岩手山と北上川
旧岩手銀行本店
米有力紙ニューヨーク・タイムズは「2023年に行くべき52カ所」を旅行欄で特集し、2カ所目に盛岡市を選出しました。大正時代の和洋折衷の雰囲気が残る建築物と近代的な施設、自然豊かな風景が存在し「歩いて回れる珠玉の街」と評価されたそうで、テレビのニュースでは早速訪れた外国人観光客が紹介されていました
1カ所目はロンドンで、日本では福岡市が19カ所目で取り上げられていましたが、盛岡市が2カ所目とは地元民として嬉しいことではありますが、何故?との思いもあります。15カ所目まで載っていましたが聞いたことがあるのは、オークランド、カンガルー島、ブータンくらいです。
浅田次郎作の小説「壬生義士伝」の中に、主人公吉村貫一郎のこんなセリフがあります。
「南部盛岡は日の本一の美しい国にでござりやんす。西に岩手山、南には早池峰山。
城下を流れる中津川は桜の馬場の下で北上川に合わさって、まさに絵に描いたような美しき国にござりやんす」
また、深田久弥氏は「日本百名山」で次のように紹介しています。「~ 盛岡の風景は岩手山によって生きている。一つの都会に一つの山がこれほど大きく力強く迫っている例は、他にないだろう。 ~」
「~ 岩手山は古くから南部富士と呼ばれた通り、秀麗な一個の独立峰には違いないが、しかし単純なシムメトリイではない。その常型を破ったところに、却ってこの山の傲岸不屈な力強さがある。 ~」