◯社 東飯能駅発行 富士号 特急券・B寝台券

前回エントリーで「◯社」菊名駅で発行された新幹線自由席特急券を御紹介いたしました。
このような例は全国の社線接続駅の社線管理の出札窓口のある駅にありましたが、大抵の駅では発売可能な券種が限定されていたことが多く、近距離乗車券のみしか発売していない例が多いように思います。ただし、駅業務全体が社線管理になっているような駅では、券種の限定はさほどきつくなく、それなりの券を発売していたようです。

今回御紹介いたします券は、以前御紹介したような気もいたしますが、1984(昭和59)年8月に八高線の「◯社」東飯能駅で発行された、富士号の特急券・B寝台券になります。


   

若草色こくてつ地紋のD型券で、東京印刷場で調製されたものです。国鉄部内では、特急B寝台の「記特⑦B電下・客二ネ」と呼ばれていたもので、列車名および乗車区間、初時刻が予め印刷されていない記入式の常備寝台券になります。

この券が発売された当時の東飯能駅は、駅舎が西武池袋線のホームにあり、八高線のホームへ行くには駅改札を入って西武線のホームを跨線橋まで行き、跨線橋を渡ったところにありました。そして、駅業務はすべて西武鉄道が行っており、国鉄は同社へ駅業務を委託していました。
そのため、他に西武鉄道が国鉄から委託を受けている乗車券発売所(高田馬場・国分寺・拝島)とは異なり、同駅では国鉄全線の乗車券の他、特急券や指定券などの券種を広く取り扱っていました。

現在、同駅は駅舎の橋上化の際に西武鉄道とJR東日本の改札が分離され、国鉄(現在はJR東日本)では西武鉄道への業務委託はされておりません。

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