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■老いるとは,今を生きる事。

2024-02-19 | ●山田語録

■■■■■■■■■老いるとは,今を生きる事■■■■■■■■■
 
■「齢の取り方」
🔵私どもが若い頃には,日本のお年寄りは,いつも家族の中核だった。
お風呂に入る時も, 食事の時も 「お爺ちゃんから,どうぞ
これが古くからの日本の麗しい習わし
だった。今の日本に,もうそん
な情景はない。
戦後、日本の老人は,いつしか家族から守られる立場から,終生,自立し
なければ,
生きていけない立場に変わってしまった。理由は様々ある。
日本の家族制度の崩壊を唱える人もいる。
世の中が様変わりしたせい
だという説もある。

🔵何はさておき、高齢化による日本の人口構図を見ると、その実態
がよくわかる。この20年間でより高齢化が進み,社会構造的に
益々
難しい局面が予測される。
日本の高齢化率は、全ての団塊世代の高齢化入りで
既に29%を超
える。

年寄りという呼び名が、いつしか「老人」になり「高齢者」になり、
その一部が「後期高齢者」に格上げされた。 最近では「百歳時代
の到来などと喧伝されるが
、殆どの高齢者が,百歳まで生き残れるよ
うな誤解を与えかねない風潮でもある。

🔵岸信介元首相の有名な「老いの三則」がある。
ころぶな
風邪ひくな
義理を欠け

🔵作家の外山滋比古さんは ,著書「老いの整理学」の中で,歳の取
り方には
ふた通りあると記している。
・「うまい年の取り方
・「つらい年の取り方

思い当たる節として、老人が,生きる自信を喪失したせいか、
・「絶えず人の欠陥を批判し攻撃する
・「ほめる事をしない
・「誉める事を知らない
という高齢者が、増え続けている。
にも拘らず, 殆どの高齢者の拠り所は 「ほめてくれる友」を持つ
事だと
いう。その確証として,たいていの老人は,ホメられると途端に
元気になる

このような高齢者の二律背反的な行動は, 我儘勝手なものとしかいい
ようがない。しかしながら,お互い心から褒め合う事が出来れば,とん
だ馬鹿力が生まれる事も
あるという。俗にいう「老人力」である
捨てたものではない確証といえるだろう。
これは高齢者が多い「マンション管理組合の役員会」や,老人
グループ
活動
の運営を仕切る秘訣でもある。


キレる老人
最近「老人の逆切れ」が大きな社会問題になった。少し古い話
題で恐縮だが、元大企業の社長
の妻への暴力による逮捕案件である。
この元社長は,
疲弊した企業を立て直す時代の寵児だった。たちまち
マスコミが動き,あっという間に悪行の寵児と化した。
そして折角の
経済界の名声が藻屑と消えた。まさに「老害の極み」である。

戦後生まれ, しかも戦後昭和が華開いたころに社会デビューした戦争
を知らない「団塊戦後派」の典型的な世代である。

しかもこの世代は、俗に約800万人とも言われ 企業戦士としての競争
意識が
強く、バブル期の恩恵を色濃く受けた人達である。

近頃,増え続ける「老人クレーマーは,比較的この団塊世代に多
い。
その理由について識者は、戦中派と異なり、彼らが戦後の再建
苦労を知らずに贅沢に育った
挙句、定年後、老後の孤独社会に耐え
きれなくなって引き起こす社会現象と
見る。


🔵(ごく最近のマスコミの老人記事の見出し
・「自分勝手なシニアの醜態
・「暴走する老人に大迷惑
・「老人は権利意識が強い
・「過信が生む高齢運転の悲劇

・「心の衰えが老人をキレさせる
・「忖度する社会がキレる老人を生み出す
・「人生100年時代の老後設計」

🔵もう一つの大きな理由に,高齢者世代の格差問題がある。
かつて戦後昭和の
日本は, 平和で豊かな中庸層(中間層)が大部を占め
る理想的な生活者社会と
言われた。
スエーデンやデンマークなど 北欧諸国が、いつも世界の生活先進国
と言わ
れるが、いずれも人口が百万人台の中小国である。
その10倍を越す人口の日本が,戦後の荒廃から再興のハンデキャップ
背負いながらもGDPで世界第2位に躍り出た時, 世界の注目を浴び
た。

それも束の間,  少子高齢化が進み,いま後退局面にある。その顕著な
弊害として見えてきたのが、高齢者が引き起す「老害」である。

⚫️どうあれ暴走する老人には、世の中は大迷惑である。
暴走老人には
いたわられて当たり前」という自己中心的な思
いが多い。
そして共存する社会の利益よりも, 自分の利益を優先する意識が強い
もはや 「高齢者イコール弱者」という日本本来の考えが,成り立たな
くなってしまった事が残念でならない。
識者によると,高齢者は歳を重ねるごとに 脳が退化するため自己中心
的に
なるのはごく自然な現象だという。だからと言って 老人の横暴
や暴走が
許されるはずはない。
心豊かな老人は謙虚だ。心なきもののように威張ったりしない
たれしもいつかは老人になるのだから、心して自覚するしかない


 ⬛️「他山の石」 
⚫️いま日本では,親子の絆の喪失など,社会問題が続出している。
かって美徳とまで言われた,あの日本の家族制度がことごとく崩壊し
跡形もない。
戦後の日本では,農村に至るまで殆どの家庭で,自立と言
う名のもとに
核家族化が進んだ。
子どもは,家庭を持ち健在するにもかかわらず、親の「高齢者お一人
さま家庭」が急増
している。

⚫️国を挙げて麗しい親子の絆を保ち続ける 伝統国家がある。
タイ王国である
いつもタイを訪れると羨ましく思うのは、お年寄
りを大事にするタイの家族に出会う事だ。

タイには, 伝統的な風習と,現代的な習慣が混在するにも拘わらず,独
自の家族の形が
作られてきたという
典型的な事例として,タイでは古くから男が婚出し,
女性が生家に残る。
そして末娘が親を扶養する習慣がある。
そして親族は,日常の仕事と
生活を相互に扶助しながら,子供を躾け
老後は子供が親の面倒を見る。
そして親は,子供のためにできるだけ財産を残すと
言う。
かつて伝統的な日本の農村でも、同じような風習と風俗が あったと
聞いたが、
今や微塵もない。

タイの都会地では,女性のほぼ8割が、就労する共稼ぎ家族が多い。
しかし古くからの家族制度は厳然と守られ  企業や行政の幹部には、
女性が
多い。
去る24年前、私どものNPO団体「日タイ国際交流推進機構」が活
動を開始するにあたり,所轄官庁のタイ通産省(バンコク)を表敬訪
問した。担当局長、部長、課長など 対応した人達8人全員が女性だ
った。

女性の就業が多いせいか タイの家庭には台所がない家庭では調理
をしない
だから殆どの家庭では,朝から家族全員での外食が習慣化
している。
これも生活のための賢い知恵といえるだろう
ようやく日本でも 女性の地位向上をめざす動きが盛んになってきた
が、
企業でも, 女性が幹部に起用されるケースが増えつつある。
幸いにも日本では,コンビニや食品スーパーが全国に普及し,女性就労
を助けている。

🔵この10数年,産業構造の進展でタイ経済は激変した。自動車や食
品産業が盛んで、ASEAN の中進国として経済は上向き, 軍政から民
政への
回帰も実現した。
好調な自動車生産など、タイ経済は確実に伸展しておりタイ現地企業
の幹部(部長)給与は、日本の幹部給与を上回わるとも
言われる。


心への回帰
ながらく国際交流事業でタイと関わってきて、感じることがある。
言葉は違うが,生活習慣や風土などでタイと日本が、極めてよく似か
よっていることに驚く。
折しも来年の関西大阪万博開催の機会に際
し,
タイやアジアの人たちとの民間交流を深めてゆきたい。
そして,日本人としての「心への回帰
を取り戻しつつ、いま当面
する腐敗
政治の行方を正して,老後の毎日を有意義に過ごしていきた
い。                                 
(Yama)

   
       

■■■■■■■■■■■関連資料■■■■■■■■■■■

齢を重ねる秘訣
黄帝内経](東洋医学の古典)(出典:漢方医学研究所

男性は8の倍数女性は7の倍数
    これが年齢の節目、自身の体に変化が起き
やすいと,注意を促す。
 常に体の変化を知り、老化を防ぎ、齢を重ねることを推奨する。

🔵「男性」 の倍数)    🔵女性」 (の倍数) 
 ・32歳(筋肉逞しくなる)   ・35歳(肌の色つやに陰りが) 
 ・40歳(疲れが取れにくい)       ・42歳(白髪が混じり始める) 
   ・48歳(白髪が目立つように) ・49歳(閉経を迎える
 ・56歳(トイレが近くなる)  ・56歳(冷えを自覚
 ・64歳(筋肉が衰え始める)  ・63トイレが近くな
 ・72歳目が見えにくくなる) ・70歳(目が見えにくくなる
 ・80歳(物忘れがひどくなる) ・77歳(腰痛や膝痛を感じる) 
                 ・84歳(物忘れしやすくなる
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