【 rare metal 】

此処 【 rare metal 】の物語や私的お喋りの全部がね、作者の勝手な妄想ですよ。誤解が御座いませんように。

夜の中で秘めやかに 深くと耽ります

2007年02月01日 01時58分36秒 | 幻想世界(お伽噺) 




今夜は 大人の秘め事の
お話しを いたしましょう



いつも想うは 知らずな人



闇に潜んで小声で

「其れは如何して 」 っと 囁かれ

判らず任せで噤んでしまった 暗き深海の 二枚貝の唇
何故にと どうしても喋れなければ お人形なんでしょうか

唯の 抱かれるだけの 



呑み下す 物の数だけ 酒精で遣られ
揺れ続ける 酩酊眩暈の果て
海原迷いし 重きな鉛で造れし 船の如きな

 脳内妄想世界

其処は 何方も往けない
わたくしだけの 叶わぬ夢想 紡ぎ場所
何時でも逃げて 隠れて堕ちて
深く眠れる 奥暗い水垢溜まった 船の底

時には 普通な 大人な人
成熟な 大人の秘め事 願望意識感覚
心の何処かで 秘めやかに 蠢くからでしょうか



或る日の とある或る日の 晩のこと
秘め事 望んで 少し汗ばんで 
いつからと 揺れる心隠す 艶な肌
 
想いの丈だけ湿気た 晩 事情は情事
限りにと終われば もぉぅ済んだこと



気だるげな 夜をはむ(喰う)ような 宵
闇を透かして 聴こえていました

遥か遠くな彼方から 梅雨が明け
夏が始まる合図のような 雷(ライ)の音(ネ)
時折 稲妻閃光 夜陰に瞬き 奔ります

遠くに望む 向こう側
仄かに光る雷雲 黒き山の峰影
闇夜に 浮き上がらせます

目蓋見開き 眺め視れば
刹那で 窺え視得ました



竹藪に 流れ吹く風
笹の 群れ影
たゆたうように 揺らします

暗黒な 笹の浪揺れる 竹藪
耳 限りにと澄ませば 季節外れな空蝉
煩く鳴き騒ぐよな 地虫どもの 声々
眠れぬ夜更けの 忘れ暇には 時折に
竹藪 奥に巣喰う 隠れ青鷺(アオサギ)の群れ 

化ケ鳥 喚き啼くよな
甲高き悲鳴音 此処まで



濃密な 重たく湿気た 夜
開け放たれし 縁側履き出し窓
ただ暗闇に 穿つように空いているだけ

蝋燭 消えるかと瞬く 薄闇の褥部屋
蚊帳吊られ 架かっています

秘めやかな闇に 小声で潜めた 呟き言葉
懸命な 堪えし吐息 混ざります 

息 細く絞りでと 音も無く
切れ切れに 吐き出されました



穏やかに流れ込む風 蚊帳 揺らしました
暗闇に 蚊遣り線香の赤 小さな点で輝いてます

縁側の 暗闇の芯から 夜更けの何かが
視えぬ何かが 訪ねてきます


人が 何げに気づきました
首をもたげて 振り返ります
其処に視えまするゝは 何も無い
透き通ります様な 闇の黒壁

捻り伸ばした 首筋に
黄色き蝋燭の火に 照らされし
汗の濡れ筋 二つ
滑るように 光って視えます


何かがです
蚊帳の外で 蠢いています

覗きます 蚊帳の中を
交わる愛の意識 想いの世界
悉く 覗かれました

音がします 速い呼吸の連続音



堪え切れない 気持の想い
濡れた吐息に 為ってます
二人の汗 混ざる感じ
部屋に篭ります

隠微な 匂いと共に

秘めたる 秘め事 艶隠し

闇に吊るせし 蚊帳の中
激しく 舞っています



萌えるのは情炎です 

脳裏に 満月の蒼い光り 
きつく瞑った 目蓋の底裏
覗けるは 紅い輝き 何時までも永く

永久に (トワニ) までもと


歓喜の 荒なす海
汗に塗れた 冷たき躯
底深く 深く沈めます



情けに溺れ 深間に堕ちますると

夜の音が 無くなります
わざとで 悉くにです


快楽惚けた耳には なにも
確かに何も 聴こえません



夜が明けるのが もう少しです
意識は 深い侭でしょう

溺れました



大人が 話しました





【 十八禁 襤褸愚 】
旧【 夜の深海:ヨルノフカミ 】 改めて


最新の画像もっと見る