【 rare metal 】

此処 【 rare metal 】の物語や私的お喋りの全部がね、作者の勝手な妄想ですよ。誤解が御座いませんように。

未成年者お断り 【18禁っや!】

2006年06月25日 00時12分34秒 | 無くした世界 

  

 【 18歳未満お断り 】


っと、薄暗い裏路地の奥の 何処かの妖しげな雰囲気の
店の入り口扉に吊るされた木札に 黒墨文字で書かれている文字。


若い頃にですよ、何処にも持って往き場のない 自分の若さをですね 
どうする事も出来ずに一人持て余して、夜の盛り場に何かを求めて往きました。 

 するとっですよ

毒々しい原色ネオン看板が灯る店の 入り口付近には
大概よくこんなん書いて 吊るしたり貼ってありました。

 まぁねぇ、其れ見て色々想像致しましたよ。

きっとね、あんな事やこんな事やで~!
もっモシカしたら あれもかなぁ!

 ぅぅ! そぉかぁ! 
 ぇえ!っ まっまさかなぁ?

 っと、勝手に っね。

っで、わたしなんかよりもその道の経験豊富な先輩方や、
此れもわたしよりも随分と大人び 成熟している仲間の奴らが 面白がって
初心(うぶ、うぶでっせ)なわたしに面白がって 

 同じ事を笑いもって一様に仰います。

「あんな事も、こんな事かてなぁ・・・・ぅふ!っで、なぁ・・・!!」

  っと。

まぁ、話半分で聞いてましたけどね、其れでも興味津々っ!
想像いたしました。 色々と。

 でもねっ其れだけでした。

大人の世界の扉を開けて入る勇気もなく、ただ前を通り過ぎるだけでした。
其れが今じゃぁ、少々の事なんかぁじゃぁ

 なかなかにぃ動じません。



とある夏の、風も止まった蒸し暑い夕方。
月に一度の給料日の、仕事帰りの、馴染みの立ち呑み酒場の会話。

 しかも、土曜日でっせ。


此のお店、勿論 今みたいに涼しい冷房なんか効いてません。
入り口から奥まで、長ぁ~いカウンターだけの、
お気軽立ち寄り 呑み助専用の立ちんぼう飲み屋。
 
カウンターゆうても、長年の営業で白木の色もトックニぃ・・・
角なんか客が長年凭れ続けてますからね、丸くなってます。
表面には、煙草のこげ跡無数。
醤油か何かの染みぃ ギョウサン。
表面に刻まれた何かの傷痕ぉ 多数ドコロカ、模様か?っと勘違いするほど。

出し物は、鶏の手羽先やモモ焼き っと ドテ焼き。
他にも、店の親父が趣味でやってる魚釣り
 っの、獲物のお魚はんたち。
っと、オヤジはんの女将さんの 家庭料理モドキ。
串にさして焼いたり揚げたりして、喰えるものの殆どぉ・・・・!っ

など等ぉ・・・・・『要するに、何でも喰えるものならなぁ・・・ッギャ・!』

仕事帰りのお腹を空かせた時間で、若さゆえ仕事での体の疲れなんかっ!
其れでもぉね!っ。

 ナンデモカンデモ喰い気でイテマウぞ~!
 呑ませんかいっ、ナンデモカンデモ呑んだるぞ~!

 やった~!

わたしはね、此処の名物の 鶏のモモ焼き。好きでした。
刻んだ大蒜タップリ擦り付けて、オマケニ摩り下ろしたんも乗っけて
濃い粗塩降り掛けましてなぁ、炭火で焦げ目がつくほど焙ったのん
ジュウジュウいうてるん、前歯で噛み裂きもって喰いますねん。

 堪らんっ!

 かったですよぉ~! 

頬張った熱い肉を噛み、快く味わいっ!
其処を冷たいビールで咽喉の奥にでっせ グハッっと流し込みますんやぁ~!


っで、お友達と・・・・(まぁ、今のところはチョッとお上品にぃっでっせ)。
此の汗まみれの暑い中、ギョウサンの呑んべ~ドモでイッパイの
ほんまに繁盛しているお店の 奥から少し手前の、
わたしらの定位置ともゆうべき場所で、
肩窄ませ寄せて、無言でお互いの獲物に喰い付いてます。

頬張り喰っちゃぁ、其れを酒と一緒に 自分たちの胃の腑に落とし込みます。


「かっきゃん お前なぁ何でもしたらえぇんやっ 」

っと、お友達の藤田君(仮名)が 呑み喰いに一息つき
右手の甲で脂ぎった口元 拭きもって言います。

「なっなんでもって なんやねんっ! 」

突然っ言われたので、口に含んだばっかしのビール
無理やり呑み込んでお返事。わてがね。

「そやからなっ いっぺん覚悟決めてやったらええんやっ ったくぅ! 」

 っとね、言われますとアキマヘン。

わたいの、負けん気根性に火が点きます。
 (点かんでもえぇのんになぁ~!)
っで、勢いで麦泡酒ガブガブ呑み捲くり

まぁねぇ、此の侭ぁ、突っ走ったらえぇんやけどもねぇ。
何分にも此の頃はね、わたい、未だまだお酒にいっつもヤラレッパナシぃ!
だから、意気地なしなぁ かっきゃん って言われっぱなしでした。

 ぇぇ、はいはいっ !


当時ですね、此の街の国鉄の駅の直ぐ西側 踏み切りの傍にですよ。
『番外地』 っといいまして、住宅地図にも載ってない地域がありました。
番地も無く、元々の呼び名も無く、多分国鉄の土地をやね
戦後のドサクサで不法占拠しての っ事かなぁ? やろかねぇ。

 だから 『 番外地 』。

其処にね、小さな小屋を棟続きで並べた様な建物とも言いようの無いような
呑み屋が 十軒ちかく並んでいましたよ。

っで、其の近くの此れまた私鉄電車の高架が 国鉄の本線を跨いでいますねん
其のガード下の、車の排気ガスで黒くクスンダ赤提灯をね
ぶら下げた呑み屋さんが お話の舞台でした。


クダラナイお話でしたねっ
お付き合い感謝致しますよぉ~!
ほんまに、おぉきにでっせっ。

このごろですね、わたしねっ 少し気が弱くなったみたいですねん。
人生って、あんまし長生きせん方が えぇ事もぉあるんかなぁ~?
っと、っね。 つくづくナニやらかなぁ~! って。

 
おやすみなさい