パールライスのつれづれなるままに

日常のちょっと気になった事を気ままに書くブログ
最近は、美術鑑賞・ガジェット紹介が中心です。

松岡コレクション 美しい人びと展 at 松岡美術館

2017年01月29日 | アート・文化
富豪、松岡清次郎が収集したコレクションを展示している美術館です。
白金台、プラチナ通りの外れにあります。
目立たない場所にあるので、土曜日といえど、空いています。
落ち着いて観覧出来て、嬉しいです。

所蔵作品は、アジアの陶磁、日本の近代・現代絵画、フランス近代絵画、ガンダーラ仏像やヒンドゥー教神像などの彫刻、現代彫刻、古代オリエント美術(ミイラの棺まである)等々、個人のコレクションとしては、驚くほど多岐にわたって展示しています。

今回の特別展示は、「館蔵 東洋陶磁展」、「松岡コレクション 美しい人びと」、「松岡清次郎が愛した画家たち」の3つ。
その中で、「美しい人びと」についてご紹介。

個人のコレクションですから、マスメディアに登場しない、隠れた名品が展示されています。有名な画家であっても。
ですから、「こんな絵を描いていたの?上村松園が?」とか、久隅守景(そのまた彼の娘)の作品も展示していたりして、ビックリすることがあります。
日本の近代・現代絵画の美人画が多いですね。男性もごく僅かあります。
美人画で有名な鏑木清方の男性図もありました。これもビックリ。男といえども、美しい。(笑)
    

久隅守景は、国宝、「夕顔棚納涼図」で有名ですね。先週の美の巨人でも取り上げられていました。
これは、東京国立博物館蔵のものです。


お雛様が飾ってありました。松岡清次郎の長女の初節句の為にしつらえたものだそうです。
寝殿造りになっています。江戸末期、上方で流行った形式だそうです。






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ティツィアーノとヴェネツィア派展 at 東京都美術館

2017年01月22日 | アート・文化
ティツィアーノの作品は7点です。ご注意を。
それでも、宣伝に使われている「フローラ」を見るだけでも価値があります。


フローラ以上に観客の足を止めたのが、パオロ・ヴェロネーゼ作「聖家族と聖バルバラ、幼い洗礼者ヨハネ」でした。
背景も服も金ピカに光っていました。ヴェロネーゼを持ってして、ヴェネツィア派は完成だそうです。
一番最後に展示しています。


その他、初期の絵「復活のキリスト」
短縮方を用いているのが特徴です。
短縮方とは、「手前にあるものは大きく見えて、遠くに離れていくにしたがって徐々に小さく見える」描き方です。


これは、「ダナエ」ギリシア神話から。
アルゴス王アクリシオスは美しい娘ダナエーを地下室に閉じ込め、男が近づかないようにしたのだが、ゼウスがダナエーに目をつけ黄金の雨に姿を変えて関係を持った。
黄金の雨に打たれ、恍惚とした表情だそうです。


「太陽光に反射した色」を採用したのは、ティツィアーノが初めてで、その後ルーベンスやベラスケス、ルノワール等の後世の画家に影響を与えたと言う事ですか?
 

何故なら、それ以前の絵画はこんな風な物が多かったからです。
視線がどっかイってますね。
 

その他のヴェネツィア派です。
 

水の都ヴェネツィアは、15世紀から16世紀にかけて海洋交易により繁栄し、美術の黄金期を迎えます。その時に登場したのが、ティツィアーノです。巧みなマーケティングと斬新な技法でヨーロッパ中で人気となったそうです。

ルネサンスのはじまりの地、フィレンツェ派の特徴は、
1.花の都
2.素描重視
3.フレスコ画

それに対して、ヴェネツィア派の特徴は、
1.水の都
2.色彩重視
3.キャンバス画
キャンパス画が多いのは、湿気が原因らしいです。すぐに移動できるようにと。

それと、会場で感じた事ですが、やたらと人が「干渉」している気がしました。
干渉というのは、自分が眺めたいビュー・ポイントに必ず誰かがいるので、ベスト・ポジションで鑑賞できなかった、と言う事です。
普段なら、スッとその位置に行けるンですけどねェ。
まぁ、我慢すれば、いずれその位置に移動できますが。

初日の割には、空いていました。しかし、すんなりと鑑賞出来なかったと言う事は、玄人衆が見に来ていたのかな?この展示会は。(笑)

そうそう、単眼鏡を持っている人達が数人いました。やはり素人衆じゃねぇナ。
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マティスとルオー展 at パナソニック汐留ミュージアム

2017年01月15日 | アート・文化
20世紀を代表する巨匠二人の展示会です。

アンリ・マティスはフォーヴィスム(野獣派)として、頭角を現し、その後、大胆な簡略化した絵と共に「色彩の魔術師」と呼ばれる様になります。
フォーヴィスムとは、マティスがサロン・ドートンヌに出展した作品を見た批評家ルイ・ボークセルが「あたかも野獣の檻(フォーヴ、fauverie)の中にいるようだ」と評したことから始まりました。
原色を多用した奔放な色彩と激しいタッチが特徴です。
   

一方、ジョルジュ・ルオーは「20世紀最大の宗教画家」と呼ばれています。
ルオーの特徴である、太く黒い枠線。青や緑の明るい色はステンドグラスの影響です。
ルオーは、14歳にして、ステンドグラス職人イルシュに弟子入りしました。
    

この二人の共通点は、師がギュスターヴ・モローであった事。
モローは象徴主義派として、印象派の時代に活躍した人で、パリの国立美術学校の教授でもありました。
モローは、「学生の個性を伸ばす」指導を行いました。その中で頭角を現したのが、マティスとルオーです。
二人とも、モローの絵に全く似ていないと言う。(笑)
モローは、ギリシャ神話や聖書を題材に絵を描いています。
  

学生時代から、終生変わらぬ友情を続けいていたのがこの二人です。
互いの才能に敬意を表し、かつ共に大巨匠となりました。
芸術家というのは、孤高の存在というイメージがありますが、彼らは、親友でした。
良きライバルが切磋琢磨して、と言うのではないですね。

二人の作品が全生涯に渡り、一挙に鑑賞できます。
また、お互いがやりとりした書簡も閲覧できます。
 

二度の大戦を通して描き続けることが出来たのも(特にルオーの息子が捕虜として捕らえられていた)、この友情がお互いを支えあっていたからでしょうね。
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デスクトップ・オーディオ(その8)

2017年01月11日 | 家電
TUBE Ring 真空管制振リング
以下、メーカーサイトからの引用。
「真空管は構造上の仕様により、スピーカーからの音による振動などの物理的な振動の影響を受けて管内部の電極が振動すると、その振動を拾いノイズが発生します。(マイクロフォニック雑音)
また、真空管や回路によっては自己発振による内部的な振動も発生することが有り、同じくノイズの原因となっています。
シリコン素材の耐熱リングを装着することで様々な振動の影響を緩和し、マイクロフォニックノイズの発生を抑制します。
制振の他、部分的にはなりますが、物理的ダメージからも真空管を守ります。」


音、変わりました。
今までは、中音が良く鳴っていましたが、それが抑えられて、全域に渡り音が出るようになりました。
音が締まった、と言う感じかな?
180円でここまで変わるとは。
嗚呼、恐るべしオーディオの世界。(笑)
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ロマノフ王朝展 at 東洋文庫ミュージアム

2017年01月08日 | アート・文化
ロシアと言うと、ソビエト連邦の悪のイメージしかないのですが(笑)。
ロシア革命以前のロシアは、殆ど知りませんでしたので、勉強になりました。


割と日本とは友好的な関係だった様です。 特に最後の皇帝、ニコライ2世が親日家だったとは。


その他にも、日本人初、ロシアへ漂流、その後世界一周をした若宮丸乗組員見聞録。
徳川家斉の時代に既に世界一周とは・・・
   

オスマントルコ帝国では、日本の地理について、どう紹介されたのか?
 

1669年、アムステルダムにて、日本について書かれた本です。これが日本です。
イエズス会宣教師からの聞き取り、東インド会社の記録を基に想像で描かれたものです。
ヨーロッパ人が日本をどう見ていたのか、興味深い絵です。


知的好奇心をそそられる展示会でした。

関係ないですが、三菱家ゆかりのお雛様。素晴らしい。品があります。
 

東洋文庫ミュージアムと言えば、この「モリソン書庫」が圧巻です。
オーストラリア人ジャーナリスト、G.E.モリソンの蔵書。北京駐在中に、東洋の事について書かれたヨーロッパの書籍を収集。その数2万4千冊。三菱家3代目当主岩崎久弥が一括購入したのが、東洋文庫の始まりです。


隣のタイ料理店「ZaaB(サップ)」の料理がまた美味し! これは、「煮込み鶏肉のライスヌードル」です。
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