🔵日本にとって画期的な「昭和百年」と「戦後80年」がやってきた。しかし昭和を知らない人達にとって「昭和」は、ただの歴史的な世紀に過ぎないかも知れない。しかしこの「昭和」は、平和な日本を齎してくれた貴重な原点である事を忘れてはならない。しかし当時を知る人達は、既に90歳(戦中に約10歳)以上になっており、僅か250万人(全人口の約2%)しかいない。
🔵その日本は,先の大東亜戦争により230万人の同胞(父や子)を亡くした。そして焦土と化した中、国土復興の作業に着手。僅か19年にして大阪、東京間に世界初の新幹線を創り出した。次いで東京オリンピックを開催、世界から6000万人を招き入れ、GDP世界第2位の経済大国、日本を築き上げた。
🔵 その「昭和世代」と「戦後80年」の核心は、「戦争と平和」と「絶対的戦争放棄」,加えて「決して挫ける事のない昭和人の創造力」だった。
しかし戦争を知らない世代は、30年に及ぶ平成不況に苦しんだにも拘わらず、政治家は好き放題でやり放題,これでいいのかと疑いたくなる。今年「戦後80年」を期に、いまある日本の平和と政治を見詰め直そうではないか。(Yama)
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🔵80年前の大東亜戦争で,日本は歴史的な敗北を喫する。そして300万人を超える命を失う。国民は、国敗れて山河あり」を実感。戦争の要因は,日本の中国進出に対する米国の厳しい経済封鎖だった。
🔵敗戦後,米中が相対する朝鮮半島有事が勃発、日本は,戦争特需を契機に経済復興を果たす。1954年,世界初の新幹線を開通。1955年,東京オリンピックを開催、全世界から6000万人の観光客を招き入れる。
🔵そして翌年、戦後19年にしてGDP世界第2位に。その奇跡的な復興が、「幸運の最大化」として全世界から称賛される。やがて戦後80年をむかえるが、この奇跡的な復興「戦後昭和の躍進」を知る日本人が、すくなくなりつつある事が悔やまれてならない。
(Yama)
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🔵「宗教とは,結び合わせる物」「すぼめて結び合わせるものを,いま世界中の人々が求めている。バラバラ、ひとりぼっちではいたくない、いられないのである。初詣も,正月にみんなでお参りするからいい.」
歴史学者の故、木村尚三郎博士は、著書「耕す文化の時代」でそう語つていた。
🔵しかし日本を除く西欧世界では、宗教といえば神でもなく仏でもなく、多くはキリスト教などである。伝統文化と密接にリンクして、人々の心の拠り所となっていた。西欧史を紐解くと宗教戦争もあり、民族間で生死を争った事もあるという。
🔵日本の人達は、古くから神様(神社)と仏さま(お寺)を心から敬うが、神仏を同格にはしなかった。
神は「生まれて死ぬまでの、全生涯を託す最上の存在」
仏は「死語の全てを託す無上の存在」
両者とも形は見えぬが、私達の心の拠り所となる最上の存在。
、その四季の出会いを託すのが、「お祭り」だった。
🔵日本の「神の祭り」は、その神社が居ます地域社会の「平和を讃える集い」と言っていい。その日本の地域を代表する「お祭り」が、21世紀日本のインバウンドの核心として、世界の人々を日本に招き寄せる。その数,年間3000万人を越す。
世界最古という日本の伝統文化の「お祭り」を、何時迄も大事にしたい。(Yama) . . . 本文を読む
🔵 アジア諸国が、大東亜戦後直後、独立を果たしてから、80年になる。
戦争中からの独立国は、タイ王国1国だけ。当時のアジア地域は、アフリカと並ぶ欧米列強の大植民地だつた。
日本は、不幸にも前の世界大戦(大東亜戦争)に敗れたが、この敗戦を契機に、アジアの諸国が、相次いで独立する。
🔵そして、民族国家として発展を目指すが、57年前の1967年,東南アジア諸国10カ国によるASEAN(東南アジア諸国連合)を結成、経済の発展は当然の事ながら、平和を維持してきた功績は大きい。
国際協力銀行の調査によると、現在の東南アジア日系企業の最も有望な地域は、1位ベトナム、次点がインドネシアとタイだと言う。
🔵戦後のタイは、早くから多くの日本企業が進出,東南アジア最大の自動車生産,輸出国になったが、政治不信による相次ぐクーデターで、産業の首位をベトナムに譲る。しかしアジアでは、巨大な覇権国家中国が台頭、「一帯一路」と言う経済戦略で、東南アジア諸国に近づき、時にAseanの足並みも崩れがちだ。加えて中国の台湾侵略による米中の衝突気配、巨大人口国家インドの台頭、加えてロシアのウクライナ侵略などで、東南アジア諸国による戦後の自由経済構想が、またまた危機にある。戦後80年に及ぶアジアの平和と経済の歴史は、極めて貴重なだけに残念でならない。(Yama) ⚫️表題の写真は,タイの代表的な遺跡「スコータイ」から、(撮影,Yama) . . . 本文を読む
🔵いま世界共通の課題は、世界平和と自然環境の維持だ。
21世紀の国連は、サステナブルな社会、持続可能な社会を標榜して、地球環境を壊さず、資源も使いすぎず、美しい地球で平和に豊かに生活を続けていける社会を目指している。
🔵しかしここに来て、戦後80年近く保たれてきた平和の足どりが、揺るぎ始めた。
特に中国が売り込む太陽光発電やuv(電気自動車)を、中国寄りの日本政治家が取り込みを図り、日本の美しい大自然の景観が壊されたり、日本の産業が衰退する局面にある。
🔵最近,科学者武田邦彦先生の自然科学談義をYouTubeで聴いた。
「地球はもとより自然や生物は、全てリサイクルしている。決して無くなることはない。それは植物や小さな昆虫や植物を含め、輪廻して再生する驚くべき自然の摂理がある。日本の美しい四季もそうだ。どんなに科学が進歩しようとも、それは永遠に不変である」
自然の輪廻、自然が神と言われる所以だ。そこに住まう人間のエゴで、自然を汚すことがあってはならない。(Yama)
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「歴史に見る実力者の条件」🔵「永い歳月のふるいをかけられたあと、なお、われわれの前に現れれてくる人間たちは、現代で出会う人間たちと共通しながらも、それをはみ出したり、ひどく純粋化したりしていて、現代にない迫力を感じさせると同時に、現代の生き方にも、ずいぶん教えられるところがあるように見える。」作家,城山三郎「人生の流儀」🔵昔の人、特に地方の権力者や,その時代を築いた偉人たちは、鉄道も通信手段もない中、中央の動向や敵対する地方の動向を把握し、有為な施策や戦略を考え、内なる民を助けて、外なる権力と闘い内外の威信を保って来た。想像を絶する努力があったと想像される。顧みれば、旧き時代の権力者たちは、相当の努力家で、素晴らしい能力の持ち主だった事が判る。🔵現代の人達が、旧き時代の物語や、時の権力者を憧憬する理由が判るはずだ。その理由は、時代の著名な権力者が、おしなべて先を読む戦略志向の人達であった事だ。だからこそ、いま疲弊している日本の地方自治体の首長に、新しい地方を創造する戦略志向の逸材が望まれる所以だ。(Yama)
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🔵「経済人は新しい理念のもと、自由に機能する社会を作り上げなければならない。」世界的な経済学者ドラッカーは、35年前に、著書「産業人の未来」で、海洋汚染,地球温暖化,オゾン層の破壊など,人類の生存環境の汚染と破壊を伴い生産された財については、貿易を禁止すべきと提言した。
🔵環境汚染に国境はない。日本では,貧しい政治をよそに,主力企業の多くが環境問題と取り組みを進め,業績を伸ばして来た。結果,35年ぶりの株価最高値4万円を記録した。しかしいまの自民党政治は、国民の信頼を失う状況にある。
日本の経済界は,昨今の政界不備を見て「政経分離」で経済を進める事の必然に,大きな意味と自信を持ったに違いない。
これが「官,依存経済」からの脱却の機会になれば素晴らしい。
🔵見えない未来を可視化したドラッカーの洞察力と先見性に,世界の経済界から驚きの声が上がる。国力は,国民生活にリンクする。外部の優れた経営人材を取り込み,世界的視野で経営を拡大してきた日本の先進企業に敬意を表したい。(Yama) ●表題の写真は、日本の動脈、大阪・中之島のビル群の夜景(撮影:Jtiro)
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🔵世界的な大競争時代である。
政治も経済も企業も、イノベーションの道筋の中で、きびしい試行錯誤と分断が続く。産業構造のトレンドに加え、革新的な技術やデジタルな専門情報や、市場動向が加わらないと勝てる戦略や商品は生み出せない。
🔵戦中生まれの私の場合、戦後自由経済が台頭する中,米国の市場を知るため、先の大阪万博の翌年1971年に渡米、世界的な企業BBDOに短期間滞在し,マーケティングやテレビCMやブランド戦略を学んだ。戦後、海外渡航の解禁直後だけに感動の毎日だった。爾来、消費財の市場戦略や企業PR(CSR)や映像制作など、多忙な45年間を過ごす事ができた。折しも日本経済が世界に台頭する時で、極めてラッキーだった。
🔵しかしリタイヤー後、日本経済に景気のリセッション(バブル崩壊)が起こり、30年に及ぶ平成不況が日本を襲った。理由は神戸淡路大震災や、円高に伴うサプライチェーンの変動や、デジタル化による産業構造の大変革だつた。政治も大きく後れを取った。
その後の世界的なデジタル革新(スマホ普及)で、日本の産業構造も企業も消費生活も一変する。今年冒頭、34年ぶりの株価最高値を記録した。これを契機に推論による発想を駆使して景気を一挙に取り戻して欲しい。私ども年寄りはただただ傍観するしかないが、日本の叡智の今後に期待したい。(Yama)
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🔵「二千年近く一つの国が続いた例は,世界のどこにもありません」[私たちの国,日本の歴史は、壮大な叙事詩です]「神話と共に誕生し、萬世一系の天皇を中心に独自の発展をとげてきました」百万部を記録した百田尚樹著「日本国記」冒頭の一節である。
🔵昨年亡くなった作家で政治家の石原慎太郎氏は、遺作となった「歴史の十字路に立って」の中で,「今の若い世代は,この国について殆ど何も知らない」と前置きし,戦後のいがめられた教育の結果である事を直視し、世界に類を見ない日本の歴史を通じて,日本国民のアイデンティティを取り戻して欲しいと訴えた。そして「保守と称して,とどのつまりこの国に愛着のない日本の政治家達に愛国心について語る資格などありはしない」と激しく断罪した。
🔵また世界の王室史に詳しい宇山卓栄さんは、自著「王室で読み解く世界史」で現在,世界で「エンペラー(皇帝)と呼ばれるのは,わずか1人だけ、それは日本の天皇だ。世界に王はいるものの,皇帝は天皇を除いていない。」と結論した。
🔵そして,あの予期せぬ敗戦で一次歪みつつあった日本が、心あるこれら識者の先導によって、いま神話の復活や,政治における真の保守の誕生など、日本本来の姿に大きく回帰しつつある。日本のこれからに注目したい。(Yama)
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🔵新しい年が始まった。いま都心も地方の景勝地も、インバウンドの外国人で溢れかえる。彼らのお目当ては、日本の古都や社寺仏閣や、伝統文化に触れる事だ。ご当地グルメやコンビニも視野に入る。
そして彼らの観光体験の評価は、最高の境地、日本独自のもの、今後何回でも訪れたいと言う。中でも特筆すべきは、世界遺産の白川郷や、古く江戸時代から培ってきた日本の伝統的な商家など、いわゆる日本の中小企業の祖業の存在に興味を持つ人が多い事だった。🔵現在の日本企業の数は約360万社,そのうち99,7%が中小企業で大企業は僅か1万1千社、0,3%にすぎない。三井,住友,伊藤忠などの大規模企業は古く江戸時代の商家から、豊田やソニーや本田などの世界企業は、戦後昭和の中小企業から世界企業に雄飛したと言う。
日本の著名な科学者梅棹忠夫博士は、今を去る55年前、いみじくも日本の中小企業の知的生産技術とやがて来る情報産業の複合化について予見した。🔵敗戦から79年,私どもの日本は、廃墟からGDP世界3位まで脅威的な発展を遂げる。
最近の来日観光客の歓喜の声は、まさに日本の中小企業のイノベーションの成果を裏付けるものと言っていい。
世界最高峰、日本新幹線の安全運行を支える絶対緩まない特許ボルトナットを開発した東大阪のハードロック工業など、世界的な中小企業の存在は枚挙にいとまがない。私たちは、日本の企業と私どもの国、日本について検証し、改めて大いなる自信と誇りを持とうではないか。(Yama) . . . 本文を読む
🔵いま古都京都は、訪日外人観光客で賑わう。中でも人気が高かいのが、「清水寺」と「祇園」だと言う。訪れる理由は、景観ばかりか、1500年と言う伝統文化に触れるためだと言う。極めて質の高いツーリストと見ていい。
加えて、若いリピーターの観光客が多い事、日本滞在が1カ月以上と言う観光客が多いことに驚く。いまの日本のインバウンドが、本格的なツーリズムの域に達したことがよくわかる。
先日の日本ホテル協会の定例会見「もう中国には、期待していません」この自信あるメッセージ。知らぬ間の大きな時代の変遷である。
🔵今回の事で学んだ事がある。海外の若い人たちの殆どが、勤め先から長期休暇を取り、憧れの日本を訪れていると言う。
日本の若い人達が、会社から休暇を取って、果たして長期の海外旅行が可能かどうか、はたまた金銭的な余力があるのかどうか、日本はGDPで世界第3位とはいえ、企業の制度面でも、個人的な資力と自由の面でも、大きく遅れをとっているように思えてならない。
いまの日本は,インバウンドを通じて,世界の人達から多くのことを学ぶ絶好の機会だと思うがどうだろう。(Yama) ●表題の写真:銀杏の葉(撮影:Jtiro)
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🔵いま「地政学」に余念がない。リカレント、学び始めると奥が深い。極めて現実的で面白い。若い人を含め多くの人に勉強して欲しい。厭戦効果どころか、逆に知的な国防意識が高まる。最近、ウクライナ戦争の膠着化で日本の国防討議に火がついた感じだが、その論点の一つに「地政学の視点」がある。地政学の基本の考え方に、シーパワー(海洋国家)と、ランドパワー(大陸国家)という「二分法」がある。
識者によると世界の秩序は、海洋と大陸で棲み分けることで維持されるというのが、地政学の根本理念だ。
ウクライナの場合はこの均衡が崩れたと言う。
🔵いま日本に差し迫る戦争の疑念は(台湾有事)。「大陸国家」中国の存在である。それに大きく反対する「海洋国家」日本や同盟国米国との均衡が崩れないかと言う危惧がある。91歳老耄の私の様に、無惨極まりない大東亜戦争を体験したものにとって、再び戦争はあってはならないし許されない。そのためには日本の地政学的見地(位置性)から、いま言われているさまざまな国防上の疑念や、日本の置かれている立地性を真剣に考える事が不可欠だ。🔵この北条語録によると遥か1000年前の平安時代、国際交易がないにも拘らず、時の宰相の知恵で海外から押し寄せる交易船相手に,争いを避けて交易の道を探り、外国の新しい文化を取り入れてきたと言う。日本の外交や国防の戦略に、今こそ地政学的で平家力学的な国民の知恵が望まれる所以だ。(Yama) . . . 本文を読む