MVKのいろいろ

残り少ない人生、その楽しい余生のあり方を目下研究中

福寿草(ふくじゅそう)

2012年02月27日 | Weblog
福寿草は、2月11日、すでに此のプログで紹介したことがあった。散歩の途中、再び立派に咲き誇っている福寿草に出会ったのである。そこで、早速、デジカメに収めてきたたのが此の福寿草である。この福寿草は、多分、今年最後、見納めになるのでは無いかと思われる。福寿草は、お正月らしい花の一つ、今年は何故か咲くのが遅かったようである。それだけに、余計、名残惜しい感じがするのである。

福寿草(ふくじゅそう)・金鳳花(きんぽうげ)科。
・学名 Adonis amurensis
Adonis : フクジュソウ属
amurensis : アムール川流域の
(黒竜河:中国北東部)
Adonis(アドニス)は、
ギリシャ神話に登場する、イノシシの牙に
突かれて死んだ青年の名前に由来。
傷から出た血のように赤い花にたとえた。
(欧州産の本属のものは、
黄色い花ではなく赤い花らしい)。

・開花時期は、 2/ 1頃~ 3/15頃。
・お正月に花屋さんで売られているものは
ハウス栽培されたもの。花芽は晩秋にできる
ので、その後約1ヶ月寒さにあわせて室内に
とりこんでおくとお正月頃に咲く。
ふつうは咲き出すのは2月から。
・黄色の、みごとな色の花。

・光や温度に非常に敏感で、昼間でも日が
さえぎられると1~2分で花がしぼみ、
再び日があたるといつの間にか花が開く。
寒い時期に咲くので、
花びらを開閉することで花の中の温度を
下げないようにしているらしい。

・福寿草の花と南天の実とセットで
「難を転じて福となす」という縁起物の
飾り付けがされることがある。
名前も、めでたい「福寿(幸福と長寿)」の
草の意。
・根と茎は有毒。食べないように。
・花が終わる頃、人参(にんじん)の葉の
ような、こまかい葉が出てきて一面に広がる。

・たくさんの別名をもつ。
「元日草」(がんじつそう)や
「朔日草」(ついたちそう)など・・・。
旧暦の正月(2月)頃咲き出すことから、
新年を祝う花として、いろんなおめでたい
良い名前がつけられたものと思われる。

・「朝日さす 老師が家や 福寿草」 与謝蕪村

「日のあたる 窓の硝子や 福寿草」 永井荷風

「水入りの 水をやりけり 福寿草」 正岡子規

  (季節の花300から引用)

  今日の誕生日の花:タチツボスミレ   花言葉:つつましい幸福

  今日の一句:老いてこそなほなつかしや雛飾る    及川貞

  (NHKラジオ深夜便から引用)

ラナンキュラス

2012年02月27日 | Weblog
この花は、舌を噛みそうな名前のラナンキュラスという花である。これは、知人のところの庭に咲いていた花である。この花は、ご覧の通り鉢植えではなく、地面に直接植えていたもの。寒い寒いと言いながら、このように冬から春にかけて花が咲くと言うことは、地面の中は確実に春が訪れている証拠に他ならない。この花のネーミングのカエルがたくさんいるようなところに咲くからだとは、美しい花に似つかわしくない可哀想な感じがしないでもない。いずれにしても、可憐で綺麗な花である。

ラナンキュラス ・金鳳花(きんぽうげ)科。
・学名 Ranunculus asiaticus
Ranunculus : キンポウゲ属
asiaticus : アジアの
Ranunculus(ラナンキュラス)は、
ラテン語の「rana(蛙)」が語源。
カエルがたくさんいるようなところに生えることから。

・西アジア、トルコ地方原産。
・冬から春にかけて開花。花びらが
幾重にも重なっているのがおもしろい。
いろんな色の花がある。色の宝庫♪

・別名 「花金鳳花(はなきんぽうげ)」
”色彩の華やかな金鳳花”から。
・1月31日の誕生花。
・花言葉は「あなたは魅力に満ちている」

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:ハハコグサ    花言葉:いつも思う優しい人

  今日の一句:我ら知らぬ母の青春母子草    寺井谷子

  (NHKラジオ深夜便から引用)

椿(つばき)

2012年02月27日 | Weblog
いま我が家の周辺は、一面、真っ白な銀世界。天気予報もさることながら、此の時期、「関東南岸を低気圧が通過するときは雪が降る」という、まさにセオリー通りの展開である。これも、例年、春を迎える大事な儀式なのかもしれない。
この椿の写真は、知人のお宅の庭に咲いた花である。藪椿でもなく、かといって詫助(わびすけ)でもない、でも、お茶の先生の宅に相応しい銘木に違いない。その椿が、いま咲き始めてところである。


椿(つばき)・椿(つばき)科。
・学名 Camellia japonica(薮椿)
Camellia japonica var. decumbens(雪椿)
Camellia vernalis(春山茶花)
Camellia : ツバキ(カメリア)属
japonica : 日本の
decumbens : 伏した
vernalis : 春の
Camellia は、17世紀のチェコスロバキアの
宣教師「Kamell カメル」さんの名にちなむ。
椿はカメルさんが18世紀に東洋からヨーロッパに
もたらしたことで広まった。
英名でも「カメリア」と呼ぶ。

・開花時期は、 1/20頃~ 5/10頃(薮椿)。
・日本特産(薮椿)。
・一般に「椿」といったらこの薮椿を指すようだ。
一重や八重がある。園芸品種多数。
佗助(わびすけ)などいろいろ種類がある。
・「古事記」では”都婆岐(つばき)”、
「日本書記」には”海石榴(つばき)”の字で表現されている。
(現在の奈良県桜井市金屋に、昔(奈良時代等)
「海石榴市(つばいち)」という市場があり
交通の要所ということもあり賑わった)。
”椿”の字は「万葉集」で初めて登場する。

・「つばき」の読み方の由来には諸説あり。
1.”光沢がある”意の古語
「艶葉木(つやはき)」から。
(葉は濃い緑色で光沢でピカピカ)。
2.葉に厚みがある意味の「厚葉木」から。
3.強い葉っぱの木の意味の「強葉木」から。
4.落ちた花が、刀の鍔(つば)に似ており、
「鍔木(つばき)」の名から。
5.朝鮮名の「冬柏(つくばく)」の名から。

・現在はふつう「椿」の字で知られるが、この
「椿」の字は日本で作られた字(春に花咲く)で
中国では「椿」は、栴檀(せんだん)科の
高木である「ちゃんちん」という木のことを指し
漢名では日本の「椿」は「山茶花」と記す。
(日本では「山茶花」は”さざんか”で定着済。
昔からの取り違え)
・椿の花が落下する瞬間を見たことがある。
直径10cmぐらいの一花全体が、
ドサッと一気に落ちる。
・古代の日本人は、冬も緑色の椿の葉に
霊力を感じたらしい。

・「春山茶花(はるさざんか)」は、
名前は「山茶花」だが、姿形は「椿」に近い。
花の開花時期も春先まで、と長い。
しましま模様の「鎌倉絞り(かまくらしぼり)」
という品種がよく知られるらしい。

・幹は建材に利用され、陶器や漆器などの工芸品のデザインにも用いられる。
種子から採れる「椿油(つばきあぶら)」は、頭髪用などに利用される。
また、椿の灰は紫染めの媒染に使われる。
・伊豆大島の椿は昔から有名で、ここは太平洋上で気温が高いため1月中旬から見頃(椿祭り)。

・1月12日、2月14日、12月10日の誕生花(椿)
・花言葉は「贅沢、おしゃれ、至上の愛らしさ、謙遜の美徳」(椿)
・薮椿の別名 「山椿」(やまつばき)。
・新潟県の県の木(雪椿)

・「あしひきの 山つばき咲く
八峯(やつを)越え 鹿(しし)待つ君のいはひ妻かも」 万葉集

「ちはやぶる 伊豆のお山の 玉椿
八百万代も 色はかはらじ」 金槐和歌集 源実朝

「落(おち)ざまに 水こぼしけり 花椿」 松尾芭蕉

「赤い椿 白い椿と 落ちにけり」 河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)

「昼の井戸 髪を洗ふと 葉椿の
かげのかまどに 赤き火を焚く(たく)」 若山牧水(わかやまぼくすい)

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:スギ   花言葉:雄大

  今日の一句:島々に灯をともしけり春の海   正岡子規

  (NHKラジオ深夜便から引用)