原作は谷崎潤一郎による同名小説です。女性同士の性愛はいまでは普通に受けとめられていますが、この小説が発表された1928年(昭和3年)には相当、騒がれたと推察できます。
何度も映画化されています。本作品はそのなかのひとつで、もとの小説の翻案です。
出来心で万引きをした主婦・柿内園子(高瀬春奈)は、若い女性・志藤光子(樋口可南子)に目撃されたことに気づき、彼女の自宅マンションに押しかけて口外しないように懇願します。それというのも、園子の夫は刑事だったからです。無理矢理室内に入ったため、園子と光子は「大乱闘」。
しかし、この葛藤がきっかけで、ふたりは意気投合し、さらに進んで同性愛関係となります。園子は夫に内緒で光子とふたりで愛し合い、鎌倉方面に旅行したり。
数日後、刑事である園子の夫・剛(原田芳雄)は、「妻が男と不倫している」と疑い、非番の日を選んで妻を尾行すると光子の自宅マンションに入っていく園子を確認します。
園子は光子との同性愛関係を剛に打ち明け、彼女との関係を許してもらいます。剛に気兼ねなく会えることになった園子は、ある日光子を自宅に泊めると、そのまま3人の同居生活が始まります。
数か月が経ち、以前剛が趣味にしている油絵で描いた「ハンガーのある部屋」に光子が興味を持ち、ふたりは一緒に絵のモデルとなった廃アパートの一室を見にいきます。あろうことかそこでふたりは・・・。
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