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小田急電鉄 祖師ヶ谷大蔵駅発行 武蔵小杉駅ゆき片道連絡乗車券

1958(昭和33)年6月に、小田急電鉄小田原線の祖師ヶ谷大蔵駅で発行された、国鉄線武蔵小杉駅ゆきの片道連絡乗車券です。


   

経年によってヤケがひどく、地紋の色が不明ですが、PJRてつどう地紋のB型矢印式大人・小児用券で、井口印刷で調製されたものと思われます。
乗車経路は、祖師ヶ谷大蔵~(小田急小田原線)~登戸~(国鉄南武線)~武蔵小杉という経路になります。

発駅の祖師ヶ谷大蔵駅は字数が6文字になっていますが、スペース的には4文字が精一杯という広さしかないため、着駅の武蔵小杉よりも小さな活字を使用し、しかもおかしな2段書きにして印刷されています。


   

発駅部分を拡大してみました。
社名の「(小田急電鉄)」の左側いっぱいに「祖師ヶ谷」の活字が入れられ、その下には間延びしたような感じで「大蔵」だけが入れられています。当時活字を組んだ職人さんは祖師ヶ谷大蔵を「祖師ヶ」と「谷大蔵」の3文字ずつにしたかったのでしょうが、それだと大変読みづらくなると考えたのでしょう、究極の配置を考え出したのでしょう。
笑ってしまうほど、かなり無理があります。

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名古屋鉄道 飛騨小坂から新名古屋ゆき 復路用片道連絡乗車券

1985(昭和60)4月に名古屋鉄道名古屋本線の新名古屋(現・名鉄名古屋)駅構内にあります、同社案内所で発行された、国鉄高山本線飛騨小坂駅から、名古屋鉄道新名古屋駅までの復路用の片道連絡乗車券です。


   

灰色名古屋鉄道自社地紋のA型一般式大人・小児用券で、愛知印刷で調製されたものです。

この券は、名古屋鉄道が2001(平成13)年のダイヤ改正まで新名古屋駅から国鉄(JR)高山本線の高山駅間を運転していた気動車特急である北アルプス号の復路用特急券と同時に発売するために設備されていたもので、被連絡運輸側事業者の駅を発駅とする、常備券としては比較的珍しいものになっていました。

発駅は国鉄線の駅になりますので、「飛騨小坂から」と記載されていますが、着駅の新名古屋駅は社線の駅になりますので、「(名古屋鉄道) 新名古屋」という記載になっています。

同社の乗車券類は一番上に「(名古屋鉄道)」という社名表記がありますが、この券の場合は発駅が国鉄線の駅になりますのでこのような様式にされたものと思われます。


   

管理人が撮影したものなので素人の写真ですが、現役当時の名鉄特急北アルプス号キハ8000型気動車です。
当初は準急たかやま号として登場したため、国鉄の急行型気動車に準じた塗装でしたが、準急たかやま号が急行たかやま号を経て特急北アルプス号に格上げされた際に、当時の国鉄特急気動車に準じた塗装に改められています。
その後キハ8000型は1991(平成3)年に引退し、後継のキハ8500型気動車に置き換えられています。
しかし、電鉄会社が気動車を保有して運転する非効率さから2001(平成13)年のダイヤ改正で廃止され、余剰となったキハ8500型は会津鉄道に譲渡されていますが、現在は全車引退し、一部はマレーシアのサバ州鉄道部で活躍しているようです。

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沼津駅発行 沼津から内船・伊那大島ゆき片道乗車券

かなり以前に御紹介したかと思いますが、かなり時間が経過いたしましたので「焼き直し」のうえ御紹介いたしたいと思います。

廃札券ですが、沼津駅発行の富士経由内船・伊那大島ゆき乗車券です。


   

桃色こくてつ地紋のA型一般式大人・小児用券で、名古屋印刷場で調製されたものです。

一見すると何の変哲も無い名古屋印刷場製の51km以上100km以下の区間に用いられる一般式券に見えますが、冷静に考えるとどこか変です。
どう見ても、沼津駅から東海道線を下り、富士駅で身延線に入る乗車券で、同線の旧国名が頭に付く駅は甲斐大島駅・甲斐常葉駅・甲斐岩間駅・甲斐上野駅・甲斐住吉駅の各駅で、すべて山梨県内に入ってからの駅になりますので「甲斐」が付き、御紹介の券のように「伊那」が付く駅は、伊那谷を通る飯田線にしかありません。

最短の内船駅は営業キロ54.1kmあり、運賃690円は昭和56年改定運賃の「51kmから60km帯」に該当します。
ところが、最遠の伊那大島駅は内船駅を過ぎ、身延線を完乗して甲府で中央東線に乗換え、岡谷・辰野経由で飯田線に至る、営業キロ246.8kmの長距離区間であり、当時の運賃帯によれば「241kmから260km帯」の運賃で3,100円になってしまい、着駅がとても広範囲になってしまいます。

これは完全なる誤植であり、本来「甲斐大島」とすべきところ、「伊那大島」としてしまったものと思われます。
甲斐大島駅は内船駅の次の駅ですので、沼津から東海道線を下り、富士駅にて身延線に乗り換える経路で営業キロ59.8kmであり、「51kmから60km帯」の690円に該当し、辻褄が合います。

恐らく誤植に気づいて廃札にされたものと思われますが、一部は実際に発売されてしまったものなのか、発売前に誤植に気づかれてすべて廃札になってしまったのか、たいへん興味深いところです。

ちなみに、現在の運賃で計算しますと、沼津駅から富士・身延線経由経由、内船駅までの運賃は営業キロ54.1km・運賃計算キロは57.5kmで990円、伊那甲斐大島駅までの運賃は営業キロ59.8km・運賃計算キロは63.7kmで1,170円と地方交通線の換算キロが適用されるようになったため運賃帯が分かれており、富士・身延線・中央東線・辰野・飯田線経由で伊那大島駅までの運賃は営業キロ246.8km・運賃計算キロは260.9kmで4,840円になります。

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JR東海 沼津駅発行 あさぎり号用連絡特急券

ちょうど30年前の1993(平成5)年5月1日にJR東海東海道本線の沼津駅で発行された、沼津駅から小田急線新宿駅までの繁忙期用連絡特急券です。


   

黄褐色JRC地紋のD型大人・小児用券で、名古屋印刷場で調製されたものです。
同列車の指定席情報はJRのマルス端末には収容されておらず、小田急のMSR端末を使用していました。そのため、発券する際には小田急の端末から席を抜き取り、硬券に転記して発券していました。

特急あさぎり号は現在のふじさん号の前身の列車で、1955(昭和30)年に小田急新宿駅から国鉄御殿場線御殿場駅へ乗り入れた気動車準急が始まりで、その後、御殿場線の電化後には連絡急行として3000系SSE車による運転となり、1991(平成3)年には連絡特急に格上げされています。
特急列車に格上げされた際には小田急とJR東海の相互乗り入れに変更され、運転区間も御殿場駅~沼津駅間が延長されましたが、2012(平成24)年には再び御殿場駅までに短縮されて、JR東海の車両の乗り入れが廃止されます。
そして、2018(平成30)年には列車名が「ふじさん」に改称され、現在に至っています。

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