「国会開設120周年」

2010年11月29日 | 日常活動
本日は天皇皇后両陛下、秋篠宮同妃両殿下のご臨席を仰ぎ、議会開設120周年の記念式典が開催されました。明治23年に開設された日本の国会でありますが、幾多の困難な時代を乗り越えて、我が国に議会制民主主義を定着させました。議会人として、この国の議会制民主主義を更に発展させ、この国が真に豊かになれるように、改めて努めてまいります。

先週末は、補正予算が参院では否決という結果になりましたが、無事に成立いたしました。国民の生活を考える上では、何よりも予算を優先しなければなりません。ただ、残念な事に、仙石官房長官と馬淵国交大臣に対する問責決議が同時に可決されました。

この国の景気や、この国を取り巻いている周辺事態を考えれば、与野党が争っている場合ではありません。そのような時に問責が出され、それに加えて問責を提出した自民党とみんなの党が、取り下げる、取り下げないで争い、予定よりも大幅に本会議開催が遅れたのは残念でなりません。「問責」とは、単なるパフォーマンスではないのですから。

問責決議とは法的拘束力はないものの、その「意味」というものは大変大きなものです。これまで、問責を出された閣僚は最終的には全て辞任に追い込まれております。その背景には、問責を出した野党の「覚悟」があったからです。問責とは、その相手を院としては認めないという事です。

国会用語に「寝る」という言葉がありますが、これは審議拒否をする意味であります。内閣の要の官房長官に問責を出すという事は、内閣を認めない事に等しいわけであります。認めない内閣と審議をする事は普通の常識から言ってあり得ません。ただ、この国を取り巻く周辺の状況や積み残している法案がある中で、ほんとに野党に「寝る」覚悟があるのでしょうか。

「寝る」覚悟がなく、問責した閣僚との審議に応じれば、参院の権威すら問われる事になるわけであります。「覚悟のない」問責だったら、効力はなく、単なる乱用になってしまいます。

国会開設120周年というめでたい年に、その国会がこのように不正常な状態だという事は残念でなりません。