「地方公聴会」

2006年04月19日 | 食料・農林水産業
今日は宮崎市で衆議院農林水産委員会地方公聴会があり、地方ではなかなか見学する機会はないので傍聴してきました。農業従事者が意見陳述と議員の質疑に答えるというものでした。

特に農業担い手に対する経営安定化政策、食料自給率の問題、法人経営・集営農業に対して意見の交換が行なわれました。私自身は、このままでは日本の農業は誰もが認識するように将来的には先細りし、自給率に関しても今でも40%台という危機的状況であるが、さらに落ち込むのではないかと考えてます。それゆえに、農業の法人経営や集営農業をベースにこれからの日本の農業を考えていかなくてはならないのではないかと考えていました。

そんな中、意見陳述者の話をきいてるとある地区では集営農業の認定者にあてはまる人は一人しかいなく、なかなか機能しないのではないかと危惧されていました。地域、地域によっては同じ農業でも色々と条件が異なってくるわけで、地域に適した農業政策の必要性も改めて感じました。

担い手に関しても都市部に近い農村では、過疎化が進んでない為に「農業の楽しさ」や「職業としての農家」が状況次第では成り立つのですが、過疎化が進んでいる農村部では担い手になるべき若者の都市部への流失などの問題もあり、簡単に「担い手問題」一つの問題として取り上げる事は出来ないのかもしれません。ある地域では最も若いと言われる農業従事者が70歳代だそうです。

事務所に帰ってきてから、漁業に従事する友人と語りましたが天候に左右され、収入も安定されてない職業というものは、一般人が想像する以上の苦労があるのではないかと思います。

イギリスにいた時に都会出身の日本人の友人の一人は「別に農業じゃなくてもいいじゃん。輸入すればすむ問題なんだからさ。」と言ってましたが、農業は食料の供給だけの問題ではなく、環境の問題とも関連があったり様々な問題と直結しています。私達の生活に衣食住は、切っても切り離されない問題です。今一度、一人一人が「食」である農業について考える時期なのかもしれません。