シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

五社英雄監督「鬼龍院花子の生涯」(1982年、146分)

2024-05-20 19:51:30 | 日本・1980年~
 
原作は宮尾登美子による同名小説。

本作品の主人公は侠客の鬼龍院政五郎(仲代達矢)、養子の松恵(夏目雅子)、政五郎と妾のつるとの間に生まれた花子(高杉かほり)ですが、中心は前二者で、花子の生涯はなぜか(?)後景です。原作は未読なのでわかりませんが、タイトルからイメージされることと異なり、仲代と夏目が突出した演技を披露しています。

舞台は大正から昭和にかけての土佐。

「鬼政」の異名をもつ侠客の政五郎と妻の歌(岩下志麻)には実子がなく、子沢山の白井家を訪れ、男女の幼児をもらい受けますが弟はすぐに脱走、姉の松恵を育てます。松恵は義理の母である歌、妾の牡丹、笑若と暮らすことになります。

鬼政は闘犬に関わる諍いで同じ侠客の末長平蔵の家に殴り込み、女中のつるをさらいます。妾になったつるは当初、鬼政に怖がっていました。やがてつるは妊娠し「花子」を出産。鬼政は初めての実子である花子を溺愛。

一方、松恵は向学心の強い娘に成長し、県立第一女学校に合格。鬼政の反対を押し切り入学し、その後、教師になります。

この後、鬼政は依頼された土佐電鉄のスト破りを画策するなか、活動家の田辺恭介(山本圭)と昵懇のなかになり、そうこうするうち田中と松恵が同じ思想のもとに恋仲に。鬼政は田中を花子の婿にしようとしていたため激怒、挙げ句のはてに花子は別の男と結婚します。

ふたりの祝宴の最中、歌が腸チフスで倒れ、死去。物語は急展開し・・・。
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