川崎市で13歳の少年、上村遼太君が殺された事件で、きょう
2月27日、3人の少年が神奈川県警に逮捕されました。
まことに、やりきれない事件です。
まず、よくまあ、ここまでひどいことが出来るものだという思
いがあります。
学校の先生をはじめ、周囲の大人たちは、なぜ気がつかなかっ
たのかと思います。大人が気がつかないはずがないだろうとと思
います。ちゃんと対応してやれば、ここまでのことにならなかっ
たのではないでしょうか。
今回は、そういうことではなく、先に指摘しておきた
いことがあります。
少年法のことです。
少年法では、20歳に満たない人間を、少年とします。
少年というより、「未成年」ですね。
20歳から「成人」とします。
これは、成人の日に、20歳になった人を祝うわけですから、
その表裏の話です。
しかし、18歳といえば、高校3年生、あるいは、大学1年生
です。
現代の感覚では、大学1年生といえば、もう立派な大人です。
こういう事件が起きるたびに「少年」の年齢を引き下げるべき
だという議論が出ます。
結論を先に書けば、当ブログも、そう思います。
「少年」は、せめて、18歳未満とするべきだと思います。
周囲を見回してください。18歳、つまり、高校3年生、大学
1年生といえば、体つきは、もう立派な大人です。
現在、選挙権は20歳からということになっていますが、いま、
与野党(共産党などを除く)で、選挙権を18歳からに引き下
げる法案が用意されています。
議員を選ぶ投票権を18歳から与えるなら、「成人」も18歳か
らということにしないと、おかしいでしょう。
そうでないと、「未成年」が国会議員を選ぶことになります。
昔、昔、江戸時代までは、10代の半ば、12歳から16歳ぐ
らいで、「元服」をしていました。
元服は、少年が一人前の大人として認められるという儀式です。
もちろん、江戸時代までと現代を単純に比較できるものではあ
りませんが、しかし、日本ではかつて、12歳から16歳ぐらい
で大人としていたことは事実です。
なにも、20歳にこだわる理由はありません。
18歳に引き下げて、とくに大きな問題にはならないでしょう。
もうひとつ、この少年法の規定で、こんな事件のときにいつも
問題にされる話があります。
被害者はわずか13歳でも名前や年齢、顔写真まで出るのに対
し、加害者は、17歳、18歳でも、顔写真はおろか、名前も年齢
も何も公表されないということです。
今回のブログでも、冒頭、「被害者の13歳の少年、上村遼太君」
と書きましたが、逮捕された3人は、18歳が1人、17歳が2人と
書くしかありません。
被害者のプライバシーは、ほとんど表に出てしまうのに、加害
者のプライバシーは何も分かりません。
よく言われますが、「被害者の人権より、加害者の人権のほうが
守られる」のです。
逮捕された3人の少年は、まだ起訴されたわけでもなく、まして
や、有罪になったわけでもありません。
ここに書いたことは、あくまで、一般論です。
しかし、こうした事件を機に、せめて、「少年」「未成年」の年
齢を引き下げることを、真剣に考えるべきだと思います。