横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

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いたち川を散策する

2011年06月05日 20時59分58秒 | スローライフ
 梅雨の晴れ間の日曜日、自宅から自転車で15分ほど行った場所にある、いたち川の川辺に息子と出かけた。いたち川は、横浜市栄区を流れる小河川で、JR本郷台駅を過ぎたあたりで柏尾川に合流している。いたち川の谷には、環状4号線が走っており、片側1車線のため常時渋滞している。そのため、よもやこのすぐ脇に、自然豊かないたち川の光景が広がっているとは想像できまい。タウン情報誌などで、いたち川の川辺がすばらしいことを私も知ってはいたが、買い物などでこの環状4号をよく利用することはあっても、その脇を流れているいたち川の川辺を散策することは、この土地に引っ越してきてから丸10年となる今まで無かった。

 今回の機会は、昨秋横浜の半端のない坂道を克服する電動アシスト自転車が手に入ったこと、そして、この春中学に入学し、晴れて受験勉強から解放された息子がいることによって実現された。ちなみに、私はもっぱらサイクリングと自然満喫が目的であるが、生き物オタクな息子は水棲動物採集が目的で、ちょっと違うが・・

 稲荷橋から下流を見る
 このあたりは山が迫っていてまるで渓谷美であるが、数十メートルほど脇は、環状4号で、山の上は桂台という広大な戸建て住宅地が広がっている。このため、空中写真で見ると、私が訪れている場所は川辺にわずかに残る緑地帯程度にしか見えない。

 ここに見える光景は”人造”である
 自然豊かな川辺の光景だが、これは、今から20年以上前に、“復元”工事が行われた結果、よみがえったというのがミソ。つまり、人が造った自然の光景である。大変できが良く、野鳥観察の宝庫でもある。近くでは、カワセミの撮影を狙ってアマチュアカメラマン達がシャッターチャンスを狙って待機していた。

 鯉の群れを見ることができる
 周辺の住宅造成地からの下水は流れ込まないため、水質はかなり良く、透明度も高い。鯉の群れの中に錦鯉も混じっている。今日は、息子の必死の捜索にもかかわらず、鯉以外のウグイやアブラハヤなどを見つけることはできなかった。

 せせらぎも「人工物」
 至る所にせせらぎやよどみなどの変化があるが、これらも皆復元工事によって作られている。石はよく見ると”規則的に不規則”に並べられ、一部はワイヤーで流されないように固定してある。上流から流れてきたものでは無さそうだ。

 こんな橋もある
 川辺は数キロにわたり遊歩道が整備されており、途中にはこのような橋も用意されている。

 住宅開発は、川辺、山の上いずれもギリギリまで迫っていて、通常ならばこの河川もコンクリートの擁壁で仕上げられた、誰も近づけない味気のない存在になっていたのだろう。このような復元工事を行うことで、洪水対策と合わせて、水辺の豊かな景観を市民にもたらしてくれる存在に生まれ変わっている。この川辺に建つ住宅やマンションに住む人たちがうらやましいと思っていたら、息子が「ここって高級住宅地なの?」と質問をしてきた。不動産会社的にはJRの駅からはバス便で、都内には1時間半はかかるという点ではアドバンテージはないが、このような光景を目の当たりにできる生活を考えると、住宅地としてははとても恵まれている。それを「高級」と感じるなら、確かにそうだ。

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