シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

セルゲイ・M・エイゼンシュテイン監督「戦艦ポチョムキン(Влоненосец Потемкин)」(ソ連,1925年)☆☆☆☆

2020-03-19 14:35:18 | ロシア・ソ連


モンタージュ技法(ショットの繋ぎ方の工夫で視覚的意味をもたせる方法)を先駆的に実践した作品として知られる。

1905年。前年に始まった日露戦争が2年目に入り,帝政ロシアの首都ペテルブルクでは厭戦気分が蔓延していた。「血の日曜日事件」が1月に起こり,皇帝ニコライ二世の弾圧政治に対する不満が民衆,兵士に充満していた。こうしたなか,この年の6月に起こったのが「ポチョムキン号の反乱」である。これらの一連の動きは1905年革命と呼ばれ,1917年のロシア革命の伏線となった。

全体は五章(①人間と蛆虫,②甲板上のドラマ,③死者は呼びかける,④オデッサ,⑤艦隊との遭遇)から成る。

映画はこの全体をサイレント約75分。映画の魅力が存分に発揮され,息つく間もないほどの緊張感で見ることができる。エイゼンシュテイン監督、27歳の記念碑的作品である。
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