いま我が家の周辺は、一面、真っ白な銀世界。天気予報もさることながら、此の時期、「関東南岸を低気圧が通過するときは雪が降る」という、まさにセオリー通りの展開である。これも、例年、春を迎える大事な儀式なのかもしれない。
この椿の写真は、知人のお宅の庭に咲いた花である。藪椿でもなく、かといって詫助(わびすけ)でもない、でも、お茶の先生の宅に相応しい銘木に違いない。その椿が、いま咲き始めてところである。
椿(つばき)・椿(つばき)科。
・学名 Camellia japonica(薮椿)
Camellia japonica var. decumbens(雪椿)
Camellia vernalis(春山茶花)
Camellia : ツバキ(カメリア)属
japonica : 日本の
decumbens : 伏した
vernalis : 春の
Camellia は、17世紀のチェコスロバキアの
宣教師「Kamell カメル」さんの名にちなむ。
椿はカメルさんが18世紀に東洋からヨーロッパに
もたらしたことで広まった。
英名でも「カメリア」と呼ぶ。
・開花時期は、 1/20頃~ 5/10頃(薮椿)。
・日本特産(薮椿)。
・一般に「椿」といったらこの薮椿を指すようだ。
一重や八重がある。園芸品種多数。
佗助(わびすけ)などいろいろ種類がある。
・「古事記」では”都婆岐(つばき)”、
「日本書記」には”海石榴(つばき)”の字で表現されている。
(現在の奈良県桜井市金屋に、昔(奈良時代等)
「海石榴市(つばいち)」という市場があり
交通の要所ということもあり賑わった)。
”椿”の字は「万葉集」で初めて登場する。
・「つばき」の読み方の由来には諸説あり。
1.”光沢がある”意の古語
「艶葉木(つやはき)」から。
(葉は濃い緑色で光沢でピカピカ)。
2.葉に厚みがある意味の「厚葉木」から。
3.強い葉っぱの木の意味の「強葉木」から。
4.落ちた花が、刀の鍔(つば)に似ており、
「鍔木(つばき)」の名から。
5.朝鮮名の「冬柏(つくばく)」の名から。
・現在はふつう「椿」の字で知られるが、この
「椿」の字は日本で作られた字(春に花咲く)で
中国では「椿」は、栴檀(せんだん)科の
高木である「ちゃんちん」という木のことを指し
漢名では日本の「椿」は「山茶花」と記す。
(日本では「山茶花」は”さざんか”で定着済。
昔からの取り違え)
・椿の花が落下する瞬間を見たことがある。
直径10cmぐらいの一花全体が、
ドサッと一気に落ちる。
・古代の日本人は、冬も緑色の椿の葉に
霊力を感じたらしい。
・「春山茶花(はるさざんか)」は、
名前は「山茶花」だが、姿形は「椿」に近い。
花の開花時期も春先まで、と長い。
しましま模様の「鎌倉絞り(かまくらしぼり)」
という品種がよく知られるらしい。
・幹は建材に利用され、陶器や漆器などの工芸品のデザインにも用いられる。
種子から採れる「椿油(つばきあぶら)」は、頭髪用などに利用される。
また、椿の灰は紫染めの媒染に使われる。
・伊豆大島の椿は昔から有名で、ここは太平洋上で気温が高いため1月中旬から見頃(椿祭り)。
・1月12日、2月14日、12月10日の誕生花(椿)
・花言葉は「贅沢、おしゃれ、至上の愛らしさ、謙遜の美徳」(椿)
・薮椿の別名 「山椿」(やまつばき)。
・新潟県の県の木(雪椿)
・「あしひきの 山つばき咲く
八峯(やつを)越え 鹿(しし)待つ君のいはひ妻かも」 万葉集
「ちはやぶる 伊豆のお山の 玉椿
八百万代も 色はかはらじ」 金槐和歌集 源実朝
「落(おち)ざまに 水こぼしけり 花椿」 松尾芭蕉
「赤い椿 白い椿と 落ちにけり」 河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)
「昼の井戸 髪を洗ふと 葉椿の
かげのかまどに 赤き火を焚く(たく)」 若山牧水(わかやまぼくすい)
(季節の花 300から引用)
今日の誕生日の花:スギ 花言葉:雄大
今日の一句:島々に灯をともしけり春の海 正岡子規
(NHKラジオ深夜便から引用)
この椿の写真は、知人のお宅の庭に咲いた花である。藪椿でもなく、かといって詫助(わびすけ)でもない、でも、お茶の先生の宅に相応しい銘木に違いない。その椿が、いま咲き始めてところである。
椿(つばき)・椿(つばき)科。
・学名 Camellia japonica(薮椿)
Camellia japonica var. decumbens(雪椿)
Camellia vernalis(春山茶花)
Camellia : ツバキ(カメリア)属
japonica : 日本の
decumbens : 伏した
vernalis : 春の
Camellia は、17世紀のチェコスロバキアの
宣教師「Kamell カメル」さんの名にちなむ。
椿はカメルさんが18世紀に東洋からヨーロッパに
もたらしたことで広まった。
英名でも「カメリア」と呼ぶ。
・開花時期は、 1/20頃~ 5/10頃(薮椿)。
・日本特産(薮椿)。
・一般に「椿」といったらこの薮椿を指すようだ。
一重や八重がある。園芸品種多数。
佗助(わびすけ)などいろいろ種類がある。
・「古事記」では”都婆岐(つばき)”、
「日本書記」には”海石榴(つばき)”の字で表現されている。
(現在の奈良県桜井市金屋に、昔(奈良時代等)
「海石榴市(つばいち)」という市場があり
交通の要所ということもあり賑わった)。
”椿”の字は「万葉集」で初めて登場する。
・「つばき」の読み方の由来には諸説あり。
1.”光沢がある”意の古語
「艶葉木(つやはき)」から。
(葉は濃い緑色で光沢でピカピカ)。
2.葉に厚みがある意味の「厚葉木」から。
3.強い葉っぱの木の意味の「強葉木」から。
4.落ちた花が、刀の鍔(つば)に似ており、
「鍔木(つばき)」の名から。
5.朝鮮名の「冬柏(つくばく)」の名から。
・現在はふつう「椿」の字で知られるが、この
「椿」の字は日本で作られた字(春に花咲く)で
中国では「椿」は、栴檀(せんだん)科の
高木である「ちゃんちん」という木のことを指し
漢名では日本の「椿」は「山茶花」と記す。
(日本では「山茶花」は”さざんか”で定着済。
昔からの取り違え)
・椿の花が落下する瞬間を見たことがある。
直径10cmぐらいの一花全体が、
ドサッと一気に落ちる。
・古代の日本人は、冬も緑色の椿の葉に
霊力を感じたらしい。
・「春山茶花(はるさざんか)」は、
名前は「山茶花」だが、姿形は「椿」に近い。
花の開花時期も春先まで、と長い。
しましま模様の「鎌倉絞り(かまくらしぼり)」
という品種がよく知られるらしい。
・幹は建材に利用され、陶器や漆器などの工芸品のデザインにも用いられる。
種子から採れる「椿油(つばきあぶら)」は、頭髪用などに利用される。
また、椿の灰は紫染めの媒染に使われる。
・伊豆大島の椿は昔から有名で、ここは太平洋上で気温が高いため1月中旬から見頃(椿祭り)。
・1月12日、2月14日、12月10日の誕生花(椿)
・花言葉は「贅沢、おしゃれ、至上の愛らしさ、謙遜の美徳」(椿)
・薮椿の別名 「山椿」(やまつばき)。
・新潟県の県の木(雪椿)
・「あしひきの 山つばき咲く
八峯(やつを)越え 鹿(しし)待つ君のいはひ妻かも」 万葉集
「ちはやぶる 伊豆のお山の 玉椿
八百万代も 色はかはらじ」 金槐和歌集 源実朝
「落(おち)ざまに 水こぼしけり 花椿」 松尾芭蕉
「赤い椿 白い椿と 落ちにけり」 河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)
「昼の井戸 髪を洗ふと 葉椿の
かげのかまどに 赤き火を焚く(たく)」 若山牧水(わかやまぼくすい)
(季節の花 300から引用)
今日の誕生日の花:スギ 花言葉:雄大
今日の一句:島々に灯をともしけり春の海 正岡子規
(NHKラジオ深夜便から引用)
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