先週末行った
箱根あじさい旅行では、
由緒ある
富士屋ホテルに泊まりました。


昭和11年に建てられた、
花御殿という建物にある部屋に宿泊。
富士屋ホテルには新館もあるのだけれど、
この
花御殿に泊まることがひとつのステイタス
、らしぃ…(母談)。
花御殿の部屋の鍵も↓↓こ~んなにでかく、そのシンボル的役割を果たしている(らしぃ)。

花御殿にある42部屋には、それぞれ花の名前がついていて、
各部屋にはいたるところにその花の絵があしらわれている。
あたしたちが今回泊まった部屋は、「藤」の部屋。

鍵のでかいキーホルダー(?)にも藤の花が描かれているし、
部屋の扉や、卓上や壁に飾ってある絵も藤だし、絨毯まで藤柄だった。
ってまぁ、ここまでは、前置き

(長っ!)。
夜ご飯は、富士屋ホテルが誇る重厚な雰囲気のメインダイニングルームでの
食事だったのだけど、ここで、意表をついた事件がおこりました。
さすがは一流ホテル内のレストラン、コース料理は1万円~2万円という価格設定。
レストランの予約が20時からで遅い時間だったこともあり、あたし達親子はアラカルトで注文することに。
まず、母が注文したスープがきて、次にサラダが、これは
ちゃんと二人同時に出てきた。
ホテルに併設されている有名なパン屋、PIGOTのおいしいパンも食べつつ、
ここまでは快適な時間を堪能。


そして、母が注文した魚料理が出てきた。
あたしはビーフシチューを頼んだんだけど、あれ、メインは二人分揃って出てこないんだ…

、と思いつつも、
まぁ物が違うからな

、ということで、待つ。
でも、母が半分くらい食べ終わってもまだこない。
お?まさかこれは… という考えが頭をかすめるも、
でもまぁその辺は、
富士屋ホテルさんですから…。
だって、グラスへの水の注ぎ方からして独特で、厳しいテーブルサービスの訓練を
受けているっぽいし、
なんてったって、富士屋ホテルさんですからねぇ。
ビーフシチューをぐつぐつ煮つめているのかもしれないし。
おとなしく、待つ。ひたすら、待つ。
母もめづらしく気を使い、魚料理をのろのろ食べてくれていた。
それでももうあと数口分、ってとこまできてしまい、これはさすがにおかしくねぇか、
という話になって、近くのボーイさんにきいてみた。
「あの、ビーフシチュー、まだこないんですけどぉ…

」
「

失礼いたしました、少々お待ちくださいっ。」
…え、まじで?! 富士屋ホテルさんでしたよねぇ?
どうやらまじに、忘れられていたらしぃ。別に店内が混んでたわけでもないのに。
ただでさえ20時からの遅い食事のスタートで、その時すでに、21時。
信じて健気に待っていたのに、ただの凡ミス発覚ということで、完全にあたしはムッてしまった

。
それから10分もしないでそそくさとビーフシチューは運ばれてきて、
ムッツリしながら、もくもく食べる。なんだよ、すぐ出るんぢゃんっ、ホントはさっ

。

↑
3,200円のビーフシチュー。さすがにお肉もごろごろ入って、脂部分も「よい脂」といったカンジでとろとろだった。食後、お詫びにとデザートをすすめられたけど、
あたしはもうおなかいっぱいだったし、
なんてったって
ちょっぴりムッてたので、丁重にお断りした。
けど、なぜか母は喜んでシャーベットを注文していた。
まぁ、オーダーミスのフォローにデザートサービスってのは、
その辺の飲み屋でもすることなので、そりゃそうだろうな、というカンジ。
そして部屋に帰ってレシートを確認したところ、
サービス代が取られてなかったことはもちろん、
最初に飲んだ
ドリンク代もひかれていて、さらに、
ビーフシチューも、
なかったことになっていた。
ほほぉー! そこまで、しますかぁ。
ビーフシチューはたしかに出てくるのがすごく遅かったけれど、結局食べたことには変わりないので、それをサービスしてくれてたのにはびっくりした。
まぁ、そこまでしてくれたなら、こちらもなかったことにしようじゃないの。

そして、翌朝、朝食も同じダイニングルームだったのだけど、
行ったら、
すごい特等席に通された。
窓から、富士屋ホテルご自慢の花御殿がばっちり眺められる、ホントに特等席

。

…これって、
昨日ムッてた効果??
そしてさらに朝食が運ばれて来たとき、またもや母のものが先に運ばれてきたのだけど、
そのさい
「お客様のお料理もただいまお持ちしますので」
って言われた

。
いや、今日は別に、…
きれてないっすょ…
そしてさらに、ホテルをチェックアウトするときには、フロントの人に謝られた。
「昨日は、お食事、お待たせいたしたようで大変失礼いたしました。」
…こ、こんなところにまで…。その
情報共有力に、びっくり。
しかし、一流ホテルとは、そういうことだと思った。
つまり、
事故報告&その共有、そしてフォロー。
結果、最終的には笑い話としてしかあたしの中には残っていない。
すごい徹底したフォローだ。
ミスは、どうしたってあるからね、その後のフォローで、
一流かそうでないかに、わかれるんだと思う。
どんなお客さんでも、いい思いをして帰ってもらいたい。
だから最後までフォローできるところでは、する。途中で、投げ出さない。
さすがっす。

おかげであたし達親子にとっては、たぶん何の滞りもなく宿泊するよりも、印象がよくなった気がする

