いまジャーナリストとして

 いま私たちの目の前に、次々と現れるニュースをどうとらえ、どう判断するか・・・ジャーナリストの日誌。

再び統一球の話です・・・プロ野球の試合から「快音」が消えました。野球がつまらなくなりました。

2011年09月30日 02時24分04秒 | 日記

 プロ野球の統一球の話を、また書きます。

 東京ドームで、巨人ーヤクルト最終戦を見てきました。
 幸い、そこそこの打撃戦だったのですが、試合を目の前で見てい
て、最後まで違和感がありました。
 この違和感はなんだろうと考えていて、そうかと、気がついたこ
とがあります。

 打球音、打球の音です。
 投手が投げ込んできた速球を、打者が打ち返すとき、快音が響か
ないのです。

 去年までは、打者が速球をはじき返すと、
 「カーン」
 という乾いた鮮やかな音がして、それが快かったのです。
 木のバットなのに「金属音」という表現がぴたりと当てはまるよ
うな、鋭くて高い音がしていました。
 
「カーン」とか「コーン」という感じのいい音が、響き渡って
いました。
 まさに、「快音」という感じでした。

 ところが、今年から採用された統一球では、カーンという乾いた
快音がしません。
 実際にドームで見ていると、打者の打った球は、
 「ガキッ」「ガキ」という鈍い音にしかなりません。

 右打者のレフト前ヒットでも、「ガキッ」という感じの鈍い音で
す。「カーン」という音にならないのです。
 見に行った試合では、ホームランも出ましたが、ホームランでさ
え、「ガツン」という音です。
 これまで、ホームランは、文字通り「カーン」という金属音を残
してスタンドに飛び込んでいました。
 新聞の記事でも、たとえば
 「小笠原の打球は快音を残してレフトスタンドまで飛んでいっ
た」という書き方をしていました。
 統一球になって、それがなくなってしまったのです。

 翌日から、テレビでナイターを見るときにも、注意して見るよう
にしました。
 すると、やはり、打者がボールを打つとき、
 「ガツッ」とか、「ガツ」という音にしかなりません。
 ヒットが出ても、カーンという音ではなく、ガツンという鈍い音
なのです。

 これは、野球をつまらなくしてしまいました。
 打者が速球をはじき返すときの快音は、野球を構成する重要な要
素だったのです。
あの、カーンという快音は、野球になくてはならない要素だった
のです。
 それが、統一球で消えてしまいました。

 飛ぶ、飛ばない、というだけではありません。
 音までつまらなくなりました。

 本当に、プロ野球がつまらなくなってしまいました。

 ひとことでいえば、爽快感がなくなりました。
 爽快ではなくなってしまったのです。

 統一球を導入したのは、意味がありませんでした。
 統一球は失敗です。
 来シーズンからは、元のボールに戻すべきだと思わざるを
えません。