(何時か何処かでふたりで座ろう)
【イチカ罰ぃカ】
夕方のお空の上で 小さなこどもの兄弟天使が
背中の羽ぉ ブンブン ブンブン
ブンブンならして飛んでいる ブンブン
小さなお羽根を ブンブン
いそがしげに羽ばたかせ ブンブン ブンブウン
夕陽さん 眠くなってお山に沈みかけ
お顔が隠れ 真っ赤なおつむで
お空に浮かんでる夕雲さん 赤く照らしてる
「ニイチャン急がなくっちゃぁ まにあわないよぉ!」
「だから 早くでかけよぉっていっただろぉ」
イッソウ羽ばたき ブンブン ブンブン!
「ナニ いそいでるのぉ?」
「ぁ!一番星さんこんばんわぁ~!」
「チョットおくれちまったぁ」
「ナニぃ?」
「ぅん お使いなんだぁ」
「誰のぉ?」
「綺麗なひとからたのまれたんだぁ」
「ナニぉぅ?」
「内緒だから教えないぃ~」
「じゃぁ 聴かない」
「ェ~・・・・・・・いうよぉ 聴いてくれないんだったらぁ」
「ぅん 聴かない」
「ゥン お手紙ぃ」
「ほぉぅ・・・・・ナンって書いてるんだい?」
「聴かないぃ?」
「聴きたくなんか ないよ」
「ぁのねぇ スキ って」
「恋文ぃ?」
「コイブミぃ? ッテ?」
「心を伝えるお手紙ぃなんだよ ひとサンの心の中のね」
「スキ ッテ?」
「そぅだよ スキって想いのね」
「ソォカァ!だから頼まれるときぃ 真っ赤なお顔だったんだぁ~!」
「ニイチャン 早くぅ!」
「早く届けておあげなさい」
「ぅん じゃぁバイバイぃ~」
「ニイチャン アノお家かなぁ?」
「ぅん もぉ暗いのにぃ あのひとポストの中ぁ覗いてるよぉ」
「コンバンハぁ お手紙ぃ」
「ぇッ!ボクにかい?」
「ぅん ハイこれぇ」
ボクは急いで差出人の名前を確かめた。
暗くって視にくかったけど 天使がマッチを点してくれた。
ボクが手紙の名前を見ようとすると 天使が訊いてきました。
「ネェ 恋文ぃでしょぉ?」
「違うよ ボクが先に出したのが恋文なんだよ」
「なぁんだぁ 違ったんだぁ~!」
「じゃぁコレってなにぃ?」
「お返事だよ」
「オヘンジィ?」
ボクが イチカバチカ出したお手紙のね。
「ニイチャン あのひとぉ 笑ってゝ泣いてたよぉ」
「ぅん よかったんだぁ~!」
ブンブン ブンブン
暗い夜空を見上げるとね ブンブン ブンブン
あなたの所にもね ブンブン ブンブン
ッテ 聴こえたらいぃね
ブンブン
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オヤスミナハイ