クロスバイクで元気

念願叶った定年退職の身は、先立つ物は細く時間は太くの狭間。
歩いて、自転車に乗って感じたことを、気ままに書き続けます。

画家と母親との相互に繋がる愛情の力強さ

2015年05月29日 19時54分11秒 | 美術展
郷土で生まれた画家の自画像と、ご母堂を描いた肖像画。
鋭く目が輝く猫と、初めて見る風景画。
ややうつむき加減のご母堂の表情には、生きる力強さがあります。
画面全体に、母親と画家の相互に繋がる愛情がしっかりと描き込まれています。

いずれの画面からも、画家の鋭い感性に射すくめられそうになります。

今日見に行った「魂の画家 筧忠治展」。
1階、2階と筧忠治さんの作品が展示してありますが、2階の一角のガラスケースの中には、ギャラリーオーナーの米山郁生さんが集められた面などと一緒に円空仏が4体収まっています。
ギャラリーの係の方にお尋ねすると、「澤井痩蛙子さんという書家が彫られた円空仏」とのことです。
善女竜王など、円空さんが仏に彫り込んだ宗教心が、澤井さんが彫られた模刻像にもよく表れています。
円空仏を模しながらも、どこか一線を画した仏様の表情。
家に帰って澤井さんの生まれ年を確認すると、大正10年、私の親世代と一緒です。
そんな年代の澤井さんの深い信仰心が伝わってきます。

「魂の画家 筧忠治展」は、名古屋市中区千代田5丁目のGALERIE焔で31日(日)まで開催中です。

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