共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

どこにも属さない究極的ヒーリングミュージック 〜 ヤン・ガルバレク&ヒリヤード・アンサンブル《Officium(オフィチウム)》

2020年10月30日 20時20分12秒 | 音楽
今日は、また急に風が冷たくなりました。気づけば10月も明日まで、日曜日からは11月に突入するわけですから、本来ならば無理もないことではあります。

さて、今日もすったもんだの小学校支援級の勤務を終えてきました。季節の変わり目を敏感に感じ取っているからなのか、ここ数日支援級の子どもたちはいつにも増して感情のムラが激しく、こちらも何処で彼らの感情の地雷を踏んでしまうのか分からずにいることが増えてきています。

それでも私は非常勤補助職員であるということだけでみれば、常勤の担任の先生方に比べたらまだまだ全然気楽な方だと思います。果たして私は、本当の意味で皆さんのお役に立てているのかどうか…。

そんな気楽な立場でも、学校が終わればやはり疲弊の感は拭えません。帰りの電車の中では毎日グッタリとしております。

とりあえず何とか我が家に帰り着いてひと息ついてから、最近よく聴いているCDがあります。それが



1994年に発売された《オフィチウム》というCDです。

これは、イギリスの男声コーラスグループのヒリヤード・アンサンブルが歌うグレゴリオ単旋律聖歌やポリフォニー作品に、ノルウェーのジャズサックス奏者ヤン・ガルバレクがソプラノサックスやテナーサックスでコラボレーションしているという、かなり異色のアルバムです。発売当初は冗談で

「レコード屋では古楽とジャズと、どちらのコーナーに置かれるのか」

などと言われていましたが、最早そんなジャンル分けを大きく飛び越えた存在と言っていいかと思います。

私はあまり好きな言葉ではないのですが、このCDを聴いていると心の底から癒やされます。ゴチャゴチャした頭の中にこの音楽がすぅ…っと入ってきて、何とも言えない心地良さに満たされます。

私がクドクドとゴタクを並べるより聴いてみて頂いた方が早いと思いますので、今宵はこのCDの一曲目に収録されている16世紀スペインの作曲家クリストバル・デ・モラーレス(1500〜1553)作の『私を見逃してください、主よ』の動画を転載したものをお聴き頂きたいと思います。できれば音質の良いヘッドフォン等でお聴きください。

週末の夜に、16世紀の宗教的作品とサクソフォンとのコラボレーションによる何とも深遠な世界観を御堪能ください。そして、ひと時全てを投げ出して、疲れた心と身体を労ってあげて頂きたいと思います。


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