民主党の次の代表選挙が始まりました。
候補者として、細野豪志氏や岡田克也氏らの名前が
挙がっています。
09年から12年まで民主党政権が続いたので、
当時は、民主党代表は、そのまま日本の首相になっていました。
順番でいえば、鳩山由紀夫氏、菅直人氏、野田佳彦氏です。
その前は、まだ民主党が政権を取っていなかったので、鳩山氏
より前の民主党代表は首相になっていません。
そのうちの一人が、岡田氏です。
もちろん、今回退陣した海江田万里氏も、民主党代表でした
が、首相にはなれませんでした。
首相になったことのない党首は、自民党でもいます。
民主党が政権を取っていたとき、自民党総裁は、谷垣禎一氏で
した。
谷垣氏は、党内では有力な首相候補でしたが、たまたま、めぐ
りあわせで、自民党が下野したときに総裁になったため、首相に
はなれませんでした。
少しさかのぼれば、1990年代、河野洋平氏も、自民党総裁
にはなりましたが、そのときは、反自民の小政党が結集して政権
を取り、細川護煕氏が首相になっていました。
河野洋平氏は、体調の不良もあり、第一線からは退いた感じが
あります。
そうなると、党首をしながら首相になっていないのは、民主党
では岡田氏、自民党では谷垣氏ということになります。
当然ですが、岡田氏、谷垣氏は、心の中に、くやしさを秘めて
いるでしょう。
自民党はしばらくは安倍首相が総裁を続けるでしょうから、谷
垣氏の出番は、もう少し先のことになります。
一方、民主党の岡田氏は、新聞で報じられる発言を見ても、や
る気満々、民主党の代表を狙っているようです。
今回の選挙で、自民党が圧勝しましたから、安倍首相も、衆議
院議員の次の任期が来る4年後までは、そのままとどまるでしょ
う。ですから、民主党が政権に戻る可能性は、しばらくはありま
せん。
岡田氏が民主党代表になっても、首相になる可能性は少ないと
思いますが、しかし、代表になっていないと、首相に立候補する
資格さえありません。岡田氏は、今回、どうしても、民主党の代
表になりたいところでしょう。
しかし、民主党、今の様子を見ていると、政権に復帰するとい
うことを、ちょっと想像もできません。
民主党から、危機感みたいなものがまるで感じられません。
こんなに弛緩した状態でいいのかと思います。
余談ですが、今回の衆院選の選挙運動で、おもしろいエピソード
がありました。
岡田氏が、地方に応援に出向き、さびれてしまった駅前で、マイク
を握ったときのことです。
ごたぶんにもれず、その駅前の商店街も、多くの店が閉店して
しまい、シャッターの下りた店が並ぶシャッター通りになってい
ました。
そこで岡田氏は、集まった聴衆に、
「みなさん、ご覧ください。
このシャッター通り、これが、アベノミクスの結果ですよ」
と訴えました。
すると、聴衆から、大きな声で野次が飛んだそうです。
「違う。それは、イオンのせいだ」
と。
もちろん、岡田氏は、スーパーのイオンの一族です。
この野次は、痛烈でした。
民主党は、そういう疑問にも答えていかなければなりません。
しかし、民主党、その覚悟があるでしょうか。