共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

『あんぱんの日』にあんぱんを探し求めて…

2022年04月04日 19時55分05秒 | スイーツ
今日も昨夜からの冷たい雨が残る、生憎の空模様となりました。折角仕舞い込もうとした上着が活躍するようになるとはソメイヨシノが開花した頃には思いも寄りませんでしたが、この冷え込みで桜の花がもってくれるのか、それとも花散らしの雨となってしまうのか分かりませんが、とりあえず明後日の入学式にはまだ満開でいてくれていることを期待したいと思います。

さて、今日4月4日は『あんぱんの日』なのだそうです。明治8(1875)年の4月4日に明治天皇が水戸徳川家の下屋敷に行幸されたみぎり、侍従だった山岡鉄舟の勧めでお花見のお茶菓子として木村屋(現在の木村屋總本店)のあんぱんが出されたことから制定されたとのことです。

明治初期に元水戸藩士族だった木村安兵衛が銀座に木村屋を出店してパンを売り出しましたが、当時の日本人の口に合わなかったようで売り上げは伸びませんでした。そこで饅頭をヒントにパンの中にあんこを入れて売り出したところ、饅頭に似ていながらも変わった風味のハイカラな食べ物だということで一気にヒットしたといいます。

そのあんぱんを好んで食していた山岡鉄舟は木村安兵衛に

「水戸屋敷での行幸には京の和菓子に替えて、純日本製の木村屋のあんぱんをお出ししてはどうだろうか」

と提案し、実現したといいます。明治天皇に饗するにあたって、木村安兵衛はあんぱんの真ん中に奈良吉野山の八重桜の塩漬けを取り寄せて入れたところ明治天皇はこの『桜あんぱん』をいたくお気に召し、木村屋は皇室御用達の栄誉を得ることとなりました。

そんなわけで、私もあんぱんをいただくべくいろいろなパン屋さんを見て周りました。ところが、そうした店にあるのは抹茶やヨモギを練り込んだ小洒落たあんぱんばかりで、いわゆる『あんぱん』は驚くほど見られなかったので



仕方なくヤマザキのあんぱんで我慢することとなりました(涙)。

ところで、市販のあんぱんには



こんな凹みがあります。これは一つにはパンの中の空洞を防ぐためともいわれていますが、一説には明治天皇にお出しした桜あんぱんと同じものを市販するのは畏れ多いと、桜の塩漬けを埋め込んだ部分だけを再現したことがきっかけであるともいわれています。

お煎茶と一緒に食べるあんぱんというのも、また乙なものです。でも、本当は木村屋のあんぱんが食べたかったなぁ…。


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