パールライスのつれづれなるままに

日常のちょっと気になった事を気ままに書くブログ
最近は、美術鑑賞・ガジェット紹介が中心です。

澤田知子 狐の嫁いり in 東京都写真美術館

2021年03月31日 | アート・文化
「狐の嫁いり」のコンセプトは仮面とお面だそうです。
仮面は自分を隠すためであって、演じる必要はありません。しかし、お面はその面を演じることが必要です。
作者は仮面をかぶっているつもりだが、鑑賞者はお面を被っていると思っている、そのギャップは問題としない。どう考えてもらっても構わないと。

セルフポートレートばかり撮っていますが、これは「内面と外面の関係」についてどういうものかを考察するために制作しているそうです。
これほどバリエーションに富んだ変装を思いつく才能には恐れ入ります。
木村伊兵衛写真賞、NY国際写真センターのインフィニティー賞、成安造形大学客員教授と国内外で高い評価を受けているのも頷けます。

STEPS AHEAD 新収蔵作品 in アーティゾン美術館

2021年03月27日 | アート・文化
ブリヂストンの創業者、石橋正二郎が新築寄贈したのが、東京国立近代美術館。
明治以降の近代日本美術をコレクションしています。
故に石橋財団(アーティゾン美術館)は、印象派以降の抽象絵画的な作品を積極的にコレクションしています。
現代アートの手前までのコレクションなので、オジサンでも鑑賞可能です。
前回の小展示はパウル・クレーでしたが、今回はアンリ・マティスの素描です。
3フロア分、たっぷり鑑賞できて(しかも東京のど真ん中で)ご満悦感が高いです。
新収蔵品を中心にスライドショーにしました。

電線絵画展 in 練馬区立美術館

2021年03月27日 | アート・文化
景色の美観を損ねるものと嫌われる電線・電柱ですが、都市発展の過程を表すものでもあります。
逆にそのデメリットを逆手にとり、電線・電柱をモチーフにした傑作風景画もあります。
こうして見ると、東京がいかに進化( and 震災や戦争からの復興)をしてきたのか、電線・電柱を通して歴史を知る事が出来るユニークな企画展示だと思います。
日本のお家芸、陶磁器製造から生まれた碍子(ガイシ)に造形美を見出すことも試みています。
つか、碍子の展示の方が私としては楽しかったです。男の子にとって、メカは友達。
光線画で知られる最後の浮世絵師、小林清親が水彩画(写生)名手だったことが初めて知れて、それなりに価値のある展示会だと思いました。

ミティラー美術館コレクション展 in たばこと塩の博物館

2021年03月24日 | アート・文化
ピカソがミティラー画を見た時「自分は長い間かかって今に至ったが、ミティラーの婦人たちは何百年も前から素晴らしい絵を描いている」と言ったそうです。
「キュビスム」の発端となった「アビニヨンの女たち(1907年)」を描いたピカソは、アフリカ彫刻をヒントにしています。


岡本太郎は、縄文土偶や東北、沖縄へと向かい「ほんとうの日本」を見つけ出します。


「困っときは、原点に戻れ」はビジネスでもアートでも同じだと。

技巧的でない素朴さと宗教、風土、習慣をベースとした絵は、絵画の原点です。
そのプリミティブさは、理屈抜きで我々を魅了します。

ミティラー美術館は新潟県十日町市にあります。インドは暑い国なのに、雪国でインド先住民族の絵画やテラコッタ製品をコレクションしているミスマッチが魅力的です。


没後70年 南薫造 in 東京ステーションギャラリー

2021年03月20日 | アート・文化
「安定の印象派」と言った感じで、終生、印象派でしたね。
黒田清輝は外光派なので、印象派とは距離がありますのす。明治時代、モロに印象派の作風はインパクトがあったんじゃないかと。
悪く言えば、マンネリともいえそうですが、水彩画を積極的に描いていた、版画も制作していた、日本画も行っていた等、バラエティに富んでいる部分もあり、鑑賞しやすかったです。