横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

英語と睡魔

2007年11月19日 23時20分46秒 | この業界界隈の英語
 OSGeo.JPカンファレンスは、海外から「大物」来日で相当インパクトがあったのだが、当然言葉はみんな英語。通訳を手配しなかったこともあり、英語に慣れていない人にとっては、ストレスがたまったかもしれない。あるいは、会場の参加者を見ていて、結構沢山の人が眠っていたので、英語が子守歌(催眠術?)になっていたのかもしれない。

 英語を聞いていると眠くなる、というのは私もよく経験している。最近ではFOSS4G2007の最終日、時差ボケも手伝って貴重なパネルディスカッションで熟睡してしまった。その前のWhere2.0でも眠ってしまった時間がある。それ以前も、アメリカに行くたびに、時差ボケにやられ、英語は単に睡眠導入剤以外の何物でもないことを繰り返し体験している。必死に眠気と戦ってかろうじて意識はあっても、もう英語を理解できるほど脳は活性化していない。

 では時差ボケのない日本でならどうか、ということで先日のOSGeo.JPカンファレンスであるが、さすがに司会進行をしていたこともあり、眠くはならなかった(あれで寝たら失格だが)。眠くならなければ、英語で何をしゃべっているのかを、神経を集中させている限りはほぼ理解できる。ああよかった...

 さて、ちょっと真面目な話であるが、FOSS4Gの世界は、1つ1つのテーマに専門性がかなりあり、それぞれのコミュニティの規模は世界全体でも小さい。結果として、特定のテーマを掘り下げていくと、すぐに"メインストリーム”にたどり着く。無理に日本での独立したコミュニティを作ろうにも、メインストリームとの連携をうまく取る努力をしないと、お互いにメリットが生まれない。メインストリームとのコミュニケーションは当然英語となってくる。これが現実だ。FOSS4Gをテーマにして、国内の顧客に提案をするのであれば、英語の知識は別になくても構わないが、それ以外のシーンでは、英語を避けて通ることは出来ない。英語は、それを母国語とする人に圧倒的に有利で、そうでない人は不利だ。決定的に不公平なのだが、この枠組みからは逃れられない。

 そういう現実が目の前にあるのにもかかわらず、私は日本人の(知識層の)英語によるコミュニケーション力は、かなり劣っていると思う。今まで私が訪問したアジア諸国の中ではダントツにビリである。何でなんだろう?これではいかにも損ではないか。一方、日本の英語学習市場は世界の中でも巨大であると、先日の”うさぎキャラ”で知られた企業の破綻記事の中にも解説されていたのに。

 私の英語力であるが、ホームステイも留学経験も無いし、TOEICも英検も受けたことがないが、業務上の意見交換を口頭やメールでするのに最低限必要なレベルにはあると思っている。仕事の中で仕方なく使うようになり、6~7年かかって、やっとこのレベルになった。その道のりはNICTに私が連載しているブログでも触れたので、一度読んでいただければと思うが、私は36歳まではどこにでもいる、仕事で英語など使ったことがない人だった。私は決して英語環境に恵まれた人ではなくて、皆と同じところからスタートしている。だからこそ、何が言いたいかというと、皆さん思い切り苦労をして、ぜひ英語を使えるようになりましょう、ということである。

 率直に言って、今回のカンファレンスのスピーカー達の英語をほぼ理解するだけでも結構努力が必要であるし、彼らに対して意見交換をできるレベルになるには、多分その倍以上の努力が求められるだろう。でも、地理情報の分野で価値ある人材として生き残っていこうとするのであれば、この努力は必ず報われると思う。