マジック対象チームとなる。

上位マジック点灯指標
上位マジックの点灯は相手チームとの直接対決に全敗することが条件だが、これを緩和して何試合こちらが勝てば上位マジックが点灯するかを表したもの。この数値が負になれば上位マジックが点灯し、数値が残りの直接対決試合数を越えると逆に相手から上位マジックを点灯されてしまう。

「上位マジック点灯指標」「優勝確率」「CS出場確率」については、このページに詳しい説明があります。


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