21世紀はアジアとの時代(Jtiro🔴Jpn) SDGs国際Webサイト(Editor: K.Yamada)

●Copyright © 2024.All rights reserved.●Since2008.
  

■タイの米文化

2019-06-17 | ●タイの美食文化

■■■■■■■■■■■タイの米文化■■■■■■■■■■■

■「タイ料理の台頭
●美味しいものには、国境がない、タイ料理しかり。日本料理しかり。
その国、固有の料理は、伝統的な食文化として、大切に保護され育
まれ親しまれてきた。  いずれもその主役は米である
それは日タイ 米文化の
長い交流の成果とみていい。 

●とりわけ私どもになじみ深いタイ料理の海外レストランは、タイ独自
の伝統料理として、
タイ政府(タイ商務省)・貿易センター( TTC)が
当初から厳しく取り仕切って
展開してきた。

そのレシピや品目や、その味覚、その店の運営全般にわたり、海外
のタイレストランを評価して「タイセレクト」と「タイセレクト・プレミアム
の、
2つに大きく区分し、店頭表示を行ってきた。それはまさしくその
店の正統の証というわけだ。
●「タイ・セレクト」は2017年時点で
・全世界に1447店、
・日本には100店が存在する。
●最上級の「タイ・セレクト・プレミアム」は、
・全世界に271店、 
・日本にはわずか8店しかない。

このタイ政府の厳しい評価の姿勢が、世界や日本のタイ料理の不動
の地位を築いてきたといわ
れている。

●タイ料理レストランの日本市場を統括するのは、タイ商務省のタイ
貿易センター(TTC)東京と大阪と福岡の各オフイスである。
ここで日本の市場戦略とPRとレシピを練る。
このタイ政府の厳しい評価の姿勢が、世界や日本のタイ料理を不動
のものにしてきたといわ
れる。

●「日本の主要都市におけるタイ料理レストラン数」2018) TTC
1位  東京     658店
2位  神奈川   121
3位  大阪    104
4位  千葉    80
5位  愛知    63
6位  埼玉    53
7位  兵庫    41
8位  福岡    37
9位  長野    32
9位  茨城    32

 

 
■「衰退する農業から、おコメ産業への大転換
●今をさる1980年代の後半には、日本を主体にした海外の直接投資
や日本企業のタイへの進出
が増えて、タイの産業構造は一変する。 
農業国から工業国へ、農業の比重は下がり、自動車など製造業の比
重 が急速に高まっていった。

●それに伴い農業に就業する人口は、1970年就業者全体の79,3%
1786万人だったが、42年後の2012年には、38,9%約1501万人に縮
小した。
にも拘らず、国全体の産業構造の大転換の中で、農業の集約化が進
み、農業生産額は、40年間で31倍に増大した。

その主な理由としては、-----
・タイ米の品種改良や
・タイ米の流通改革や、
・タイ料理 
レストランの世界展開の取り組みなど
があったと考えられる。

なかでも世界に展開するタイ料理レストランに対する、タイ政府の厳しい
評価 の姿勢が、タイ料理とタイ米の地位を不動のものにして、タイ米の
消費増に大きく貢献した。

 ■「世界の主なコメの生産額」(出所・農林水産省)
いま世界では4億8千万トンのコメが作られている。

コメ文化は進む」 
●タイ米は、インディカ米と呼ばれ、世界の米の85%を占める。形は細
長く、炊くとぱさつき粘りがない。しかし
最近では、品種改良が進み、細
長いインデカ米も随分おいしくなったと評判はいい。


因みに日本の米は、俗にジャポニカ米と呼ばれ、形が短く、丸みを帯
びて粘り気がある。主に
日本や朝鮮、中国が産地とされる。
 
●タイの北部チェンマイ辺りでは古くから、うるち米〈インデカ〉と もち
米の2種類の米の食文化圏が
現存する。
チェンマイの「もち米」は、日本人の口にもよくあい日本人ロングスティ
ヤ—にも愛用者が多い。
日本でも,Amazonの通販で,タイのインデカ米
が簡単に手に入るというから、
まさに国際流通社会の到来である。

●タイでも、街のフードコートへ出向けば、日本の秋田こまちが簡単に
入手できる。
本格のタイ料理レストランの味が、日本で簡単に賞味できるように、タイ
では、日本料理店
約3000店(JAICA調べ)が出店しており、寿司はもと
よりお好みの日本料理を
食べることができる。まさに食文化は、限りなく
国境を越えて広がる。
           
しかし一方で、開発途上国の飢えや栄養不足で悩む人たちが、いまも
8億5000万人
存在することを、片時も忘れてはなるまい。
 コメの食文化圏は、世界ではアジアに限られていたそれが食文化
の多様化と国際化で、タイ料理も日本料理も、いまや欧米でも大変な
人気である。
しかしタイ料理といい日本料理といい、タイ米と日本米、いわゆる「米」
が、料理の基盤食材になっていることに変わりない。

最近では、日本の農機具メーカー「クボタ」の米販売会社の住中さん
が、日本のお米を材
料にして、本格の日本酒の酒造をべトナムで協働
して、新酒の開発に成功した。
また、東南アジアの農業機械化に挑む 日本の農機具メーカーの社員
が、仕事の延長
線上で、
タイの農家と組んで、ジャポニカ米の品種改良
に取り組み成功したという。

かくの様に農業分野でもモノからコトへの発想の転換が顕著に進む。
それによって
日本とタイやアジアの米文化が、今後どんな広がりを見せ
ていくのか、楽しみでならない

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 前の記事へ | トップ | ■総選挙後のタイ政治の行方 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿