世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

スピカが主な管理人です。時々留守にしているときは、ほかのものが管理します。コメントは月の裏側をご利用ください。

入院中の歌③

2018-08-04 04:17:26 | 歌集・こてふらん

春は来てあなさくらぎの照り映えてふるさとを見るあけぼのの空

白雲の白きにまがふうすべにのさかりの春にあまつ日の照る

みみなぐささにはのすみにのび出でてちひさくしろき星光かな

光降る春のしじまにまどろみのあはき夢見したまゆらの恋

愛情のふりをしていふ空言の空のやかんのごとくつめたき

やさしさは自分を守るためのうそばれたらこまるほんねのほんね

患者より大事な医者のメンツかな誤診ごまかす小技は名医

本当のことを言われて馬鹿になりだれかのせいにして逃げる人

ぬばたまの夜空の星をみがきみてひとりの部屋にともしてみたり

奥山の石工の胸に咲く百合の深き眠りをとほく見る人

さくら花さかりの春にあふれ咲き光も風も心にぞとく

何を見てわづかにゑまふ昼の月

すみれ草あをきいさめをうたひつつみちのべにさくしづかなる風

病棟の窓に見る山朝来る

いざよひて窓に明るき夜半の月

うそばかりついておのれにかへる時たれをうらむか凡庸の人

おのが身の馬鹿さ加減もわからずてたまる借金苦しかりけれ

子育ての苦きをたへてくれるのは親ばかりとぞおもふべきなる

出ぬ月を待たむここちも月夜かな

面倒な仕事は全部ひとまかせいばってりゃいいバカ殿社長





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