マルガリータ・シコルスカヤ
原題不明。
ロシアの画家らしい。麗しい絵に見えるが、これも画家本人は一筆も描いてはいない。
だがシゴフよりは幾分ましである。シゴフの作品は、霊界の画家の作品を全部盗んだものだが、これはバックの霊界にいる人間が自分の世界を創作しているからだ。
本霊ではない霊魂が、本霊の活動を勝手に奪い、自分の絵を描いているのである。
画家は女性だが、描いている霊は男だ。たぶんその男は、罪を犯したことがある。そのせいで、妻と子を犠牲にしたことがある。その後悔の念が、この絵に出ている。
もう二度とあんなことはしない。夫として、女房と子を大事にしてやりたいという、男の気持ちが描かれている。
歪んではいるが、人間の魂の活動を感じさせるものである。