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■平和と戦争のあいだ

2024-07-27 | ●記憶と忘却の相剋

■■■■■■■■■■平和と戦争のあいだ■■■■■■■■■■

 

■■[平和とのジレンマ]
🔵日本の戦後、79年が経つ。日本は、屈塾の敗戦後、世界に冠た
る「平和憲法」を制定し,再び戦争はしないと世界に誓った。
しかし世の中は、想定通リにはいかない。
至近では,無謀プーチンが
仕掛けた「ウクライナ戦争」が,3年目を迎えて,まだ停戦の目途
が立たない。


                   (出典:JIJI,ウクライナの戦車)
アジアでは中国の台湾侵攻が、ささやかれて久しい. 
台湾侵攻が現
実味を帯びてくると, 米国は,それを阻止するために当然、乗り出す
事になる。日米共同防衛戦略が始まる。約80年の長きに亙り続い
た日本の平和路線が、くずれる事になる。
軍事専門家によると「中国の不動産不況からすれば、国を挙げて戦
争できる時ではないが、
常識が通じない国だけに、楽観は許されな
い」という


🔵先週、石垣島でリゾートを経営する知人が来阪、久方に歓談した。
ここ数年来の南西諸島の防衛体制は、驚くほど強吾になったという。
頼もしい限りだ。
仮に無謀な戦いが始まれば、まず台湾在住1万5千人の邦人と,南西
諸島群に住む日本人を、速やかに強制送還することが優先する

   

🔵この10年来、日本の地政学的なリスクは、思いのほか加速する。
・米中緊迫による「台湾有事
・朝鮮半島の緊張、
・北朝鮮による核ミサイルの恐怖、
・中国の海洋進出、尖閣海域の領海侵犯
・太平洋島礁国を巡る米中の対立
これらの混迷を深めるアジア情勢をどう見るか。専門家のみならず、
日本国民の判断が、求められている。
しかし前の世界大戦「大東亜戦争」を知る日本人(少なくとも90
歳以上、敗戦当時10歳)は、毎年激減しており、日本人の大半が
戦争を全く知らない国民」に,なろうとしている。
とびぬけた言い方をすれば「戦争を知らず,平和三昧に暮してきた人
達」が殆どだという事になる。

🔵「地政学」の権威によると,地政学的に見た国際情勢の判断基準
は、「通り道」に尽きるという。資源に乏しい日本の場合, 中近東
からの石油を運ぶ海路」の安全確保が生命線になる。

何しろ巨大石油タンカー数百隻が, 列をなして南シナ海からマラッカ
海峡をすり抜け, インド洋から中近東を往復する。安全で平静な南の
海が、日本の平和を確かに守っていると言っていい。

🔵いまたけなはの米国の大統領選挙では,バイデンが退き,トランプ
の台頭を予測する気配だが、世界経済特に半導体では、米中対立が
拡大する折から、世界における米国の単独行動主義が高まるとする
外交専門家の予測が増えて来た。
中国は、独自戦略で米国を太平洋から排除する事を狙っており「台
湾有事」と含めて、日本人の国防常識としての状況把握の転換が、
求められる所以だ。


⚫️因みに第2次世界大戦後、戦争をしなかった国は、世界193ヶ国
(国連加-盟国)の中で,日本を含め,わずか8ヶ国しかないという。
・アイルランド (北欧)
・フインランド (北欧)
・スエーデン  (北欧)
・ノールウエィ (北欧)
・デンマーク  (北欧)
・スイス       (欧州)
・ブータン   (アジア
日   本     (アジア

還り見るに大戦後の米ソ対立など戦争要因といえるのが、
・「民族の対立
・「宗教の対立
・「経済的な貧困
・「政治体制の未成
こられが、これら平和国家には皆無だった。
中でも、永久平和国家
スイスを除くと、殆どが北欧の国である。

なぜ北欧の国が戦争に巻き込まれなかったのかというと,地政的に戦
争の原因になるものがなかったといつていい。しかし ウクライナ戦
争で情勢は一変した、スエーデンもNATO陣営に加盟し,ロシアの脅
威を防ぐ態勢だ。

🔵アジアの日本は, 戦後,不戦を宣言した特異な国として79が年経つ。
しかし周囲には、異端の国々が存立し,かろうじて米国の傘のもとで
かろうじて平和を勝ち取ってきた。

それは戦後復興の労苦を体験した事で「何よりも戦争は、割にあわな
い事を国民がよく知った結果」と言っていいのではないか。

しかしいま日本の場合、戦後79年を経て 戦争を知らない戦後生ま
れの国民がほぼ9割以上を占める事になった。
それだけに今後どの
ように,不戦の心を、後世に伝承し続けるかが、最大の課題となって
来た。



■■変貌するわが国,日本」
🔵戦後の日本は、国内に資源がないため,石油資源を海外から高品位,
低価格の資源を輸入して, それを高度に加工事によって
高品質の商品
を創り出し,それを全世界に輸出して世界第2位の経済大国
にのし上が
ってきた輝かしい経歴を持つ

識者の言葉を借りると,仮に日本が資源国だったとしたら,逆に国際経
済協定
が厳しい折から, 幾ら高品質であれ自動車にしろ電気製品にし
ろ、厳しい
輸入成約の壁に阻まれていただろうと観測する。
ほとんどの資源を海外から輸入し,それを高度に創意加工し,世界にな
い魅力的な
商品にして世界の国々に輸出するという,絶妙な貿易のバラ
ンス感覚がよかった
のではないかという。

🔵しかし世界の先進国の中で,日本の食糧自給率は極めて低い。
それを価値ある輸入食品で補うことによって,インバウンドでも高く
評価される日本の食文化の市場を 創造してきた。
そしていまや世界
の主要都市に日本レストランと日本食品がある。

  
 世界の食糧自給率(2022年)
   (国名)   (自給率)
日本          28
・アラブ首長国    0%
・オランダ        10%
韓国       28%
・台湾          32%
・英国     82%
・中国     99%
米国          128
フランス        176%
ロシア      184%
・カナダ      202%
・豪州          230%

今を去る2年前、当ブログ極上の選択では, 戦後77年に
纏わる
[77」の数字と
日本の命運に触れた。そして多くの読者の関心
頂いた
私自身,昭和7年生まれのせいか、生来「」という数字
になじみを大切にして来た。
それから3年、日本万博が、大阪で開催される来年は「戦後80年」
その上「昭和百年」という、極めておめでたい年になる。
そこで「80と100」に纏わるさまざまな数字の事象を収録して
新年早々に、特集で読者の皆さんにお伝えしたいと想を練っている。
こんな気ままな事が出来るのも,まさに「ブロガー」の醍醐味と言って
いい。


🔵まず今日のところは、いま私が格別傾注する[]の世界から、し
ばしば取り上げられる「数字に纏わる教え」の一端を披露したい。
中でも、中国古典に学ぶ「貞観政要」では,帝王学の基本である座右
の銘として「三鏡」があり「2代目で国が乱れたら,「臣下の責任」と
した。
🔵「禅語
・「一日不作、一日不食」(一日なさざれば、一日食らわず)
・「一行三昧」 (なんでもいいから、一つの事に邁進する)
・「一期一会」 (人とは、丁寧に会ってこそいい)
・「一円相」  (円満と拡がりの象徴)
・「一心」   (あなたを消極的にするも、積極的にするも全ては心が原動)
・「一以貫之」 (一貫して変わらず道を進む事)
・「一華開五葉」(花が実を結んで繁栄する気負いなく、美しい言葉)
・「三級浪高魚化龍」(目の前の試練、それを超えると素晴らしい境地が)
・「百不知百不会」(何にも知らなくていい。それは超越した人の事)
・「百尺竿頭に一歩を進む」(目標達成の次は、何処を目指す)

🔵禅ともかかわる仏の世界では古く「六道」という有名な教えがある。
これは,全ての衆生が、生前の業因によって生死を繰り返すという。
六つの迷いの世界」とは、
即ち
地獄
餓鬼
畜生
阿修羅
人間
天上
この世界を超えて悟りに至る、という意味で  6を超える(7という
数字が、
最も大切にされると言う
平和と言えば、先々いつまでも、平穏で無事という事だ。そのために
は決して争う戦争は避けて通りたい。「破壊行動の中に、進歩はない」
未来予測学著名な河合雅司氏は、近著の中で、最近起こりうる事象に
ついて、紹介している。


🔵「令和の未来年表、20年先までに必ず起きる出来き事
             (出典;河合雅司著、未来の年表)講談社刊
2024年(令和4年)   ・団塊世代が全て75歳以上になる
2025年(令和5年 )  ・65歳以上の高齢者世帯主が2103万世帯に、
2030年(令和12年)・労働人口5683万人 銀行が地方から消える。
2033年(令和15年)・全国の住宅の3戸に1戸が空き家に
2035年(令和17年)・男性3人に1人、女性5人に1人が生涯独身。
2040年(令和22年)・自治体の半数が消滅の危機
2042年(令和24年)・団塊世代が全て高齢者に高齢者人口4000万人

 
■「日本の高齢者の実像
・百歳の高齢者 6万人に
百歳以上人口 65785人(2017)島根1位
・90歳以上の人口 206万人(2017) 1.9%
・80歳以上の人口1074万人(2017) 8.5%
人生90歳の生存割合、男性24.2% 女性48.3%
・高齢者の就業者数807万人
65歳以上の就業者人口770万人 過去最高。
・2040年就業者数の推計5245万人.(2017対比-1285万人)
在留外国人が最多の282万9416人(特定技能創設に依る受入)
在留外国人の内訳、中国78.6万人、韓国45.2万人、ベトナム37.2万人

🔵いまを去る79年前, なにわともあれ日本が戦争に敗れるという,
歴史
的にみても,驚くべき局面を,多くの日本人が体験した
殆どの人は、理由の如何をとわず2度と戦争はしないと誓った。
戦争放棄を唄つた「平和憲法」は、占領軍からの貰いものとは知り
ながら、理由の如何を問わず最高の国の定めと、殆どの国民が納得し
たという。
敗戦当時を知る人たちが、高齢化で2%を切るという事になると、
大部分の人々は、何時しか戦争なき平和を伝承して、当然のごとく
生きてきた人達ばかりと想定していい。

しかし周辺には、何時しか思想信条や国家的利害が異なる,国と人たち
が増えている、当然のように
日本の人たちが考えるほど安全とは言い
にくくなりつつある。国を挙げての「国防」が、絶対不可欠になって
来た所以だ。
何時しか民族間や宗教の信条の違いで、戦が始まるように,つねに自衛
意識は欠かせないという。世界の人たちの中に,平和や安全にたいする
意識の格差があるだけに「平和と戦争のあいだ」を,常に意識しながら、
世界の人々と, いつも
平等に親しくお付き合いすることが、欠かせない
だろう。
所詮、平和とは、「国の問題」のようにうかがえるが、よくよく考える
と実は、何処までも「個の問題」であることが判って来た。日本の平和
は私ども日本人、ひとりひとりの「個の問題」に帰結する。

🔵「人生の持ち時間は限られている。その中で時間を忘れるほどの陶酔
をどれだけ多く持ったかで、人生の価値が決まるような気がする」
                    「人生の流儀」
作家,城山三郎

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