いまジャーナリストとして

 いま私たちの目の前に、次々と現れるニュースをどうとらえ、どう判断するか・・・ジャーナリストの日誌。

韓国の反発にはいつもながらの法則があります。日本はしっかり対応を・・・政府は韓国をホワイト国からはずす決定をしました。

2019年08月03日 23時21分18秒 | 日記

 重要物資を輸出するにあたって、ほとんど無審査で許可を出す「ホ
ワイト国」から、韓国をはずしました。
 これに対し、韓国政府は、激しく反発しています。
 その反発の方法に、いつもながらの、一定の法則がはっきりと見
えています。
 日本政府は、しっかり対応する必要があるでしょう。

 さて、韓国の反発の方法、いつもながらの法則とは?

 第一に、なによりもまず、相手より激しく、相手より大きな声で
怒ってみせることです。
 今回、日本政府が韓国をホワイト国からはずす閣議決定をした後、
韓国の文在寅大統領が緊急対策を開き、声明を出しました。大統領
は、自らの声で「日本は加害者のくせに、盗人猛々しい」と言いつ
のりました。およそ、現代の民主主義国のトップとは思えないよう
な激越な言い方です。まるで、北朝鮮の国営放送みたいです。
 さらに、その翌日には、韓国の首相が「日本は越えてはならない
一線を越えた」と、これは、ほとんど恫喝のような言葉で日本を批
判しました。
 いずれも、第二次大戦前なら、宣戦布告と受け取られても仕方の
ない言い方です。
 一国の大統領が、他国に対して、「盗っ人猛々しい」と言うなど、
想像できませんでした。

 こうやって、韓国は、相手、この場合は日本ですが、激しい言葉
と大きな声で、日本より怒っているというところを示します。
 怒っているのはこっちなんだ、というわけです。

 第二に、それと合わせ、論点をすり替えます。
 日本が韓国をホワイト国からはずした理由ははっきりしていて、
韓国に輸出した戦略物資が一部、行方不明になっている。それは第
三国に無断で輸出されているのではないか。ところが、韓国は過去
何年か、日本の問い合わせに、何も回答していないーーというのです。
 軍事に転用されかねない戦略物資が、どこかへ消えている。そん
な危ない国に、今後、戦略物資を輸出するときは、審査を厳しくし
ますよーーというわけです。
 これに対して、本来、韓国は、日本が輸出した戦略物資がどう使
われたのか、説明すればすむのです。
 韓国は、それについては、何も言わない。説明もしない。日本の
疑問には全く答えていないわけです。
 さあ、論点はずじは、ここからです。
 韓国は、それに対し、いきなり、外相が「日本の措置は、自由で
公正な貿易に反する」「日本の措置は、WTO(世界貿易機関)の
ルールに違反している」「WTOに提訴する」と、言うのです。

 論点をみごとにずらしています。
 見事な論点はずしです。
 日本は、韓国に輸出した戦略物資の使途を明らかにしてほしいと
要請している。万一、北朝鮮にでも流れていたら、大変です。使途
を明らかにすれば、それで済むことです。
 ところが、韓国は、日本の疑問に、まったく何も答えていないの
です。
ですから、問題は、何も解決されていません。

 第三に、論点をすり替える際、論点を一般論にしてしまうのです。
日本は、輸出した戦略物資の使途を明かにしてほしいと、極めて具
体的な話をしています。しかし、韓国は、いま第二の問題点で記し
たように、「自由で公正な貿易という原則に違反している」と一般
論で応じるのです。
 個別具体的な指摘に、一般論で返す。
 これは、問題をすり替える際の典型的な手法です。

 いわゆる慰安婦の問題でも、この手法が採られます。日本は、慰
安婦は政府が関与したものはない。政府が関与した証拠は何もない。
慰安婦はいたが、それは、民間の業者が商売としてやっていたもの
だーーと説明してきました。
 慰安婦に熱心だった朝日新聞が1面で訂正記事を出し、日本政府
は慰安婦に関与していないということが、分かってきました。
 すると、今度は、「慰安婦は、女性の人権問題だ」「戦時下の女
性の人権の問題だ」と言い始めるのです。
 慰安婦を「女性の人権問題」とするのは、典型的な一般化です。
 日本のインテリは弱いので、「慰安婦は女性の人権問題だ」と言
われると、「それもそうだなあ」と思ってしまいます。そう思って
しまっては、一般化にすり替えた手口にはまってしまいます。
 もし、戦時下の女性の人権問題だと一般化するのであれば、日本
だけではなく、韓国も、アメリカも、ドイツも、中国も、ロシアも、
かつて戦争をしたことのあるすべての国を、問題としなくてはなり
ません。それなのに、日本だけを問題とするのは、アンフェアでし
ょう。

 論点を一般化するという手法は、説得力があります。とくに、イ
ンテリほど、妙に、説得されてしまう。
 韓国が、ホワイト国からはずされたことを「自由で公正な貿易に
違反している」と批判するのは、ですから、世界のインテリに対し
て、説得力があるのです。経緯を知らないインテリほど、ころっと、
だまされてしまう。

 まとめましょう。
 第一に、相手より激しい言葉、大きな声で、相手より怒ってみせ
る。
 第二に、相手が主張する論点を、知らん顔で、自分の都合のいい
論点ですり替える。
 第三に、その際、論点を一般論にしてしまう。
 
 これが、韓国のいつもながらの手法です。
 今回も、まさしく、この通り、どんぴしゃりのやり方で、韓国は
反撃しています。
 
 世界の人は、何も知らないから、この手法を使う韓国に、ころり
とやられてしまいます。
 そう。説得されてしまうのです。
 
 日本は、外務省と経産省は、これに対し、腰を据えて、反撃しな
いといけません。
 甘く見ていると、やられてしまいますよ。
 外務省と経産省は、奮起せよ。