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世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

スピカが主な管理人です。時々留守にしているときは、ほかのものが管理します。コメントは月の裏側をご利用ください。

人類の男よ

2017-06-10 04:17:25 | 言霊ノート


良き正しき男であることが
美しき男であることが
君たちを燃やすだろう
その熱い血が全身に煮えたぎる
できることはすべてやれ
救えるものはすべて救え


アルタイル






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人間

2017-06-09 04:17:21 | 黄昏美術館


パーヴェル・ソコフ



ウラジーミル・プーチンはロシアの現大統領であるが、現段階の人類を考える上で、非常に重要な人物である。

なぜならこの人間は、自分の姿を全然改造していないからだ。顔も肉体も人生も、そのまま自分のものなのである。

白人であるが、背は東洋人程度に低い。それは男の業があるからだ。

顔はかなり美しい。それは、高い存在に自分の美を作ってもらっているからだ。本人本来の徳では、ここまで美しくはなれないのである。だが、それなりのことをしてきた人間なので、この形を生きることができるのである。

表情が硬いのは、苦い罪を犯しているからだ。この影から、現代の人類は逃げることができない。愚かな罪を犯したことのない人間など、いないからだ。

次の段階の人類は、これとは微妙に違う姿になる。もうかつてのように、高い存在が美を着せてくれなくなるからである。形は若干不細工になるが、そのぶん、目が強くなる。裏切りのできない、澄んだ段階の心に入る。

ゆえに、少々くらい不細工でも、そのほうがかえっていいというくらいになるのである。

あなたがたはこの人物の顔を、今の段階の人類の、本当の姿であると、思っていてよい。そしてここから、次を探っていくがよい。






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法則

2017-06-08 04:21:43 | 言霊ノート


勉強をするということは、この愛の世界の決まりを知るということだ。その決まりはね、神が決めたのではない。神よりも前に、その決まりはあったんだよ。その決まりは、守らなければ、絶対に自分が駄目になるという決まりなのだ。その働きを、法則というんだよ。


アンタレス






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神よ

2017-06-07 04:17:52 | 月夜の考古学・第3館

神よ
わたしは何の力もないものですが
このわたしを
あなたにさしあげます
どうかこのわたしを
おつかいになり
神が
ご自分を表現なさってください
そして
人類を救ってください



(30代のころの、かのじょの祈りである。絶望的な時代において、かのじょがもっているものは自分しかなかった。それをさしあげるからと、神に人類の救いを願ったのである。この願いによって、われわれはこの多重人格活動を実行した。)





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うみのこぼうず

2017-06-06 04:18:16 | 月夜の考古学・第3館

 ふかいふかい うみのそこに、いっぴきの こぼうずがいた。
 こぼうずは、ずっとずっとむかしから、ひとりぼっちだった。

 3さいの ゆうすけは、うみべのまちに、すんでいる。
 うみと ふねが だいすきで、きょうも おじいちゃんと いっしょに じてんしゃに のって、ちかくのさんばしに ふねを みにいく。
 むねには ねるときも ごはんのときも はなさない、ふねの おもちゃを かかえて。

 こぼうずは、うみの なかから さんばしを みあげて、いっぺんで ゆうすけが すきになった。
「かわいいなあ。ぽろぽよで、ちいさくて、いいにおいが、するなあ。そうだ。うみのそこに つれていって、こいつを おれの ともだちに しよう」

 けれど、こぼうずが ゆうすけを うみに ひきこもうと すると、
 ぼよん、ぼよん
 おおきな くものような おばけが こぼうずの まえに あらわれた。
 おばけは、こぼうずを ぎろりと にらんで、いった。
「だめだ、そんなことは させないぞ」
 こぼうずも、ぎろりと にらみかえした。
「だれだ。おまえは」
「わしは こどもの かみさまだ」

 こぼうずは いった。
「そのこを、おれに よこせ。うみの そこの、おれのいえに つれていくんだ」
「だめだ。にんげんの こどもは うみの そこに いくと、しんでしまうんだ」
「うそだ」
「うそなもんか」
「おれは、ともだちが ほしいんだ。ずっと、ひとりぼっちだったんだ。そのこを おれによこせ」
「だめだ。わしは、このこの いのちを、まもらねばならんのだ」

「どうしても だめだと いうなら、さきに おまえを、やっつけてやる」
「なにを、おまえこそ、やっつけてやる」
 こぼうずと、かみさまは、きばを むきあって、たたかおうとした。だけど そのとき、どこからか ちいさなこえが、きこえた。
「まってください。ぼくが かわりに、いきましょう」

 みると それは、ちいさな ふねの おもちゃだった。
「ぼくは いままで、このこに とても だいじに してもらった。いつも いっしょに、あそんでおらった。ぼくは このこの ともだちだから、かわりに あなたの、ともだちに なりましょう」

 おじいちゃんは、ゆうすけを のせた じてんしゃを、おしながら、うれしそうに おだやかな うみを みていた。こぼうずと かみさまの こえは、にんげんには きこえないので、これから なにが おこるのか、おじいちゃんには、ぜんぜん、わからない。
「もうすこし おおきく なったら、いっしょに つりを しようなあ、ゆうすけ」
「うん」
 ゆうすけは、おおきなこえで へんじをした。

 そのときだった。
 とつぜん、ものすごく おおきな かぜが ふいた。
 みみもとで、どん! と、音がしたと おもうと、じてんしゃが、ふっとんで、ゆうすけの ちいさな からだが、うみのほうへ とばされた。

「ゆうすけ!」
 おじいちゃんは、まっさおになって、とんでいく ゆうすけに、からだごと、とびついた。ひっしに のばした手に、ゆうすけの あしくびが、かろうじて ひっかかった。おじいちゃんは、そのあしくびを しっかりと つかんで、こんしんの ちからで、ゆうすけを ひきもどした。
 すると そのとき、ゆうすけの 手から、ふねが つるりと すべりおちて、うみに、ぽちゃんと おちた。

「あーん、あーん」
 こわかったのと、だいじな おもちゃを なくしたのとで、ゆうすけは、おおごえで ないた。おじいちゃんは、ぜえぜえ いきを しながら、ゆうすけを だきしめた。
「ああ、よかった。だいじな まごが ぶじで、ほんとうに よかった。
 かみさま、ありがとう」

 ふねの おもちゃは、しばらく、なみまを ぷよぷよと ただよっていたけれど、やがて、おともなく うみの なかに しずんだ。
 ふねは、さかなの ように、すいすいと みずの なかを およいで、こぼうずの ての なかに、するりと はいって きた。
 こぼうずは、ふねを にぎりしめると、だいじそうに さすりながら、いった。
「なあ、ちいさい ふねよ。おれも いつか、こどもの かみさまに なれるかなあ」
 ふねは いった。
「なれますよ、きっと」


(おわり)




(1994年、初期の同人誌のために書いた童話。ゆうすけは長男の名である。)







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月の桂

2017-06-05 04:19:23 | 花と天使・第2巻


月に生えているという桂の木を描いてみました。

葉っぱをハート形にして黄色に塗ってみただけですが。

ここらへんでは残念ながら桂の木を見ることはできませんが、写真で見る秋の桂は、見事に黄金色で、見ていると、本当に月の世界にいるようです。

むかしのひともそんなことを思ったのでしょう。






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太陽

2017-06-04 04:18:44 | 黄昏美術館


エドヴァルド・ムンク


ムンクは自己否定の画家だ。その絵に描かれるものは、人でも花でも風景でも、存在することを、痛いと言っている。

「叫び」はその、自分存在を否定しきられる直前に、存在の中枢にあるものがあげる金切り声であろう。

存在というものは、それそのものを消去よりもきつい闇に貶められようとするとき、もっともひどい叫びをあげるのである。

消去はまだなしなのだ。なぜ消去されるのか。それはそれが最も大切なものだからだ。だが否定しきられるということは、神に等しい存在によって、おまえは馬鹿なものだと言われることなのだ。

この太陽はその、自己存在を否定する神なのである。そんなものはいはしない。いたとすれば、これほどに自己存在の世界が繁栄するはずはない。

これは自己否定感の闇の最中を生きていた人間が、おのれの中に仮定した、傀儡の神なのである。すべてを馬鹿だと言うために、人間が作った神なのである。






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薔薇の小径

2017-06-03 04:17:32 | 花と天使・第2巻


天使をたくさん描いてみたくて描きました。

一応モデルはいますが、似ていません。

かのじょに合わせて、男らしい方も女性的に描いています。

色を丁寧に塗っているだけの絵ですが、たくさん描くとかなりきれいに見えて、うれしいですね。






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愛する者のために

2017-06-02 04:17:20 | 言霊ノート


愛する者のためにできることをするのは
わたしたちの血に溶けた塩のようなもの


プロキオン






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小さな小さな神さま・13

2017-06-01 04:17:35 | 月夜の考古学・第3館


  8

 小さな神さまは、女神の前を辞されますと、青い竜に乗って、早々と谷へと帰られました。
 途中、大羽嵐志彦の神の盆地に寄られ、三つの珠をお返しし、十分にお礼を言われ、また、おふた方の分け身を傷つけてしまったことを、深くおわびしました。大羽嵐志彦の神は、笑ってかぶりを振られ、おっしゃいました。
「にんげんを育てることになされたのですね」
「はい」
 大羽嵐志彦の神は、心より祝福をなされました。小さな神さまは、ほほ笑んで受け取られました。そして今、赤子のようであった小さな神さまのお姿は、童子のようにりりしく成長して見えたのです。
 谷では、分け身の神が、つつしんで待っていました。小さな神さまが帰られ、留守を守ってくれたことへのお礼を述べられますと、分け身の神はすいと珠にもどり、小さな神さまのお口の中へ吸い込まれました。そして小さな神さまは、山のてっぺんに立ち、谷を見渡しました。
 谷は以前と変わりなく、大喜びで、小さな神さまを迎えました。風が緑の木々の上を吹き渡り、喜びのあまりに空を飛んで大きく宙返りをしました。小さな神さまは、ほほ笑んで、「よい」と言われました。
 小さな神さまは、女神にいただいた銀砂を、さらさらと山の上にふりまかれました。すると山は、まるで神の種をはらんだ乙女のように、ざわざわと総毛立ち、喜びとも悲しみともつかぬような切ない息を、深々とついて、小さな神さまのお手を乞いました。小さな神さまはそんな山の頂をやさしくなでながら、おっしゃいました。
「そうか。おまえも待ち遠しいか」
 そうして、小さな神さまは、いつものように谷を一回りされると、最後に水晶の洞窟にお入りになって、御座にお座りになりました。水晶たちのかなでる宇宙の調べに耳を澄ましながら、小さな神さまは、二百年の時を、静かに待つことにしました。
 新しい水晶の芽が、洞窟のあちこちで、星屑のように、ちんまりと顔を出していました。

  (おわり)






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